創発企業経営

起業13年目の会社の経営、事業報告

ブレーカーズ

2012年03月31日 | 旅行
ロードアイランド州ニューポートの大西洋岸にニューポートマンションと呼ばれる大邸宅があります。
最も規模の大きい邸宅ブレーカーズ(The Breakers)は1895年に完成。 現在のレートで3億1000万ドルをかけて建造された鉄道王ヴァンダービルト2世の夏の避暑用の別邸です。  このブレーカーズを今年2月に訪ねました。
 
マンションと云いますが、実質は城(シャトー)で、所有者の家族の居室と、その生活を支える多数の使用人のスペースは明確に分かれています。  使用人が主人と鉢合わせしないように、主人のいる場所が解るように工夫がされ、機械式インターホンともいうべき部屋同士の通話装置も備えられています。
 
窓から大西洋の朝日が望め、豪壮な建築です。 ブレーカーズの由来は、波の砕ける(break)音からきているそうです。
 
しかしながら、この豪邸は完成から50年もしないうちに、邸を相続した末娘により文化財保護団体に年1ドルで貸与されることになります。 相続したそのまた娘によって1972年に同じ保護団体に36万5000ドルで売却されます。 $1=80円のレートで3000万円ほどですから、そこらの日本の住宅と変わりません。
 
邸の維持費は高額で、子孫も事業で成功し続けているならともかく普通の人には維持できなくなったようです。 シャトーが維持できるのは徴税権を持っている王か事業の成功者でなければならないということですが、建てた当時はそんなことは思いもしないでしょう。  日本でも高度成長期に建設された道路や橋などのインフラの補修に現在9兆円かかっているという番組を放送していました。 同様に建てた当時は、補修費がどれだけ必要かは考えなかったでしょう。
 
かたちのあるものは壊れるのが自然ですが、それに抗するには莫大なコストがかかります。 ブレーカズを訪ねた翌日、訪問先企業の方からニューポートマンションをどう思うかと訊ねられました。  「あれは負債(debt)だね」 と答えました。
 

米国人の起業に対する考え方

2012年03月19日 | 経営

(ニューポート海岸にて、大西洋を望む)

今年2月、米国中西部から東部に飛行機で移動したときのこと。 偶々隣り合わせた米国人の男性は、息子の入学する大学を家族で見学に来たとのことで、米国でいま非常に業績の良い一流企業の工場長をしているそうです。
 
わたしが一昨年起業したことを話すと、まず Congratulations! と一言。 「自分はまだ家族のために安定した収入が必要だから」 とまるで一流企業に勤めているのを恥ずかしげに話していました。
 
米国ではもっとも優秀な学生は起業し、その次に優秀な学生は潰れそうな会社に行って自らその会社を立て直そうとする。 平凡な学生は安定した企業に行こうとするといいます。
 
充実感や経営の経験を求めるなら若いうちに困難な環境で自分を試してみるのは良い経験になるでしょう。いま特に環境変化が激しい世界で、安定を求めるよりも、変化を利用するべきです。  それができればいつでも安心して生きていけると思います。

ロードアイランド州

2012年03月05日 | 旅行

先月末、米国のロードアイランド州を訪ねました。  かつて滞在した Warwick, Coventry といった英国でなじみ深い名前の町がここ州都プロビデンス空港の周囲にもあり、この辺りがニューイングランドと呼ばれる所以が理解できました。 前週、米国中西部に滞在しましたが、東部は米国人にもあこがれの場所のようです。 美しく風光明媚なところです。

週末は、ニューポートに車で行きました。 ここはニューヨークの富豪の避暑地として豪邸がありますが、冬は海岸沿いは外を歩けないくらい寒いところです。 黒船来航のペリーの出身地でもあります。