すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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台湾訪問2日目(1)ー2 東海大学 餐旅管理学科でおもしろい提案をいただきました。

2013年10月25日 | 日記

 東海大学では農学部餐旅管理学科の皆さんと昼食を取りながら意見交換の場を設けていただきました。餐旅管理は、Hospitality Managementと表記されていたのが印象的でした。日本では観光やホテル運営は専門学校で教えても、大学が専門学科を設けて取り組むことは少ないと思いますので、ユニークだと思います。1200人の学生と、130人の院生を34人の教員で指導しているそうです。

 まず、農学部長の閻立平博士に、学部学科の概略を説明していただきました。

餐旅管理学科の教授陣は女性が多いのだそうです。

ここは実習室で、学内で唯一、お酒が飲める場所だそうです。

しかし、この日は、キャンパス内の牧場で育てている乳牛から搾ったミルクで乾杯です。

これが濃厚で本当に美味でした。東海大学では営業免許を持った乳製品加工場も持っています。キリスト教の学校だけでに働いて資金は自分で稼ぐという思いと、地域貢献のために営業許可を取ったそうですが、ものすごい人気商品なのだそうです。

柚子と葡萄のヨーグルトです。これも美味でした。餐旅管理学科の学生の皆さんがお世話していただきましたが、将来のエリートホテルウーマンだけあって、サービスは洗練されていました。

昼食のお弁当は大学直営のレストランで料理したもの。美味でしたし、量もかなりのものでした。

ちょっと食べてから写真を撮ってないことに気が付きました。食べかけの写真でごめんなさい。

ここではアメリカの食品安全強化法の改正から、食品添加物、観光資源の発掘まで様々な意見交換ができ、本当に有意義でした。王博士は、台湾政府の依頼で東京に物産館をつくるプロデューサーをされており、是非とも鳥取の観光、食材、自然などを紹介する施設を台中市に作るべきだと力説されていました。台湾の学生をホテルや旅館だけでなく、様々な分野の鳥取の企業にインターンシップ生として送り出し、鳥取の魅力を存分に学んでもらう。そして、そうした学生たちが鳥取を紹介する台中市の施設でアルバイトすれば、絶対、鳥取の魅力を力強く、発揮できるので、考えて欲しいというのです。帰国後、担当部局に話してみたいと思います。

意見を交換した先生方です。お世話になりました。 

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台湾訪問2日目(2) 台中市体育処 交流のネックは交通費。直行便の必要性を痛感しました

2013年10月25日 | 日記

2日目2番めの訪問先は台湾市体育処です。

 台中市役所を再利用しているだけに、立派な建物です。

エントランスも広々として、市役所の一部局とは、とても思えません。台中市教育局の王副局長、体育処の頼秘書、台湾大脚Y(ビッグフット)ジョギング協会の劉会長、楊副会長、呉総幹事らが出迎えていただきました。

 まず王副局長が挨拶されました。

 「合併前は姉妹提携し、農業、文化など様々な交流を続けており、私も2回鳥取を訪問しています。4年前は副県長と一緒に、そして、今年の8月、石岡郷の中学生を連れて行きました。鳥取の人に新設にしていただき、ありがとうございました。平井知事が多忙にかかわらず、会見していただき、感謝しております。今年のサマースクールは三朝町でホームステイさせていただきました。改めて感謝の言葉を申し上げます。今回の訪問に際し、地元で有名な台湾ビッグフットジョギング協会の皆さんをお呼びしました。これかの交流の発展を祈念して挨拶とします」などと終始笑顔で話されました。

 次に、台湾ビッグフットジョギング協会の劉金書会長が挨拶されました。

今年3月27日のマラソン大会に鳥取県から参加していだきましました。その時の団長は横山議員でした。全会長は昨年、鳥取マラソン2012に参加させていただきました。沖縄や北海道との交流は盛んですが、今後は鳥取との交流も進めたいと思っています。協会は日本との交流を進めていますが、スポーツを通じての交流を進めてまいりたいと思っています。

