小品日録

ふと目にした光景(写真)や短篇などの「小品」を気の向くままに。

マルセル・エメ 「ぶりかえし」

2006-02-01 23:22:44 | 小説
ある朝、目が覚めると、1年を24ヶ月とする法案が可決されていた。
68歳のお祖母ちゃんは34歳に若返り、27歳の婚約者を持つ18歳の孫娘は9歳になってしまった。
若さを取り戻して喜びに輝き、権威を振りかざす大人たちと、子供となって苦しむ若者たちの苦悩が対照的に描かれる。
果たして、弱者となった若者たちの逆襲は成功するのか?
あり得ないお話なのですが、面白おかしい中にも、人間の身勝手さというものを、つくづく感じさせられます。
中公文庫「マルセル・エメ傑作短編集」で、54ページ。
マルセル・エメ傑作短編集

中央公論新社

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