tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

森美術館「会田誠展 天才でごめんなさい」

2013-01-25 23:00:00 | 今日の出来事
六本木ヒルズ・森美術館に「会田誠展 天才でごめんなさい」を見に行く。

話題の展覧会のようで、BSの美術館訪問番組で紹介されているのもたまたま事前に見た。
山田五郎があの絡みつくような声で始終喋りっ放しなのは辟易としたし、
退屈そうなおぎやはぎがなぜ出ているのかもよくわからず
(もっとも僕はおぎやはぎの笑いは好きじゃないけど)、
また見たい番組とは思えなかったが、展覧会の中身はよくわかった。

その番組によれば、会田誠の作品には過去の巨匠たちの名作が随所で「引用」されているらしく、
ゲストの大学教授は、「この絵のここはあの『○○』を題材としています」とさかんに解説しては、
「こういうことに気づけてしまう自分に酔い痴れてしまう」と鼻につくような発言もしていた。

この展覧会ではなぜか、普通なら有料の音声ガイドマシンが無料で貸し出されていたので、借りた。
耳に当てて説明を聞きながら、なるほどごもっとも、と思ったけど、
でも、この展覧会のタイトルで謳う「天才」、
人を納得させるようなコンパクトな説明が可能な「天才」って何だろう?とも思った。
学者センセイのペダンチックな満足感をくすぐっちゃうところとか、
多分この人は、「天才」というより、「優等生」なんじゃないか?

敢えて児戯に徹してみたり、逆に「18禁」のエログロに突っ走ってみたり
(のれんで区切られたアダルトコーナーがある)、
そういう羽目のはずし方も、「優等生」ならではの“安全圏内の予定調和”に思えた。
これを「天才」と呼んじゃったら、天井は結構低いんじゃないか?

サイボーグの裸の少女たちが撃たれてイチゴやジェリービーンズや蝶が体から弾け出す絵とか、
単純に「綺麗」と思える超大作もあり、作家のエネルギーは確かに感じたけど、
「天才」は見た者が感じればいいことであって、主催者がキャッチコピーにするのは筋違い。

ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 ライフスタイルブログへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 一人暮らしへ  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 30代の生き方へ