みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

時雨

2018年11月12日 | 俳句日記
11月12日〔月〕時雨る

時雨は晩秋から初冬にかけて降る俄雨の
ことである。
他の季節でも俄雨は降るが、夏は夕立と
なることが多い。

春や秋は、春‥.秋‥と季節を付けて使う
が、春の場合は「春雨」と言う春特有の
温かみを帯びた言葉がメジャーだ。

「月様、雨が‥!」
「春雨じゃ、濡れていこう」

歌舞伎の名場面だが、春時雨よりも春雨
の方がしっとり感があるとされている。
男女の道行きにはこちらの方がいい。
月様とは、月形半平太のことである。

時雨・秋時雨は冷たい雨なのだ。

〈夕されば 時雨て帰る 棲家かな〉放浪子
季語・時雨(冬) 夕されば=夕方になって。