みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

短日

2018年11月13日 | 俳句日記
11月13日〔火〕晴れ

秋の夕陽の傾きは、まだ暮れなずむ趣きをお持ちだが、立冬を過ぎるとお日様も日毎に先を急ぎ出します。

街灯とコンビニのネオンが点灯を競い、カラスの
群も姿が闇に消えぬ間にと、落ちゆく夕陽を追いかけます。

下校を急ぐ子雀たちは、北と南に下る坂道の塀や築地に影絵を、西へと向かう坂道では長い長い影法師を引いて、あったかなお家を目指します。

先程まで冬木立ちの梢と遊んでいた夕風が、たちまち冷たい夜風と変わり、道ゆく人の襟を立てました。

これから続く街の風景、風邪など引かないように
、セイムスにご厄介にならないように。

〈短日の 下校の子らの 影長し〉放浪子
季語・短日(冬)