寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
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(第3421話) お華束作り

2022年12月11日 | 活動

 “浄土真宗で最も重要な仏事「報恩講」が始まるのを前に、京都の東本願寺に奉納される餅飾り「お華束」が十九日、一宮市篭屋の願通寺で完成した。一宮、稲沢両市の真宗大谷派の門徒でっくる「中島郡会」が実施。メンバーを中心に延べ百五十人以上が参加し、三日間かけて作った。二百七十キロの米を使って餅約四千六百個を作り、串に刺すなどしながらハスの花の形に積み重ねた。完成したお華束は、高さ百十センチと九十センチの計六基。二十日に東本願寺へ運び、報恩講が行われる二十一~二十八日に飾られる。
 お華束の奉納は、一八九一(明治二十四)年の濃尾地震の際、本山の東本願寺から見舞いを受けたことに門徒らが感動し、お礼にと引き受けて始まった。稲垣宏海会長(七七)によると、戦中戦後など米不足の時も「食べる米を減らしてでも奉納する」と作製。コロナ禍となった一昨年以降も、密を避けるため作る数を減らして続けてきた。稲垣会長は「伝統を終わらせたくない。次の世代に引き継いでいけたら」と話している。”(11月20日付け中日新聞)

 記事からです。中島郡会は丹羽郡十八日講には比べられない大きな会である。丹羽郡十八講は名古屋東別院のお華束を作るが、中島郡会は東本願寺本山である。しかし、同じ仲間である。時折顔を合わせる。ボクの知人が幹部をしていることもあって、話も聞く。そしてこうした記事で中身を知ることもできる。やはり凄い会である。しかし、愛知県の尾張部で本山と名古屋東別院のお華束を担っているとは、地域柄であろうか、偶然であろうか、これはまた凄いものである。
 稲垣会長は「伝統を終わらせたくない。」と言ってみえるがどうであろうか。第3415話でも書いたが、仏教は衰退の一途である。老人会と同じである。12月1日の中日新聞に日本の「風流踊41件」がユネスコの無形文化遺産に登録されたとある。登録されたことは嬉しいが「担い手不足などの課題はそのままだ。」とあり、戸惑いの声も漏れたとある。ユネスコの無形文化遺産となればもう国を挙げての問題である。ボクの目にはもう消滅しか映らない。


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