胸をときめかせて国道442号線を遡る。
途上に現れる日向神ダム湖。
八女市矢部地区に在る日向の地名、ヒコナギ尊の
の一党が宮崎県高千穂を偲んで名付けたとしても
なんら不思議ではない景観、当時の天孫族の想い
をおもんばかるに十分な天地であった。
更に登ること15分、今日の目的地、八女津媛神社
に到着する。
本来ならこの辺りは、秋の造化の神、竜田姫が恵む綾錦の紅葉の名所。
今年は、夏の異常高温と仲秋の度重なる台風で、
近年に無いほど不揃いな色付きだとか。
それでも鮮やかに一画の櫨が矜恃とばかりに自己
主張していた。
樹齢650年の杉のご神木は、悠久の時をデンと支え、神域の霊気を包み込んでいる。
参道の階段を登ろうとする刹那、ザワザワと紅葉の葉が三人の肩に降り注いだ。
こんな時は当社のご祭神が歓迎なさっていると、
スビリッチャルな世界では言われている。
有難いことであった。
斯くして、11月5日から書いたブログの義理を今
果たせた訳である。
畏れ多き御名を拙文に記させて頂いた義理を。
11月15日〔木〕晴れ
旧友の自宅の畑地から臨む日の出である。
棲家のベランダから拝む日の出とは、格段の違い
をもって祝詞を唱えさせて頂いた。
ご縁の有難さである。
いつもと違う日の出に、手を合わせる喜びを感じたならば、それは即ち魂の浄化かも知れない。
〈うつし世の ご縁に沁みる 冬日の出〉放浪子
季語・冬日の出(冬)