みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

八女津媛神社

2018年11月15日 | 俳句日記


胸をときめかせて国道442号線を遡る。
途上に現れる日向神ダム湖。


八女市矢部地区に在る日向の地名、ヒコナギ尊の
の一党が宮崎県高千穂を偲んで名付けたとしても
なんら不思議ではない景観、当時の天孫族の想い
をおもんばかるに十分な天地であった。

更に登ること15分、今日の目的地、八女津媛神社
に到着する。


本来ならこの辺りは、秋の造化の神、竜田姫が恵む綾錦の紅葉の名所。
今年は、夏の異常高温と仲秋の度重なる台風で、
近年に無いほど不揃いな色付きだとか。

それでも鮮やかに一画の櫨が矜恃とばかりに自己
主張していた。


樹齢650年の杉のご神木は、悠久の時をデンと支え、神域の霊気を包み込んでいる。


参道の階段を登ろうとする刹那、ザワザワと紅葉の葉が三人の肩に降り注いだ。
こんな時は当社のご祭神が歓迎なさっていると、
スビリッチャルな世界では言われている。

有難いことであった。
斯くして、11月5日から書いたブログの義理を今
果たせた訳である。
畏れ多き御名を拙文に記させて頂いた義理を。

11月15日〔木〕晴れ


旧友の自宅の畑地から臨む日の出である。
棲家のベランダから拝む日の出とは、格段の違い
をもって祝詞を唱えさせて頂いた。
ご縁の有難さである。

いつもと違う日の出に、手を合わせる喜びを感じたならば、それは即ち魂の浄化かも知れない。

〈うつし世の ご縁に沁みる 冬日の出〉放浪子
季語・冬日の出(冬)