FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

止まらぬ日本の貿易赤字、ドルの先高感が再び強まる。

2014-04-21 20:34:01 | 日記
  日本に戻ると体が急にだるくなる妙な現象が2回連続して起こりました。 2週間の出張を終え、一昨日上海・浦東空港に降り立つと何故か急にシャキッとする自分の体には驚きを隠せません。 今朝は6時には家を出て、帰国報告も兼ねて上海工場経由で持ち場の無錫の工場に入りました。 帰ってみるとやらなくてはならない事が山積み状態であり、早速に残業が始まりました。 自分の体が完全に上海リズムになっていると思わず笑ってしまいそうです。

<止まらぬ貿易赤字、ドルの先高感が強い>
  今日午後3時のドル・円は、前週末の東京市場午後5時時点に比べて小幅にドル高・円安の102円半ばで推移。 市場予想を上回る貿易赤字や日経平均株価 の堅調推移で一時102.71円まで上昇、8日以来の高値をつけましたが、イースター休暇に伴う海外参加者の減少でドル上昇の勢いは高まらなかったようです。

  3月度の貿易収支は1兆4463億円の赤字と予想をはるかに上回りました。 2013年度の貿易収支は13兆7488億円の赤字で、赤字額は12年度の8兆1578億円を大幅に上回って現行統計が始まった1979年以降で最大を記録する結果となりました。 3月の貿易赤字について市場では、日本の競争力が強かった輸出品目が輸入に回り、競争力の低下が危ぶまれる状態に陥っていると判断した方が良いでしょう。

  貿易収支の発表後、損失確定のドル買いを交えてドル・円は102.63円まで上昇。 いったん上げ一服となっていますが、日経平均の上げ幅拡大で102.71円まで再び上伸し、8日以来の高値をつけました。 この日はイースターマンデーで英、独、仏、香港、豪州、ニュージーランドが休場となり、海外勢の参加は減少し、実需のフローもあまり出ていなかったようです。

  日本は貿易赤字国になっているので、普通にしていればドル買いの圧力が強くなると見ていた方が良いでしょう。 そのうえで、ドル・円が上下する要因としては、米経済への見方や日銀の追加緩和の有無といった類の話になりますが、ドル・円は101円前半をつけた後の戻り局面に入っていると思われます。 短期筋のロングは101円前半をつけた時に、いったんは決済されたのではないかと思われます。 ポジションがニュートラルに近い状態になったところで実需の買いが入るので、ドル・円は上がりやすい環境になっているようです。 ウクライナ情勢に大きな変化が無い限り、特別ドル売りが強まる背景は無いと見た方が良さそうです。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.30~102.90>

今週の為替予想レンジ(4月21日~4月26日)

2014-04-20 10:05:02 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    101.80~103.20 
>ユーロ・円   140.60~142.50

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
21日 イースター休暇 特に無し
22日 ユーロ圏・4月消費者信頼感 米・3月中古住宅販売件数
23日 豪・第2四半期消費者物価  ユーロ圏・4月PMI製造業・サービス業 英・BOE議事録 米・3月新築住宅販売件数
24日 米・3月耐久財受注  週次新規失業保険申請件数
25日 日・3月全国消費者物価指数 英・3月小売売上高指数 米・4月ミシガン大消費者信頼感指数
 
<今週1週間の予想>
  米国の企業決算が底堅い内容となり米株式が堅調に推移すればリスク選好ムードが高まるとみられ、今週の外為市場で、ドル・円は緩やかに上昇しそうな雰囲気でしょうか。 4月最終週に米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀政策決定会合、米雇用統計など重要イベントが集中しており、今週は様子見相場が続きそうです。

  懸念材料だったウクライナ情勢は外交努力による解決が模索され、最悪の事態に陥るリスクは一時的に後退しているようにも見えます。 米株式市場が大崩れせず、米経済指標もそこそこ良い内容となれば、米長期金利の上昇を背景にドル・円は上方向を試しやすいでしょう。 今週は、大きくは動きにくい中、狭いレンジでじり高というイメージで、103円台に少し乗せてくるという感じだと見ています。

