tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

南会津・南越後の山 3日目(会津駒ヶ岳)

2013-08-12 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
今日登る会津駒ケ岳は、檜枝岐の民宿街からも直接登れる。車で山道を行ける所まで上がり、終点の駐車スペースがすでにいっぱいだったので、途中のカーブの駐車帯まで引き返して停める。身支度をして歩き出す。
6:00 登山口。村の朝は早い。「♪夏が来れば思い出す…」とスピーカーから全村に音楽が響き渡る。本来僕は今日、6時起床の予定だったのだが、駒ヶ岳登山のために4時過ぎに出発した同宿の客がおり、防音などない木造家屋のこと、人の動きが騒がしくて目覚めてしまった。仕方なく、宿の女将・若女将(発つ客にお弁当を持たせたり、別の客を登山口まで車で送っていったり、この時間でもうすでにひと仕事こなしているというのがすごい)に無理を言って、5時に朝食を用意してもらい、5時台のうちにチェックアウトした。予定より早い歩き出しなので、この分だと昼には下山しちゃうかも、と思う。とはいえ、今日は東京まで運転して帰る日。余裕があるに越したことはない。ガイドブックによれば、歩程は14km、8時間。駐車地点と頂上との高低差はおよそ1040m。

6:30 爽やかなブナ林を歩いていると、麓の村のスピーカーから、今度は高らかにラジオ体操の曲が。しかも「第2」までばっちり。明け方から当たり前のように活発に動き回る宿の人には敬服させられたけど、「早起き」は紛れもないこの村の文化なんだろう。

7:42 「山頂を目前に望む」とガイドブックには記されている休憩スペースだが、あいにく何も見えず。

コバイケイソウの花が両脇に迎えてくれる道も、先は靄で煙って見えない。

8:01 駒ノ大池。その向こうに駒ノ小屋。

8:14 会津駒ヶ岳山頂(2133m)。「先っちょまで登り詰めた末のピーク」というより、「広がる丘の最高地点を便宜的に山頂としました」といった感じのなだらかな頂き。靄で視界は利かない。

中門岳まで足を伸ばそうと思う。平坦な道ゆえ汗もかかず、腕時計の温度を見たら20℃。涼しいはずだよ。横を見たら雪まで残ってるもの。

この涼しさのためだろうか。田代山や平ヶ岳では花が終わり実が「風車=稚児車」になっていたチングルマも、ここではまだ花をつけている。

ハクサンコザクラのお花畑。

駒ヶ岳より先は訪れる人もまばら。とても静かな道。

8:44 中門池。

さらに進むと、はっきりとしたピークのない中門岳の山頂一帯に広がる湿原が。座って菓子パンを食べる。チョコチップのまぶされたスティック状のパン。行動しながらでも食べやすく、山にはいいかも知れない。

休んでいるうちに陽が出てきた。

道を引き返す。先ほどは薄暗かった中門池も、今は水面に青空を映し出している。

コバイケイソウの群落。

気持ちの良い木道が続く。
ところで、トレッキングポールを持つ人で、木道の両脇の地面に突き立てながら歩く人がいる。木道は植生を踏み荒らさないためにある。踏んではいけないのなら、トレッキングポールを突き刺すのだってダメだろう。意味を理解してもらいたいものだ。

9:37 再び会津駒ヶ岳山頂。先ほどは見えなかった駒ノ大池、駒ノ小屋が見えるが、遠方の山までは見渡せない。

大池の横を過ぎ、下っていく。振り返ると、丘の上に立つ可愛らしい駒ノ小屋が、ハイジの家のようだ。

9:58 先ほどは靄に包まれていた展望休憩スペースからの山頂の眺めはこうだったんだね。駒(馬)の背のような、どっしりとした、頼りがいのある山容。

登山道は工事中。木枠を組み、下にフェルトを敷き…

岩で埋める。

南の方角にひとつだけ飛び出して見える山は日光白根山だろうか。日が高くなり、照りつけも厳しくなってきた。

ブナの林に入ると陽射しもやわらぐ。

11:25 最後の木の階段を下り、登山口へ戻る。日本百名山、48座目を踏破。
時間に余裕があるのでひとっ風呂浴びようと思う。入浴後に眠くなってしまったら昼寝もまたよし。泊まった民宿に戻り、檜枝岐温泉の立ち寄り湯に入れるパスを借りる。立ち寄り湯は2つあり、それぞれ泉質が異なるのだが、せっかくなので宿(アルカリ性単純温泉)とは別の方の「燧の湯」(単純硫黄温泉)に出向いた。広々とした露天風呂は実に爽快だったが、なぜか「飛んで湯にいる夏の虫」、蜂が水面をブンブン飛び回っており(勢いで入水自殺するもの多数)、刺されやしないかと気がかりにさせる野趣満点の風呂だった。
檜枝岐からは、窓を開け風を受けながら、持参したCD(自分の車なら本当になんでも積める)をかけながらの会津山中の爽快なドライブ。「耻風(はじかぜ)」というなんとも印象的な名前の集落も通り過ぎた。やがて栃木県へ。入ったのは日光市だが、市町村合併で拡大した市域、「日光市街まで50km」の標識に面食らう。東京駅から八王子を越えちゃう辺りまでが同じ市内ってことなんだからな(ちなみに日光市の面積は全国の市町村で3位の大きさ)。塩原、那須野とひた走り、宇都宮の手前(「さくら市」というなんとも愚かしい合併市名)のあたりで大粒の雨が降り出し、途中のスーパーで惣菜(タコの磯辺揚げ。美味かった)を買い食いしたりしながら気楽に下道を走り続け、宇都宮からは国道4号バイパスの高速道路並みの高規格ぶりに驚かされびゅんびゅん飛ばし、埼玉の実家に寄って晩飯にあずかった後、帰宅。

<旅の会計> 23558
連日ひたすら山に登るだけ、ドリンクは自宅から粉末のスポーツドリンクを持参、意外に出費はなかった。

ガソリン 6000(およそ40リッター)
民宿(2泊) 15000

■1日目 2194
菓子パン3種 294
東北道 1900

■2日目 0

■3日目 364
たこ磯辺揚げ、アイス 364

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