 鳥取側は山口団長が挨拶して意見交換に移りました。 

 台中市は昨年、岐阜県とサッカー交流の提携を結んだそうです、崔副市長が岐阜県を訪れ、サッカー交流をしてきました。合併後も盛んに進んでいます。今年12月、沖縄の那覇マラソンに参加していきます。スポーツだけでなく、他の領域も含め、実績を作っていきたいと話されました。 

 今週末の石岡マラソンが開催されるので、その記念Tシャツを頂きました。スポーツ交流を中心に意見交換しましたが、楊会長は「一昨年、鳥取マラソンに参加しました。風景など素晴らしいと思いますが、コースにあった東郷湖が雨でよく見えなかったことが残念です」と話されました。しかし、雨だけはどうもなりません。

 楊会長は「台中市では様々なテーマでマラソン大会を計画しています。60台、70台向けのマラソン大会を計画しています。集集郷で12月に開きますが、これは音楽をテーマにしています。10月27日の石岡マラソン大会にもいらっしゃってください。11月9日には一番大きい通りでマラソン大会を開催いたします。長青マラソンをしていて、5キロ、10キロという距離で、年配の方に向いています。鳥取マラソンは鳥取砂丘をスタートにしたが、良いことだと思っています。協会は40台、50台、60台。スポーツを通じる交流は有意義だと思っています。年配の方はゆっくり走って、ゆっくり大会を楽しむことが良いのではないでしょうか。協会は沖縄県との交流は10年になります。鳥取県とも長い付き合いをお願いしたいと思います」と話されました。

 楊会長たちは桃園空港から関西国際空港経由で鳥取にこられたそうです。年に3回くらい鳥取との間にもチャーター便が来ており、私たちもチャーター便で来たのですが、チャーター便は定期航空路に比べ割高と言っても、関空経由よりは安価です。マラソン参加者は普通の市民であり、参加しやすい環境のひとつは交通費の安さです。マラソンと観光を兼ねるとか、そうした様々な方法を考えるべきですが、ここをなんとかしないといけないと思いました。議員団からは「行って帰るだけでなく、相互に報復するようにイベントを仕掛け、チャーター便を有効利用しては」との意見も出され、これは帰国後、関係者と話し合ってみたいと思いました。 

 台中市は全国民が参加する全民運動会で昨年は1番になったそうです。全民運動会は毎年開催。順位が決まります。普通の市民が参加し、参加人数でも評価されます。全国1位は、それだけ市民の間でスポーツが盛んな照明でもあるそうです。 

 スポーツ関連の施設の整備に力を入れており、建設中の中正国民運動センターはスポーツだけでなく、リラクゼーションにも使えるものを想定しおり、市民は今から期待しているとの説明もありました。大きな試合や大会を開催する場所も整えており、ワールドクラシックベースボールも台中市が会場だったそうです。

 最後に王副局長が「今年のサマースクールで、石岡中学校が鳥取に行きましたが、体験のコースを入れていただきました。梨の栽培、大山でのアイスクリームづくりなどが好評で、また行きたいと子どもたちは話していました。サマースクールでは人数とか、回数とか増やしてみたいと思います。12人の枠でしたが、60人もありました。抽選で決めました。人数を増やすことには自信があります。こうした交流を着実に拡充していきたい」と話されました。

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台湾訪問2日目(3) 石岡区農会 穂木の輸出について大きな宿題をもらいました

2013年10月25日 | 日記

 訪問2日目、最後の訪問は石岡区農会です。

農会は農協のような組織です。非政府組織ですが、農会法の適用を受け、台湾行政院農業委員会、全国農会、台中市農会、そして、石岡区農会という上下関係はあるようです。会員数は約3000人、主要生産物はポンカン、高級梨です。対応してくださったのは呉維章理事長=写真中央、張東海総幹事=写真右=のほか、職員の皆さんでした。途中から王偉誠区長も加わりました。

 話は冒頭から、厳しいものでした。石岡区農会の主産物である梨の穂木は、鳥取県だけから輸入しているのに、鳥取県の対応はひどく、不信感を持っているというのです。これまで友好的というか、建設的な提案が多かっただけに「じぇじぇじぇ」って感じでした。2時間近く話しをしましたが、石岡区農会の不満は、4点ありました。