  日本では、25日に3月の全国消費者物価指数(CPI)が発表されます。 消費増税による押し上げ分以上の伸びになるかが注目されそうです。 この度、日本でお客様回りをした雰囲気では、3月20日頃からかなり駆け込みの売上げが有ったと聞いています。 ただ4月になり若干反動が出ているようですので、むしろ日本のCPIは5月に照準を合わせた方が良いのではないかと思っています。
 
  今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

イースター休暇入り、今夜は方向感の乏しい状態となるでしょう。

2014-04-18 19:01:20 | 日記
  日本での顧客訪問は今日で終わりました。 あっと言う間の2週間でしたが、成果は先ず先ずでしたでしょうか。 いよいよ明日は上海に戻り、またまた忙しい日々が再開されます。 今日は、下の娘に頼まれた食料品をどっさり買い込んできました。 荷物の制限は45kg迄であり、何とか収まりそうな雰囲気です。

<今夜は方向感に乏しい値動きとなるでしょう>
  東京市場のドル・円相場は一時102.50円台に乗せるも、すぐに上げ幅を縮め、その後は102.40円前後で動意を欠く展開となっています。 本日は欧米のほとんどの国がイースター休暇入りするため、市場参加者が非常に少ないと思われます。 要人発言や大きな指標はありません。 基本的に方向感に乏しい状態が続くでしょう。 よほど目新しいニュースが飛び出せば、相場が薄い中で急な変動となる可能性があるため、ポジションの放置には気をつけたいところです。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.30~102.60>

今日の注目は、中国の第一四半期のGDPとウクライナ情勢。

2014-04-16 06:29:55 | 日記
  今週は大阪を拠点として関西地域の顧客訪問のスケジュールをこなしています。 この春、東京から戻ってくれた長女、家内と家族でゆっくり過ごす時間が持てたことはありがたいの限りです。 

  昨年、長女が1級建築士の実技試験に落ちてしまい落胆していましたが、今年は是が非でも合格するとの意気込みでこの1月末には東京の設計会社も離職し受験勉強に専念しています。 毎週末には東京へ出向き母校でレッスンを受けているようです。 資料が山積みとなり、自宅の部屋の中はまるで設計事務所になったような雰囲気です。 

  娘ももういい年となって来ていて一緒に暮らせるのもあと僅かの期間であり、これが最後の機会ではないかと思うしだいです。 今年中に試験を終わらせ、来年は結婚して欲しいところです。

<今日のラインアップ>
  今日の注目は、中国の第一四半期のGDPとウクライナ情勢でしょうか。 中国経済もかなり急ブレーキがかかっており、2013年10~12月の前年比7.7%から7.3%に落ち込む予想が出ています。 織り込みは進んでいるようですが、実際に7.3%迄落ち込むと瞬間的に下値模索が起きるのではないでしょうか。

  中国経済もさることながら、ウクライナの地政学的リスクはかなり高まって来ているようです。 ウクライナ政府が東部で親ロシア派武装勢力に対する強制排除に乗り出し、ロシアはウクライナが内戦の瀬戸際にあると宣言した。 武力行使に対応してロシアの介入が始まれば、これは間違いなく一気に円高に振れるのではないでしょうか。 

  このため米国債に逃避買いが入って利回りが低下し、ドルの需要が減退するのではないでしょうか。 ウクライナをめぐる緊張が市場を動かす大きな材料として再び前面に出てきたように思われます。

本日のドル・円相場の予想推移 <101.30~102.20>

4月1日に行われた豪準備銀行(RBA)理事会の議事録の内容から。

2014-04-15 22:00:00 | 日記
<4月1日に行われた豪準備銀行(RBA)理事会の議事録の内容から>
主な内容は :
・政策金利は経済見通しを踏まえると当面安定へ
・豪ドルは歴史的に見ると依然高水準、最近の上昇で経済支援効果弱まる
・低金利の政策が経済に浸透しているさらなる兆候がみられる
・住宅建設の増加予想、住宅価格上昇への懸念は示さず
・中国経済指標は景気減速の継続示唆。ただし旧正月の影響で評価は難しい
・鉱山投資の減少などが当面成長を抑制へ
・失業率は当面若干上昇する見込み

