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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

ナショナル•シアター•ライブ「アマデウス」

2018-07-13 10:38:34 | 日記
この映画は、どうしても見たかった。常にレベルの高い作品を上演する「ナショナル•シアター」 今回は「アマデウス」です。
本編が始まる前、役者のインタビューが流れます。今回 サリエリを演じるのは、黒人男性。彼は言います。「私の肌の色のせいで認められないとしたら、それは貴方の責任だ」
映画が始まります。

日本でも 松本幸四郎(現•白鴎)の名演で知られ、ミロス•.フォアマン監督で映画にもなった名作。ピーター•シェーファー作品。もう皆さん 筋はご存知でしょう。
宮廷楽長として、栄華を極めたサリエリ。今は年老いた彼が、32年前 モーツァルトを毒殺したと告白している。果たして真相は? というお話。
サリエリを演じたルシアン•ムサマティという役者さんはもちろんですが、モーツァルトを演じた役者さんも素晴らしかった。アダム•ギレンという方ですが、モーツァルトの幼児性 下品さ そして人を疑うことを知らない純粋さを 見事に表現してくれました。己の実力は 十分自負しているんですが、それだけでは 世の中通用しないことも知っている。が、自分には、相手の敵意を見破る術がない。そんな青年の哀しさが表れていました。

敢えて注文をつければ、可笑しみが足りないということでしょうか。もちろん、言葉が分からないですから、はっきりとは言えませんし、劇場の客席は受けてましたから、私の勘違いかもしれませんが、役者の表情を見る限り、そうした意図は窺えない気がしました。