急遽、ドイツ人の方がうちに泊まることになった。
しかも、4泊5日だ。
なかなかその前後忙しいこともあり、慌ただしかったなぁ、だ。
そもそも彼、ニックくんが来ることになったご縁はご近所で、ウーフをしている家族からの紹介で。
彼ら家族は2人のまだ小学生でもないちびっ子たちと、夫婦の4人家族で、日本でも多分、ほんとに珍しいくらいの質素?でいて、贅沢とも言える?、こだわりのと言うのか、そんな暮らしをしている方々だ。
ウーフをしているくらいだから、もちろん農業をしているのだけど、農家ってほど大規模に作って売ってなどとはしていない。
ほとんど現金で買ってもらうよりか、物々交換の方が多いのではないだろうかと、推測さえする。
たとえば、柚子をあげる代わりに、ほかのものだったり、それこそ、感謝レターみたいな、絵でもいいし、うたでもいいし、そういう交換の仕方を好んでとっている。
彼らは、今でいう、なんか言葉ありそうだよね、知らないけど、無農薬無化学肥料でいわゆる自然農法というやつかな、何もかも種からこだわって自家採種したりして、作っていたり、食べものも、多分だが、スーパーなどで一切買わないのじゃないかと思う。
多分インターネットとかで、有機の無化学なものを選んでいるのだろう。
食事はほんとに、自分のところで採れるものだけ。
お肉は、たまにイノシシ、シカなどで。
一切の化学調味料は使用しない。
こういうのは、なんて言うんだっけ、マクロビオティックでいいのかなぁ。
ま、名前はいいよね、なんでも。
とにかく、ここまで徹底されてる方ってやっぱりいるんだなあと最初は驚いたものだ。
けど、身体がそういう化学的な類を受けつけないっていう人も大勢いるからね。
そんなこんなで、そこの奥さんは外国もいろいろ行っていたらしく、英語が堪能。
なので、ウーフをできるわけだ。
そいで、そのニックくん。
ドイツの方で、なんとなんと、まさに音楽家系の音楽人なのだ。
叔父、伯父?どちらだろう、の方々から祖父母、父母、皆さん音楽家。
しかも、みんながみんなじゃないけども、ベルリンフィルオーケストラの一員なんていうのだから、なんとまあだ。
そんな彼の妹ももちろん、バイオリンと声楽なのだとか。
そこで彼一人、なぜかジャズピアノに転身。
家族はみんな弦楽器の方が多い中、彼もバイオリンをやってもいたのだが、ピアノを選びクラシックピアノをやっていた。
それから、ホルンも吹いて、若者のオーケストラで中国ツアーを今年の夏していたそうだが。
だが、彼は、ジャズに出会い、ジャズピアノの方が面白くなってしまったのだとか。
そこで、ジャズつながりで、うちの方がジャズドラマーなもんだし、英語もできるしから、紹介されたわけである。
そんなニックくんは、映画音楽や、日本のジブリ音楽から、アニメなどの音楽も大好きで。
来年の9月からは、バークリー音楽大学に入ることが決まってるのだとか。
将来のことを聞いたら、映画音楽を作る人と、ジャズピアニストでありたいと言っていた。
そんなこんなで、彼はまだ19歳。
それで、大学入るまでの間の、9ヶ月ほど、日本に来たわけだ。
ウーフを転々として日本中を移動する予定。
現在3ヶ月目ほどか。
来年始まりは沖縄の予定なのだとか。
いやー、なんていうのか、ほんとに、気さくな方で、人なつこいというのかな、よく喋る喋る。
ずっと一人で喋ってる感じ。
私もギリギリ聞くことだけはなんとかだから、内容は掴めるけど、細かいところまではわかんなかったりする。
けど、なんだろね、これが、日本人だったら、逆にお互い気をつかうのかもな、なんて想像したりもした。
なんとなくの英語混じりの日本語で話す私と、顔を歪めて何言ってんだって聞き取ろうとする彼。
そんな感じでやっぱり通じれ!という気合のもと、話は通じていくようだ。
それがおもしろいもんだと思った。
にしても、なぜ日本に来たかって、日本食が好きだから、らしい。
彼のお母さんは、アメリカの人で、音楽家でもある上、もともとニューヨークで寿司職人してたらしい。
それも、高級な方の寿司職人だ。
なので、現在も、バイオリンを教えながら、たまに、ドイツのイベントでお寿司を提供なんてするとき、呼ばれていくらしい。
そんなお母さんだからだろう、食卓がいつも様々で、家で、餃子から、お餅つきまで、白玉粉でだけど、トライしたこともあるらしい。
そいで彼はまたラーメン好きで、12時間もかけて、骨から出汁とって麺もこねて作ったことがあるとか。
そんな彼だから、好きなことは好きって感じで、自由な感じだ。
で、現在は、先にうちに泊まったあと、その近所の家族のとこで、ウーファーとして12月中滞在予定。
今度、クリスマスにそのニックくんと、夫のドラムとあと、ベースとギターでコンサートをすることになった。
さて、どうなるやら。
ドイツの味は、スパイスの味。
クリスマススパイスってのがあるらしい。
なんとも日本にはないテイストだよね。
なんとも美味だったよ。