プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

成河大奮闘!「フリー•コミティッド」

2018-07-21 10:49:04 | 日記
DDD青山クロスシアターで上演中の「フリー•コミティッド」です。成河の1人芝居。2時間にわたって舞台上で熱演します。チラシの触れ込みによると、38役こなすということ。

舞台は、マンハッタンの人気レストランの地下室。ここは、予約電話を受け付ける部屋。時期はクリスマス。開演前 BGMでクリスマスソングが流れ、歳末の賑やかな雰囲気です。舞台中央に予約用電話が2台。上手に従業員連絡用電話 下手にシェフ専用の電話が設置されています。成河演じるサムが部屋に入ってくると、既に予約用電話が鳴り響いている。ペットボトルを グイっと一飲みしたサム。戦闘開始です。掛かってくる電話は、予約を取るためのものだけではなく、苦情を言ってくるものなど 色々あります。それにも、丁寧に対応するサム。ここで不思議なのは、サムの家族からの電話も、予約用電話に掛かってくること。当然 携帯持ってるわけだから、日本なら 自分の携帯に掛かってきますよね。アチラは、違うのかしら。
サム 実は この仕事バイトで、本業は売れない役者。オーディションの結果が気になり、何度か事務所に連絡するのですが、色よい返事はなし。が、落ち込む暇もなく、電話は鳴り続けます。そして、更に問題が。VIP客の予約がホールに伝わっていなかったことが判明。誰がミスったか犯人を探せというシェフの厳命。サム 恐るおそるVIP客に聞くと、出てきたのは、サムの同僚の名前。思わず、ガッツポーズするサム。この場面は、笑った。
他にも 多くの問題が振りかかって来るのですが、消化不良のままのものもあります。このあたりは、この戯曲の課題でしょう。ただ、全体的には、上手く出来ていたと思います。
2時間大奮闘した成河に大拍手!

宝塚星組 紅ゆずる「ANOTHER WORLD」

2018-07-20 10:30:43 | 日記
宝塚星組公演「ANOTHER WORLD」観てきました。
副題が「RAKUGO MUSICAL」文字通り 落語を下敷きにした作品。笑わせて頂きました。
大阪の両替商の若旦那康次郎(紅)は、寺社で出会った菓子屋の娘•お澄(綺咲愛里)に恋患い。とうとう生命を落としてしまう。あの世とやらへ向かう途中、フグで生命を落とした江戸の米問屋の主人徳三郎(礼真琴)の一行と出会います。そして、「美人座」という芝居小屋で静御前の代役で出演していたお澄と運命の再会。賑やかになった一行に、 閻魔大王(汝鳥怜) 貧乏神(華形ひかる) 三途の川の船頭(天寿光希)が絡んで 爆笑の道中が続くというお話。
私、あまり宝塚観ないんで、よく分からないんですが、紅ゆずるという星組TOP コミカルな演技には 定評があるらしい。確かに、面白かった。運命の再会を果たすシーンで、紅とお澄を演じる綺咲の2人が感動のあまり(?)ぶるぶる震え、さらに辺り構わず イチャつくシーンは笑わせてもらいました。
閻魔や貧乏神 船頭も良かった。宝塚の新たな一面観た感じです。楽曲も「ありがたや なんまいだ」などコミカルな曲もあり、雰囲気作りに貢献してました。
で、2部のショー。「キラールージュ」 こちらは、先ごろお亡くなりになった西城秀樹さんのヒット曲も流れ、宝塚らしい格好よさ。「一粒で2度美味しい」(チト古いかな?)公演でした。

追悼!浅利慶太さん

2018-07-19 10:30:55 | 日記
元劇団四季代表の浅利慶太さんがお亡くなりになりました。85歳でした。
私、「四季の会」に入会したのは、多分「キャッツ」初演の時ですから、もう30年以上になります。初めて「四季」の作品観たのは、「ジーザス•クライスト•スーパースター」です。もちろん、ジーザスは、鹿賀丈史さん マリアが久野綾希子さん ヘロデ王が市村正親さんです。それから、最近の「ノートルダムの鐘」まで、どれだけの作品で、楽しませてもらったか もう数えきれません。
ネット見てたら、鹿賀さん 市村さんらの会見の模様がアップされてました。私のようなアラ還世代にとっては、やはり、このメンバーが 一番思い出深いですね。
もちろん、「四季」の魅力は、ミュージカルだけではありません。シェイクスピア ジロドゥラシーヌらの古典劇 「エクウス」などのピーター•シェーファーの作品 色々楽しませてもらいました。
そんな中で、私が一番 浅利さんの優れた功績だと思うのが、「キャッツ」の上演です。初演は83年。当時 まだ「ミュージカル」は、ちょっと敷居が高い部分もあったのですが、大量のテレビスポット コンピュータを導入したチケット販売などで、気軽に観に行けるようにしたのは、素晴らしいと思います。
あれは、いつの千秋楽だったか? 私の隣に座った女の子が、最初の「ジェリクルキャッツ」から最後の「メモリー」まで、ずっと舞台の役者さんと一緒に 歌詞を口ずさんでいたのを覚えています。しかも、一言一句間違えていない。それほどのファンを持っているミュージカル そうはないでしょう。
浅利さん演出の次回公演も予定されていたとのこと。最後まで 現役の演出家だった。
御冥福をお祈り致します。

