みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

英霊の声

2018年11月25日 | 俳句日記


11月25日〔日〕晴れ


映画「森田必勝」より

稀代の天才、三島先生が森田必勝命と諌死を遂げられてから48年も経ってしまった。
17才の時に、師の「行動学入門」と林房雄先生の
「大東亜戦争肯定論」を読んで大人になった。

戦後教育の頸木から脱したのである。
それから文系の授業が馬鹿馬鹿しくなって、理系
に進んだ。
しかしそこも馴染まず政治活動に足を向ける。

あの日はよく覚えている。
「楯の会」の決起に呼応しようと仲間と共に東京
へ向かった。
なにも起こらなかった。

社会の構造は一握りの人間の情念だけで動くものではない、二・二六事件も無念であったろう。
憤懣やる方なく追悼集会の運営に参加していたが
、身体を壊して郷里に帰って来た。

結局、法律を学びに福岡の大学へ再入学したが、
ここでまた血を喀いた。
この時に宗教書を多読したことが、また私を大人にしてくれるのである。

以来、20年を政治の世界、20年を実業の世界で過ごして来たが、孫が4人も居てくれることで人としての役割を果たすことが出来たと満足している。
この事件もご縁の賜物であった。

師の次の文章を思い出す。
「ただ金よ金よと思い巡らせば、人の値打ちは金
より卑しくなり行き‥」英霊の声の一節である。

〈益荒男の 手挟む太刀と 憂国忌〉放浪子
季語・憂国忌(冬)