  中身を見ますと声明とあまり変わりませんので、豪ドル相場を動かすには迫力不足だった内容でありあまり方向感は感じられません。 と言うより失望感が出てしまい、その後ずるずると値を消してしまう結果となり最安値94.83円迄落ち込みました。

  16日には中国のGDPの発表を控えている事も有り、中国経済指標は景気減速の継続示唆している可能性が濃厚であり今後数日間は大きく値を伸ばす事は無いと見ておいた方が良いのではないでしょうか。  日曜日の週間予想の際、今週は豪ドルは95.80~96.00円のチャンスでは売りを推奨させていただきましたがいかがでしたでしょうか。 ウクライナ問題もきな臭くなって来ている背景もあり、当面は緩やかながら下値模索が続くのではないでしょうか。

クライナ東部の地政学的リスクが相場の上昇を押さえる結果となる。

2014-04-14 23:00:00 | 日記
  東京での顧客訪問も終え、今日の夕刻大阪へ移動して来ました。 12日(土)の夜は新宿で筆者の勤務する会社のオーナーの古くからの友人と一緒に会食、その後は中国人クラブに連れていっていただきました。 オーナーの友人は新宿で30年間飲んで歌ってきたことを豪語されており、出場回数はギネスだとも言われていました。 1週間に最低5回は新宿に出没されているようで、まだこんな浮世離れした社会があるのかと不思議な光景でした。

  中国人経営のクラブでは、政治家が派手な振る舞いをしているのにも驚きであり、ママが1曲歌うとチップで1万円札が集まる光景も意外でした。 1990年代半ばで終わったかと思いきや、未だにこんな光景を目にするとは思いもよりませんでした。 消費税が引き上げられ国民は苦しんでいると言うのにこの振る舞いは何とも言いがたい見苦しさであり、国民の税金でこんな馬鹿騒ぎしている政治家がいるのかと思うと本当に情けない思いをしました。 いったい日本はどうなるのか、国の将来を悲観してしまいそうです。

<3月の米小売売上高が1年半ぶりの大幅な伸びとなる> 
  14日午前中のニューヨーク外為市場は、ドルがユーロに対し上昇しています。 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が追加緩和を示唆する発言を行ったことがユーロを圧迫する一方、力強い3月の米小売売上高統計がドルの追い風となっています。 ドラギ総裁は12日、ユーロがさらに上昇した場合、追加の金融緩和が必要になるとの考えを示しています。 3月の米小売売上高が1年半ぶりの大幅な伸びとなったことを受け、ドルはユーロ、
円、スイスフランに対し値を上げる結果となりました。

  ドルを押し上げる要因とは別に、やはり気になるのがウクライナ東部の地政学的リスクでしょう。 週の前半はウクライナ情勢の緊迫化が相場を上昇を押さえると見た方が良さそうです。 

本日のドル・円相場の予想推移 <101.40~102.10>  

今週の為替予想レンジ(4月14日~4月19日)

2014-04-13 08:32:23 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    100.60~102.60 
>ユーロ・円   139.80~142.00

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
14日 ユーロ圏・2月鉱工業生産・季調済 米・3月小売売上高
15日 豪・RBA議事録 独・4月ZEW景況感調査 米・4月ニューヨーク連銀製造業景気指数 3月消費者物価指数  2月対米証券投資
16日 中・第1四半期GDP 米・3月住宅着工件数 3月鉱工業生産 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
17日 米・週次新規失業保険申請件数 4月フィラデルフィア連銀景況指数
18日 イースター休暇 特に無し

<先週1週間のトピックスの大枠>
  先週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で早期利上げ観測が遠のいたことが発端となり週末は尾を引いた格好となりました。 米新規失業保険申請件数は予想を下回っていましたが、ドルに対して弱気の見方が広がっているため、ドルを押し上げるほどの影響はありませんでした。

  FOMC議事要旨では、FOMCの示している金利見通しを市場が誤解し、実際よりも積極的な利上げを予想している可能性について、委員らが懸念していることが示されました。 FOMC議事録が出る前、市場は2015年の早い段階での利上げを予想し、今では15年半ば、場合によっては後半へと予想時期が後ずれしたのではないかと思われます。 議事録を契機に豪ドル、NZドルといった高リスク高利回り通貨の買いが活発化したのではでしょうか。