尾上右近 「WATER by the SPOONFUL」

2018-07-18 10:41:19 | 日記
紀伊国屋サザンシアターで上演中の「WATER by the SPOONFUL」です。尾上右近 篠井英介 南沢奈央 葛山信吾 鈴木壮麻 村川絵梨 陰山泰の出演。
サブタイトルが〜スプーン一杯の水、それは一歩を踏み出すための人生のレシピ〜とある。長い!右近演じる主人公•エリオットは、イラク戦争の帰還兵。一方で、コカイン依存性の人々の人生が描かれるなど、どうにも重そうな内容。チケット代金も8000円だし、行くかどうか迷ったんですが、ピューリッツァー賞受賞作品 さらに、G2の演出という事で、観に行くことにしました。書いたのは、キアラ•アレグリア•ヒュディスという女性。トニー賞を獲ったミュージカル「イン•ザ•ハイツ」の作者でもある。才人ですね。

物語は、エリオットとヤズミン(南沢)という従姉弟の話と、コカイン依存性の人間が集まるサイトのお話が、2つの縦糸として描かれ、途中で合流します。サイトの管理人で「俳句ママ」と呼ばれる女性(篠井)が、エリオットの実母というわけ。この母子は、いま、訳あって別々に暮らしている。で、エリオットを実質的に育てた女性 つまり「俳句ママ」の姉ジニーが亡くなるという事態が起きる。さらに、このタイトルの意味が、母子が別れて暮らす理由に起因している。
どうですか? ちゃんと追いてきていますか。 文章にすると、なんとも分かりにくいお話を 作家は、見事にまとめています。もっと言うと サイトの住人 あみだくじ(鈴木)とオランウータン(村川)の恋 同じく住人ミネラルウォーター(葛山)の悩み さらにエリオットに取り付くイラク戦争の亡霊(陰山)なども描かれるのですが、、分かりにくくなるだけなので、やめておきます。

休憩時間 トイレに行こうとしたら、作者と思しき女性が廊下にいました。まだ若い。こういう才能が現れるのだから、ブロードウェイは侮れませんな。

W•アレン 「女と男の観覧車」

2018-07-17 10:45:50 | 日記
W•アレン監督の新作「女と男の観覧車」観てきました。ケイト•ウインスレット ジム•ベルーシ ジャスティン•ティンバーレイク ジュノー•テンプルらの出演です。

時代は、監督お得意の50年代。場所は、ニューヨーク郊外にあるコニーアイランド。ジニー(ウインスレット)は、レストランでウエイトレスとして働いています。夫のハンプティ(ベルーシ)は、回転木馬の操縦係。ジニーは、若い頃 ブロードウェイで女優をしていた。そして幸せな結婚もしていたのですが、自らの浮気で、全てを喪い、今 手元に残されたのは、息子のリッチーだけ。が、この子も なかなかの問題児。そんなジニーに、久々のトキメキが。ビーチの監視員 大学生のミッキー(ティンバーレイク)と、恋に落ちたのだ。彼は 劇作家の卵だけに 退屈な夫と違って 話も合う。いまや、ジニーはミッキーとの新たな生活を夢見る日々。

そんな時、夫の連れ子キャロライナ(テンプル)が5年ぶりに姿を現わす。彼女を溺愛していたハンプティだが、娘はギャングと駆け落ち。音信不通になっていた。キャロライナ 警察に夫の仕事について話してしまったため、夫から逃れる日々。ハンプティに助けを乞う。こうして、新たに4人の生活が始まります。

順調な日々が続いていたが、ある日 ミッキーとキャロライナが出会い、ジニーの恐れていた事態が起こりそうになり、一方 ギャング達は キャロライナを見つける。悲劇は目の前に•••

ラスト ジニーの長台詞は 鬼気迫るものがあり、「欲望という名の電車」を思わせる。アレン監督の好きな作品ということですから、より見応えがありました。