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ハピネスチャージプリキュア! 第30話 ファントムの秘策!もう一人のキュアラブリー!

2014年09月08日 | ハピネスチャージプリキュア!
これこれ。これが知りたかったのだ。

 そんな今回のお話は…
 シャイニングメイクドレッサーを手に入れためぐみたち。
 でも、ドレッサーを見つめるブルーは、なんだか悲しそう・・・。ブルーは、ミラージュと会って話がしたいみたい。
 そこへ、またしてもファントムが現れた!クイーン・ミラージュの命令で、ブルーを倒しに来たというファントム。
 するとファントムは、真っ黒な衣装を着たラブリーそっくりの女の子、アンラブリーに変身するの!
 そしてアンラブリーは、キュアラブリーが傷つくことばかりを言い続けるの。
 アンラブリーの言葉に、キュアラブリーの心はどんどん追い詰められていく・・・キュアラブリー大ピンチ・・・!
 以上公式のあらすじ。

 今回のお話のメイン所としては、販促玩具シャイニングメイクドレッサーにて4人の合体技を披露する事なんですが、おもしろい所は設定的な部分である。
 前回ディープミラーにそそのかされて(という表現があっているかどうかは別として)、幻影帝国皇女クイーンミラージュ陛下はファントムにブルーの抹殺命令を出す。それでキュアラブリーと対決する事となるのだが、あらすじにもありますが、ラブリーの影を纏ったファントムは、アンラブリーへと変身する。まぁぶっちゃけて言ってしまえば、販促玩具にての云々はオマケみたいな物で、実質ここがメイン所と言っても差し支えないだろう。
 アンラブリーはラブリーの影ということもあって、めぐみの事を全て知っており、今めぐみがこうまで「ハピネス信仰」なのかの理由を語ってくれる。
 めぐみは幼い頃から病気がちのお母さんのお手伝いをするうちに「ありがとう」と言われるのが嬉しくなって、どんどん人助けをするようになったという。なるほど、これが「ハピネス信仰」の原点なのだ。1クール目だったか、プリカードが揃ったら何を願うかという問いに、めぐみは「お母さんを元気にしたい」と微塵の躊躇なく言っていた事を考えると、得心のいく行動原理である。
 しかしアンラブリーは、そんなめぐみを何の役にもなっていないと完全否定する。勉強もできないし、ドジでおっちょこちょいなめぐみは、周りに迷惑ばかりかけていると。この枠の主役ならば、即座に反論しても良さそうなものですが、ラブリーはそれを言い返す事ができないのだ。何故ならば、影であるアンラブリーは言わば自分の半身。めぐみは心のどこかでそう思っているからだ。
 いつも底抜けに明るくて、元気にイエー!と言って突っ走っていく彼女ですが、自分に対するコンプレックスを持っていたのだ。テストでかなり残念な結果だった時に、全く気にしていないふうであった彼女は、いつも最下位だったクラスメイトが自分の上に来たのでハピネス!などとポジティブシンキングをしていましたけど、それは自分に対するごまかしでもあったのだろう。
 進んで人助けし、ありがとうと言われるも、なんにも出来ない自分が本当に人の役に立っているのか、人を幸せにしているのか。自分にあるコンプレックスからくるこの疑問を払拭する為に、「もっと!もっと!」とするうちのハピネス信仰だったのではなかろうか。
 勉強は苦手でドジでおっちょこちょい、特別何かに打ち込んでいて将来的な夢があるわけでもない。何もない自分、何も出来ない自分をカラ元気で覆い隠していたが、今アンラブリーによって、気付いていながらも見ないフリをしていた自分の負の部分を突きつけられたのだ。