  欧州中央銀行(ECB)がユーロ高をけん制する表現を強め、ユーロ高によるディスインフレ圧力を避けようとすることが予想されるため、ユーロ・ドルを大きく買い進むことには及び腰となっています。

<今週1週間の予想>
  今週の外為市場で、ドル・円は下落基調を維持しそうな様相ではないでしょうか。 日銀当局者が、物価上昇の鮮明化に伴い追加緩和に対して否定的な見解を明らかにするなか、海外短期筋の間では、緩和期待の剥落に伴う円ショートの巻き戻し圧力がくすぶっています。 好調な米企業業績を先々まで織り込んで上昇してきた米国株は、順調な景気回復を裏付ける指標が出そろわない限り不安定な状況が続きそうで、ドル・円の圧迫材料になりそうです。

  特に注目したい指標として、16日の中国の第1四半期GDPを挙げておきたいと思います。 実態としてかなりブレーキがかかってきたのは明白であり、予想値を下回ることになれば、やはり高値圏で推移している豪ドルに影響が出るのではないでしょうか。 今週は、豪ドルの高値95.80~96.20辺りのゾーンの上値があれば売ってみたいと思います。

  今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

来週の要人発言・注目される指標について。

2014-04-12 16:28:48 | 日記
  やっと日本での前半の1週間が終わりました。 オーナーを連れて通訳もしながら営業して歩くのは本当に疲れます。 東京の営業が週末をまたいてしまいましたので、今日~明日はフリーとなり、今朝は早朝から秋葉原のヨドバシカメラで目の保養をしながらゆっくり1日を過ごしました。 

<来週の要人発言・注目される指標>
ドル・円絡みで注目される来週のイベントは次の通りです。
>14日(月) 米・3月小売売上高
>15日(火) 米・3月消費者物価指数 イエレンFRB議長講演
>16日(水) 米・3月住宅着工件数 イエレンFRB議長講演
>17日(木) 米週次新規失業保険申請件数
>18日(金) グッドフライデーのため欧米市場がほぼ休場

  米経済が、大雪の影響による下押しから立ち直っているのかを確認するためにも14日の小売売上高や16日の住宅着工件数の結果に注目されます。 利上げ開始時期を読む上での手掛かりとなるか、イエレン議長の発言も気になります。 また、新規失業保険申請件数は4月雇用統計の調査週のものになります。

その他通貨については :
>15日(火) 豪・RBA議事録、 独・4月ZEW景況感調査
>16日(水) NZ・第1四半期消費者物価指数 中国・第1四半期GDP 英3月雇用統計 カナダ中銀政策金利発表
>17日(木) カナダ3月消費者物価指数

  最大の注目はなんと言っても中国のGDPでしょう。 前年比で、+7.3%に減速予想ですが、李克強首相が ”一時的な景気変動を理由に、短期的な大型景気対策を打ち出すつもりはない” と述べているため、下ブレの際の反応(株安・円高・豪ドル安etc) に警戒が必要かもしれません。

9日のFOMC議事要旨から、早期利上げの否定を示唆。

2014-04-10 19:43:49 | 日記
  消費税引き上げ後の日本経済の変化について、いろんな方のご意見を拝聴していますが意見はバラついているように見受けられました。 筆者の属する消費関連分野においては意外にも3%程度のアップでは大きな変化はないのではないかとの事、そんな意見が比較的多いように思われました。 しかしまだ2014秋冬商品は企画最終段階であり、数字が出る迄何とも言えないと言うのが本音でしょうか。 

  上海の物価水準を基準に見てしまう傾向があり、上海より安い商品が本当に多くなっているのには驚きの一言です。 政府目標・インフレ率2%が達成出来ず、何時迄もこんなデフレ経済が進行し続けるのなら、何れ日本列島は中国の属国になってしまうのか、沈没してしまうのではないかと危惧してしまいます。 

<9日のFOMC議事要旨から>  
  9日終盤のニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で早期には利上げに踏み切らない可能性を示唆したことを受け、ドルが下落しました。 3月のFOMC議事要旨では、FRBが債券購入プログラム終了後、最終的に利上げに踏み切るまでかなりの期間、待つ姿勢が示されています。

