すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

同じ議員として鳥取市議会が情けない

2011年08月23日 | 日記
 今、議会を見る市民の目がとても厳しいと思っています。だからこそ、市民の皆様に理解していだけるよう頑張らなければいけないときなのに鳥取市議会の住民投票請求を巡る議会での議論、そして、採決を傍聴して、怒りを通り越して、情けない思いで一杯になりました。
 
 まず議論です。今、多くの議会では首長ら提案者に対する質疑だけではだめで、議員同士が活発に討論することが求めらています。北海道栗山町の議会基本条例では自由討論を明確に規定し、多くの議会基本条例がお手本にし、様々な取り組みがなされます。ところが、鳥取市議会の審議は、そうした全国の様々な動きとはかけ離れたものでした。質問を言いっぱなし、意見を言いっぱなしで、これでは議論ではなく、意見発表会でした。しかも、審議の中で様々な疑問点や新しい視点が提起されたにもかかわらず、実質、3日間の審議で結論を出したのは拙速と言われてしかたないと思います。耐震診断の見直しなどのデータがでそろってからでも、採決は良かったのではないでしょうか。議会には結論への正当性の付与が求められます。これだけ真剣に議論を重ねてもらったのだから、結論には異論があるが、その結論には従おうと市民の皆様に思っていただかねばなりません。鳥取市議会の審議は、そこまでは行っていないのではないでしょうか。

 次に結論です。反対討論をした田村市議の意見は、市長が付けた意見書をオウム返しにするだけで、独自の視点や切り口は全くなく、問題を自立的に考えて解決しようという議員としての責任や気概を感じることができませんでした。市民の会の意見にも少しは耳を傾け、市民の思いを汲み取る姿勢を持って欲しいと強く願います。有松市議の意見は、これまで市議会で長い議論を重ねてきたことを否定するものになるという趣旨でしたが、その議論の在り方、結論に多くの市民が不快感を持ったからこそ、今回の署名活動につながったのです。本当に議会の議論はこれで良かったのか、まず、自らを反省し、謙虚に市民に思いを致して欲しかったと思います。民意と離れてしまえば議員は存在意義を失います。金谷市議は、改めて住民投票を提案するとされました。田村市議や有松市議にはなかった5万人を超える市民の思いに何とか応えようとする姿勢は評価したいと思います。であったなら、どうして、問題点を修正して可決してくれなかったのでしょうか。9月議会に金谷市議がどんな提案をなされるのか見守りたいと思います。

 議会は二元代表制の中ではとても重要な存在でなければなりません。県議会でも、議会改革推進会議、常任委員長副委員長会議などでどうしたら議員間の討論が盛んになるかを議論していますし、できるかぎりそうなるように努力をしているつもりです。米子の全国政策研究会の実行委員になったのも、東京や松山に政務調査に行き、中村知事や大学の研究者にお話を伺ったのもそのためです。きちんと仕事をしてない。有能な首長さえいれば十分だ……。そんな思いが市民の皆様の中に蓄積されると、議員定数の削減、議員報酬や政務調査費のカットなどの請求へとなっていきます。しかし、議会は自治体の意思決定機関であり、その議決責任は本当に重いものです。しっかりとした議会活動をするためには、議員の数もある程度は必要ですし、活動を担保するには活動費も必要です。しかしながら、臨時市議会を見る限り、議員定数は一定数を確保すべきだとか、政務調査費の増額すべきだという提案に市民の皆様が同意されることはないと思いますし、議会不要論へつながるのではないだろうと危惧をしています。
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