創発企業経営

起業13年目の会社の経営、事業報告

起業

2012年04月29日 | 経営

一昨年、起業しようと考えた日のことを思い出しました。

関東圏のある中規模の都市にて。 駅から住宅街に向かう通り。 そこにある店舗は、美容室とマッサージ店、あとは服飾店。 それくらいです。  以前はいろんな店がありました。 牛乳屋、仏具店、文房具店、眼鏡店、靴屋さん、古物商、楽器店... 郊外にできたショッピングセンターの影響もありますが、これには日本の産業構造の大きな変化が影響しています。

製造業をはじめ国内の産業が低賃金の海外に流出し、国内の雇用が減少しました。

数十年前は町工場がところどころにありました。 日本でモノを作っていました。 わたしの家のそばにも豆腐屋さん、製麺所、草履屋さんなどがありました。 今はそれはなくなってしまいました。

何が残ったかといえば、労働を海外に移転できない業種、つまり美容、教育、医療、介護、販売などです。 カウンセリングとかコーチングなどもそうかもしれません。  こうした業種は、製造業に比べ多数の雇用を生みにくいのです。

自然廃業や倒産に対し新規起業件数が低下すると、企業数が減り雇用は失われていきます。
ですから起業は社会にとって必要なものだと思いました。 しかし誰でも起業できるというわけではありません。 起業できる意欲と能力のある人がすることです。

政治や行政は市民や企業から強制的に集めた税金を使って仕事をします。 儲けることを考えなくてよい仕事ですが、企業は、社会の役に立った見返りとして収入を得て、人を雇用し、さらに社会のために納税するのが役割です。  その仕組みを作りえた企業が存続できると考えるなら、企業経営者、特に創業者は尊敬されるべき存在であると思います。