巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
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百万光年の孤独

2018-01-13 01:57:26 | 
百万光年の孤独

ため息を包み込むように
この夜を何度も数えて

心の傷は毒だね

世間は飽きもせず三文芝居に興じてる
かたくなな心はまだ開かぬ花の蕾のよう
気付かぬうちが華かもね
心が弾け飛ぶから

生に無頓着な僕の魂は
知らぬ間に消えてしまった
百万光年の彼方に向けて
天空を駆け巡る君の姿

君は街路樹の脇に咲いたタンポポ
いつでも踏まれる覚悟はできていた
それが今、花飾りの馬車に乗り
遥か永遠の彼方を自由気儘に駆けるとは

風の噂に聞いたんだ

新しい生命が誕生し
君が本当に別人になる

だから今この瞬間、君に会いたい
傍にいたい、それだけ

別れを告げるためではなく
最期を看取る訳でもなく

ただ君の笑顔がほしいから
ただただ君に笑顔を届けたいから

見届けなければならないんだ
これまでも、今もこの先もずっと
変わりゆく君のことを
心を通して、繋がり合って

僕の理想形が君なんだ
じきに遠く去り行く君だけど

君の心を読めない僕は
優しさというカバーで覆った
心のガーゼを引き剥がせない

崩れゆくガラスの塔が僕の心

いずれ惑星が堕ちるから
そんなにはビクついていないけど
いつか割れるよね、きっと
破片は僕自身の心に刺さり、引き裂く

あゝ、夕闇迫る直前の空の際は
黄金色に染まりきってしまって
溶鉱炉が僕の心を溶かしてしまう
とろけきった鉱物の残骸

それはそれでいいんだ、きっと
悪魔の囁きはいつも的外れという訳ではない
たまには耳を傾けてみよう
邪念や煩悩が消えるかもしれない

君は孤独を感じたことがあるかい
僕は孤高な神の使者
虚空で戦う天空の救世主
孤独を抱きしめる哀しき奴隷

何とでも呼ぶがよい
哀しみ、侘しさは水の如し
飲む飲まぬは人の縁
今、僕は遂に心を解放した

目指すは百万光年先の未来
僕の魂はスパークし
天空で君との再会を果たす

お互いに
愛し足りない君との邂逅