  FRBのイエレン議長はFOMC後の記者会見で、 ”かなりの期間” とは経済情勢にもよるが ”6カ月程度” とする見方を示していました。 今回のFOMC議事要旨について、利上げまでの期間を6カ月程度とする解釈をFRB当局者が取り消したように見受けられる内容となっています。

  円安にトレンドを作り始めたかと思いきや、またまたレンジ相場に後戻りしたと言う内容となってしまいました。 5月の雇用統計迄は鳴かず飛ばずのレンジ相場の様相を呈して来たように思われます。

本日のドル・円相場の予想推移 <101.30~102.15> 

日銀は今日の会合で追加緩和を見送り、若干円高に推移。

2014-04-08 17:41:05 | 日記
  昨夜、東京へ入り今日からお客様への挨拶と本格的な営業活動に入ったところです。 中国での過労がたたったのか、体調が思わしくなく今日は病院へ行かないとならないかと思うほどでした。 もう1日様子を見て判断しようかと思っています。

<今夜の経済イベントから> 
  今夜は大きなイベントはありません。 イベントよりは、主要国株価の動向の方が注目度としては高そうです。 ウクライナ情勢が再び不安定化している様子が昨日の米国株の重石となっており、この状態が今日も続くのかどうか、確認する必要がありそうです。 また、目新しい発言のなかった黒田日銀総裁の会見を受けて、欧州・米国市場で何か動きがあるのかどうかも注目点になるでしょう。

<日銀は今日の会合で追加緩和を見送り>
  日銀は4月8日の金融政策決定会合で追加緩和を見送り、黒田総裁は会見で ”追加金融緩和は現時点では考えていない” などと述べました。 一部には、4月30日の会合で物価・経済見通しを下方修正して追加緩和に動くとの見方もありましたが、その可能性は極めて小さくなったと言えそうです。 その意味では、短期的に円高方向に振れるリスクがあるのかもしれません。

  もっとも、黒田総裁は ”必要があれば躊躇なく追加措置を取る” とも発言しており、物価目標の達成が困難になれば追加緩和を辞さない構えを示しています。 したがって、目標達成を困難と見ている市場としては、将来いずれかの時点で日銀が追加緩和に動くとの予想を維持せざるを得ない事になります。 可能性としては秋口の追加緩和が高そうであり、中期的な円安基調は揺るがないと考えています。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.30~103.15>

景気低迷の中国では金融緩和の切り札を出すか。

2014-04-07 20:18:02 | 日記
  何時ものことながら日本に帰って先ず感じる事は、空気が澄み切っていて遠く迄良く見えると言う事です。 上海の空気の悪さと比較すると良く分かります。 消費税引き上げ後の変化を見ようと思いドラッグストアに行って驚いてしまいました。 100円以下の栄養ドリンク商品がずらりと並んでいるでは有りませんか。 56円の栄養ドリンクを買ってみましたが、中国にはこのような商品はありません。 一体、日本はどうなっているのかと思うしだいです。 多くの商品が上海より安いこの事実をどう見るのか。 

  インフレ率2%目標は遠い世界のように思われてなりません。 未だにデフレ脱却が出来ない日本経済、政府目標とは裏腹に悲しい現実が続いているように思われました。

<景気低迷の中国では金融緩和の切り札を出すか>
  今夜はほとんど経済指標発表等がないですが、代わりに要人発言の機会は多めとなっています。 特にユーロ圏の要人発言は次の理事会でのECBによる追加緩和観測の思惑に繋がりやすく、ユーロ相場でも材料視される可能性が比較的高いと考えられます。

  一方中国では今後数カ月以内に景気下支えのため2年ぶりに金融緩和が必要との観測が出始めたようです。 今年に入って発表された、内陸部の鉄道敷設計画の加速や小規模企業向け減税などの景気支援策の効果が疑問視されているのでしょうか。 中国政府は、減速する経済を支援するために必要な政策カードを有していると述べているようです。