 上記この部分は、メインターゲットの皆様は随分と怖かったのではなかろうかと思ったりもするんだけど、物語的には、これまで主役でありながら今ひとつ影が薄かっためぐみがこの件で一気に人間味を帯びて興味深いキャラクターとなったと言えるのではないか。
 いつも無駄に元気で善行をしようとする彼女は、実はコンプレックスの固まりであったのだ。ハピネス信仰が自分のコンプレックスを払拭しようと、もがいている姿とするならば得心がいくし、なにより、そんな彼女が自分のコンプレックスを突きつけられたのだから、アンラブリーにいい様にやられてしまうのも無理ない話である。
 何も出来ない自分がプリキュアになっても、今アンラブリーを止める事が出来ず、やっぱり自分はなんにも出来ないダメな子なのだと弱気になってしまうのを、他のプリキュアの皆さんが引っぱり上げる事となる。
 まぁ、ここは簡単である。めぐみは自分にコンプレックスを持っているものの、今がむしゃらにハピネス信仰をして、前を向いて突き進んでいるのだ。普通、勉強もできなくて、何かすればドジばかり、であったなら、どーせ自分が何かやったってと腐ってしまうものであろう。しかしめぐみは違うのだ。自分はダメな子だからもっとやらなくちゃ!とあきらめる事無くがむしゃらに突っ走っている。そしてそのめぐみの姿に救われた者がいるのだ。
 その筆頭はひめであろう。めぐみと出会って、接して、友達となって、ひめは学び成長する事が出来た。この物語の最初のひめは、今となっては見る影もないのを見れば、ひめがめぐみと出会った事でどれだけ救われたか分かろうというものである。
 勉強ができないが故に知識もなく失敗する事もあったろう。ドジでおっちょこちょいが故につまずく事もあったろう。それでも彼女はなんにも出来ない自分がやれる事をあきらめる事無く前に向って突き進んでいく。その彼女の姿勢は決して間違ってはいない。だから他のプリキュアの皆さんは言うのだ。めぐみはこのままで良い、迷惑だなんて思っていないと。
 これはめぐみにとって随分な救いの手であったろう。なんにも出来ない自分がちゃんと誰かの役に立っていたのだから。それが最も信頼する友達たちであるのだから尚の事である。これでめぐみのコンプレックスが完全に拭える事はなかろうが、自分のしている事を信じてくれる人がいることは彼女にとって大きな力となり、影であるアンラブリーを一撃の下に消し去るのであった。
 あとはプリキュアの皆さんのイノセントな想いに反応した販促玩具からのバンク技でファントムを打ちのめすのみである。

 とまぁ、上記一番のメイン所はこれまで分からなかっためぐみのハピネス信仰の理由と行動原理、そして彼女が抱える負の部分が見れて実に興味深かったのはもちろん、主役なのに今ひとつぼんやりとしていためぐみが、しっかりとしたキャラクターとして確立したように思います。まぁ、もっと早く見せておくべきだったような気がしますが(苦笑)。
 ともあれ、上記したお話も良かったのですが、戦闘としてもラブリーVSファントムの部分はレイアウトや作画も良く見応えがあったし、販促玩具目の流れも自然で、ひとつのお話として良く出来ていたと言って良いだろう。個人的なことを言えば、ラブリーを引っぱり上げるシーンはもっと熱く盛り上げてほしかった所ではありましたけど、まぁ概ね良好ではある。

 最後にもひとつ気になった設定として、クイーンミラージュ陛下が300年前はキュアミラージュとしてブルーと共に巨悪と戦ったという新事実が判明しました。
 ふぅむ。単純に巫女と神という関係ではなかったわけですな。昔プリキュアとして一緒に戦ったとなれば、ブルーはどれほどの事をしてミラージュ陛下を怒らせちゃったんですかねぇ。
 今現在、幻影帝国皇女として世界中に侵攻し、愛など幻などと言っているんだから、よほど裏切られたと思うような事でなければならないわけで、ブルーとミラージュ陛下とのドラマを細かく描いてくれないと、後々の説得力になりませんので、その辺ちゃんとやってくれる事を期待したい。

今週のプリキュア
 今回のプリキュアは「ミルキィローズさん」でした。
 正直、ミルキィローズに関してはなんもねぇ。そもそも変身するミルクはホントにウザイと思っていたし、それ故に思い入れもねぇ。
 ただ、小動物の中でミルクの造形はダントツに可愛い。中身があんなんでなければ……と、当時思ったもんです。
 ミルクに関しては、後ろ向いた時のリボンの位置が謎過ぎですよね(笑)。


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