 1番目の問題は穂木の不足です。1998年から鳥取県から梨の穂木を輸入しているが、希望しただけの穂木が届かない。以前は希望した数量の8割前後は出荷していただいていたが、今では4割前後。これでは農家は生産できない。確かに鳥取県農林水産部の資料でも、穂木の出荷数は、2008年には4394箱(1箱=10キロ)だったものが、2009年には2633箱、2011年には1683箱まで落ち込み、昨年も2213箱に留まっています。他の梨生産地は新潟、秋田など他県の穂木を入れているが、石岡は鳥取だけで、一度も他の産地から買ったことはないと繰り返されました。鳥取産の穂木は農家の人気が高いが、必要数量が確保できないと生産が落ち込み、困っている。しかも、石岡区は后里区、新社区、大湖区と穂木を共同輸入しており、その窓口が石岡区なので、他の地区からも叱られている。中国産は輸入が禁止されていたが、穂木の不足から一昨年から輸入が解禁になった。価格は鳥取産の半分。それでも、石岡区は中国産を使っていない。しかし、農家は毎年、穂木が確保できるかどうか不安を抱えており、何とかして欲しいというのです。

 次の問題は、鳥取県は正確な情報を出さないというのです。その年の生育状況のレポートが、送られてきて、そこに穂木の生産量が書いてあり、この数量をベースに農家の希望を聞いているが、届く穂木の量は、毎年、この数字より少ない。不信感に近いものがあるとまで言われました。

 3番目の問題は、穂木を輸出できるのは、台湾の植物防疫検査官の検査に合格した果樹園の穂木だけです。これまでは鳥取県の国際交流員が検査現場にずっと居てくれて、通訳してくれて本当に助かったが、今は対応してくれる時間が短い。その結果、コミュニケーション不足になり、検査がうまくいかないのだそうです。以前のように協力してくれないだろうかと希望されました。

 最後の問題は、鳥取県の農業試験場が開発した新品種の「新甘泉」「なつひめ」に非常に大きな関心を持っている。その穂木が欲しいが、取り合ってもくれないというのです。

 これらの問題について、正確な情報を持っていませんので、帰国後、関係者から事情を聞いてみるとお約束しました。しかし、梨の農家の減少と高齢化が穂木生産を減少していることが、この問題の根底にはあり、簡単に解決できる問題ではないようです。それでも、石岡区農会の皆さんは最後は、「自分たちの思いを丁寧に聞いていただき、本当に良かった」と口々に話されました。ただ、「議員の力は大きい。これで問題の解決に前進した」と言われましたので、「台湾と日本は政治制度が違う。日本では議員は行政府に言ったからと即時に変わるような制度にはなっていない」と誤解だけはされないように説明はしました。しかし、本当に大きな宿題をいただきました。帰国後、農林水産部や関係者と話してみたいと思っています。

 梨の果樹園も見せていただきました。

異常気象の影響での開花だそうです。これから穂木を挿し木するそうですが、前年の挿し木がいくつか残っていました。

果樹園の近くに橋がありました。

恋人の橋というのだそうです。

毎年、この橋の上でアベックが氷の上に乗って抱き合って口吻をし、一番長口吻を続けたカップルには、香港への往復エアーチケットが送られるそうです。地域おこしのイベントに知恵を絞るのは万国共通のようです。

橋の近くに、農会経営のカフェがあり、鯉幟が泳いでいました。日本で見て可愛いと思ったので、台湾の河川に多い、豆魚という魚をモチーフに作ったそうです。

 この晩は、石岡区役所主催の歓迎会がありました。王区長ら区役所幹部、石岡区農会の皆さんに加え、現住民族である客家の皆さんのお世話をしている台中市政府客家委員会の頼朝暉主任委員、僑光科技大学の王博士、謝前区長、議員だった連氏などたくさんの方も参加され、日本側も日台親善協会の方々も合流し、様々な話と鳥取への期待を聴かせていただきました。王博士は横浜国立大学で博士号を修得されただけあって日本語が堪能。ずっと通訳いただき、本当に助かりました。

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