  来週16日に発表される第1・四半期の国内総生産(GDP)を7.3%と予想しているようですが、2013年のプラス7.7%を下回り、5年ぶりの低成長となる見込みで、雇用の安定を確保するための最低ラインに近い状態に陥っています。

  預金準備率の引き下げはおそらくカードの一つと思われますが、金利引き下げにまで踏み込む可能性は低いのではないでしょうか。 利下げはシャドーバンキング(影の銀行)の急成長を抑える取り組みを削ぐことになるため、利下げの可能性は現時点では低いとみられているます。 中国の不安定な経済運営により、今日あたりは豪ドルに影響が出始めているようです。 このところ大きく値を飛ばしていただけにここは調整局面でしょうか。

本日のドル・円相場の予想推移 <102.90~103.50>

今週の為替予想レンジ(4月7日~4月12日)

2014-04-06 20:48:17 | 日記
今週の為替予想レンジ

>ドル・円    102.60~104.20 
>ユーロ・円   140.80~142.80

<今週のテーマ・指標>3つ星以上
07日 独・2月鉱工業生産
08日 日・日銀金融政策決定会合 英・2月鉱工業生産
09日 米・FOMC議事録(3月18・19日分)
10日 豪・3月新規雇用者数 失業率 ユーロ圏・ECB月例報告 英・BOE政策金利発表 米・週次新規失業保険申請件数 中・3月貿易収支
11日 米・3月生産者物価指数 4月ミシガン大消費者信頼感指数

<米・雇用統計発表直後の値動きから>
  4日のNY時間のドル・円相場は荒い値動きとなりました。 序盤は、米3月雇用統計を前に思惑的な買いが散見され、一時104.10円台まで値を上げたものの、同指標の弱い結果が伝わると急落となりました。

  一時、ドル・円は103.40円台まで下げ足を速めましたが、急落した反動からすぐに下落前の水準まで値を戻しています。 しかし、米国株安や米長期金利の下げ幅拡大などを受けて再び売りが強まると、ストップロスを巻き込みながら103.20円前後まで下値を切り下げました。  クロス円は軟調に推移し、プラス圏で推移していたNYダウが下げに転じたことを背景にリスク回避志向が高まると、クロス円は序盤から売りが優勢となりました。

  その後も株価が下げ幅を拡大する中、売りの流れは継続し、ユーロ・円は141.40円台、豪ドル・円は95.80円付近、ポンド・円は171円台割れ目前の安値更新が相次ぎました。

<日銀の金融政策決定会合での追加の緩和期待 & FOMCの議事録に注目>
  今週は7~8日に日銀が政策委員会・金融政策決定会合が開催され、8日には黒田総裁が記者会見が行われます。 当面は現状維持と思われますが、追加の金融緩和に期待感も高まっているように思われます。 9日には、米・FOMCの議事録(3月18・19日分)が発表されます。 政策金利の引き上げ時期について議論され始まれるような内容であれば、ドルは大きく巻き返しを始める事になるでしょう。

<今週の投資目標>
  先週の流れを受けてユーロ・円が140.60~80迄下値模索があれば、積極的に買いを仕掛けてみようかと思っています。

  今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

昨夜の雇用統計、先ず先ずの内容ではなかったのか。 ただ市場ではドルの失望売りとなる。

2014-04-05 19:36:19 | 日記
  今週も週末にかけてお客様の相手でブログ投稿出来ない日が2日間続きました。 上海での全ての業務を終え、いよいよ明日からは日本での営業活動となります。 僅か2週間の日本滞在ですが、久しぶりに日本の空気をすえるかと思うと気分も高まってきます。

<昨夜の雇用統計から>
  4日終盤のニューヨーク外為市場では、3月の米雇用統計を受けて、ドルが主要通貨に対して下落しました。 米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比19万2000人増と、前月の19万7000人増(上方改定)に続き、底堅い雇用創出ペースを維持したようです。 失業率は6.7%で変化はありませんでした。

  異例の寒波による影響から米経済の復調が鮮明となり、米連邦準備理事会(FRB)の緩和縮小継続を後押しする格好となりました。 ただ、非農業部門雇用者数20万人増、失業率6.6%を見込んでいた市場予想には届かなかったようです。 3月は強い内容を見込んでいた一部市場参加者の失望を誘ったようで、ドルが主要通過に対して値を消す結果となりました。 1月~2月にかけての大きく期待を裏切る内容でもなく、丁度ころ合いの良い内容ではなかったのではないでしょうか。 これでFRBの緩和縮小ペースに変更はなく、米景気が順調に回復していることを示す内容と言えるでしょう。

  このところリスクオンに傾斜し、じわりじわりと下値を切り上げて行っていたので、ここは少し小休止し足踏みと言ったところでしょうか。 来週前半は若干調整局面をむかえ、その後また上値取りに向かうのではないでしょうか。

  市場は来週9日に発表される3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まりそうです。 雇用統計の内容が先ず先ずだったことにより、今後のテーマは金利引き上げ議論(具体的な時期)が活発化されてくることが予想されます。

今夜のビックイベントはADP全米雇用統計、金利引き上げを導くインパクトは出るか。

2014-04-02 12:36:46 | 日記
  日本出張を来週からに控え、今週は出張準備に追われる毎日が続いています。 消費税引き上げ後の日本経済の行方を見るのに良いチャンスかとも思っています。 未だネット上でのニュースでは特別な内容は見当たりません。

<今夜のビックイベントはADP全米雇用統計>
  今週発表のADP全米雇用報告や米雇用統計を含め、今後の米経済指標は寒波の影響がはく落し、良い内容が続くとみられているようです。 株価の動きを見る限り、先進国ではリスクオンの状態に入りつつあるような雰囲気となってきたようです。

  今後、米景気の回復感が高まり世界的な景況感が改善していくなかで、徐々に海外の金利が上昇し、5月末までにドル・円は106円を超える可能性が出てきました。 6月迄の間に日銀の追加緩和が行われた場合は、より円安が早まることになるでしょう。 ウクライナ情勢による円高圧力がなくなってきた一方、中国をはじめ新興国経済への懸念は依然として存在しているのは明白です。 中国の経済指標が改善しない状況が続けば、ドル・円は102円近いところまで下落する可能性もありますが、3月の最安値・101.20円を超えて円高が進むということは考えにくい状況となって来ました。

  この数週間、狭い幅でのレンジ相場でしたが、トレンド相場に入りそうな様相を呈して来ました。 今後の雇用統計で2ヶ月連続で大きく改善されるようであれば、108円位迄の上値を追って行きそうな感じさえします。

本日のドル・円相場の予想推移 <103.40~104.20>

豪中銀、政策金利を過去最低水準に据え置き継続、経済はまだら模様。

2014-04-01 13:20:30 | 日記
<豪中銀、政策金利を過去最低水準に据え置き継続、経済はまだら模様>
  オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日、政策金利(キャッシュレート)を過去最低の2.50%に据え置きました。 こうした低金利はオーストラリア経済が鉱業ブームの失速を乗り切る上で役立つだろうとの見解を示しています。 準備銀行は、景気が減速する中でも経済の一部は著しい改善を示しているものの、それ以外ではまだ不振が続いていると述べています。

  準備銀行のスティーブンス総裁は政策声明で、 ”金融政策は持続可能な需要の伸びを促す上で適切な状態に設定されている” とし、 ”最も賢明な方策は金利の安定期間を設けることである公算が大きい” と指摘しています。

<豪中銀声明の骨子の一部は以下の通り>
①金利安定の期間となる見通しと改めて表明
②豪ドル相場は過去の基準では依然高い
③緩和政策の継続が需要を支援するだろう
④労働需要は依然として弱い
⑤信用の伸びはゆっくりと上向きつつある
⑥目先、失業率は若干上昇へ
⑦最近の指標、住宅建設の堅調な拡大示唆
⑧最近の豪ドル上昇、景気への支援効果を弱める見込み
⑨中国の成長は2014年初めに若干鈍化した可能性を示唆

  政策金利は過去最低の2.50%に据え置きが継続した形になりましたが、発表後瞬間的に96円台を付けたものの、その後頭が押さえられたような展開となっています。 豪ドル・円も今日の96.03が最高値となるのでしょうか。 更なる上値模索するには材料的に見ても無さそうです。 

本日のドル・円相場の予想推移 <102.80~103.50>