不意打ち

捨て台詞吐き出すように呟いて
聞き返す君の冷たい表情は変わらない

もう　なにを言っても届かない
あなたには馬鹿な女が騒いでいる
そんな風にしか映らないのだと

無言のあなたの目が言っているようで
何か聞く事も言う事も出来なくなってしまう

静かに歩き出すあなたの後ろ姿に…
飛び蹴り一発！決めてみたら
スッキリしたのかな

泣きそうになる

好きな人に触れられたら照れるに決ってる
火照りを抑える事など出来ないから
隠しようもなくあなたに見抜かれてしまう

夜風が肌寒くなってきたから尚更外気差で
尋常じゃないくらい熱いんじゃないかと思うと
余計に恥ずかしくなって熱を増してしまう

ねぇ…誰でもそうじゃないの？
熱い吐息で全ての思惑は完全に腰砕け
あんな風に言われたらもう止まらない

ずっとずっと好きで憧れていた
手の届かない人と思っていた
あなたに触れられるなんて事

想像も出来ないくらい突然の出来事で
嬉しくて恥ずかしくて緊張したけど
幸せを超越してありえない時間だった

せっかく落ち着いてもあなたが
今日はぐっすり眠れるんじゃない？と
からかうからまた赤面してしまう

いたずらに気まぐれに誘うのなら
辛くなるから最初で最後でかまわない
期待しないよう気持ちの整理をして

少しでもちゃんと考えてくれるなら
きっと慣れるって事はないんだけれど
少しでもコントロールできるように…

突然でも必然でもふれられると泣きそうになる

行き着く先

錯乱覚醒高揚滅裂を繰り返し傷は深くなるばかり

真実矛盾隠蔽虚偽の中に身を委ねてながされる

目を逸らさずに現実に立ち向かう気は毛頭なくて

己を忌わしく汚らわしく思い自業自得を開き直る

奈落でも堕落でも落ちるとこまで落ちたらそう…

残る道は恥も外聞もなく這い上がるより他ない

ＭＯＯＮ

星が空一面に輝いている夜
夏の終わりの夜空は寂しくて
こんなにたくさんの星があっても
月がない夜は物足りないから

無い物ねだりのように
探してみても見つけられない
いつでもそこにいるのに
幾つもの星じゃなくてたったひとつ
優しい光で包んでくれる月だけ
ずっと求めているのに…

どんなに見つめていても
どんなに求め恋しくても
満ちては欠けて変わらずに
ただ夜空に浮かぶ月のよう

白昼の空にもひっそり浮かび
いつも見守っているような月

まるであなたのような月

最弱

ちょっとだけ無理して欲しい日

わがままだとわかっていても

無理を承知であなたにせがむのは

粉々に砕け散る寸前だからだよ

もう…何も考えられなくなってる

故障中

頭の中も体も全て持て余して
何をどうしたらいいのかさっぱりだよ

壊れる前の故障中…修理してくれるかな？
そのまま放置したらもう直らなくなるかな

今すぐなんて言わないから
全部終わったらお願いします

故障中の気持ちも体も直して下さい
思考も回路もパーツもセンサーも全部
自業自得ですがいい感じで壊れてます
もう自力修正回復不能になりました

呆れられてるかもしれない
見捨てられてるかもしれない

その時は仕方ないから潔く諦めよう
あちこち直しても元には戻らないよね

無題

下心がある時はちょっとドキドキ緊張したり
キスしようとしてタイミングを逃すと凹んだり
意外と繊細で純粋で傷付きやすいみたいだね
もっと大人の手慣れた雰囲気かと思っていたよ
中学生みたいと言ったのは悪い意味じゃない
いつまでも相手の気持ちを大切に思ってる…
慎重に大事に扱っている証拠なのかなって思う
きっと裏を返すと君が繊細で傷付きやすいから
遠慮がちに臆病になりやすいのかもしれない
失敗や弱さをみせられないのは弱さなのかな…
甘えたり頼ったりできないのは強さなのかな…
弱い自分も全てさらけ出せるのは…ある意味強い？
いい時もだめな時も弱さも全部さらけ出して
私という人間を知って欲しいと思うから
その全てを受け入れてくれる君のほうが本当は
凄い事だと思っているんだけどなぁ
君の…何でも一人で乗り越えてしまう強さは
私にはないからこそいつまでたっても憧れる
仕草や語り口調…ナイーブなのに大胆で強情
義理堅くて人情味溢れて老若男女に好かれる君
私の知っている限りの全てがたまらなく「好き」
そう言うと知ってるよって言われてしまうけど
わかりきっていても尚更駄目押し念押し何度も
君が好きで何度も好きになっていく気持ちを
惚れ直してどんどん抜け出せなくなっていく
君なしじゃいられない私をどうにかして欲しくて
壊れる前にどうせなら君に壊して欲しいけど
それが出来ないのが君なんだよね…

あなただけが

思い出すのはいつも笑っている顔で
ちょっと意地悪言う時の悪巧みな顔も好き

少し困った顔と凄く困った顔
イライラしている顔も考えを巡らす顔も
喜怒哀楽寝顔もあなたの表情全て目が離せない

あなたの記憶に残る私は笑っているのかな…

あなたに笑顔にしてもらっているのにね…

空元気を見抜いてあなたを笑顔に出来てるかな…
空元気を見抜かれないように笑えているかな…
お互いに気付いていても触れない日もあるのかな
たまには…無理して笑わなくていいんだよって

言って欲しい日もあるんだけどな…

きっとあなた以外の誰も気付かないから

おかえりなさいだね

帰って来る　やっと…
もうすぐ　あと少しであなたが帰って来る
嬉しいのに待ちに待ってたハズなのに…
あなたは戻ったらまた忙しくなるのかと思うと
素直に喜んでいいのかわからなくなるよ

いろんな事考えると私はとても嬉しいんだけど
なるようにしかならないと言うあなたは…
またしなくてもいい苦労をするのかもしれない
考えたらキリが無いけどそれでもやっぱり…
あなたの気持ちも体も心配してしまうんです

何も出来ないけど　いつもそばにいるからね
離れていても　会えなくてもそばにいるよ
心ここにおいてくよ…そう言ってくれたあなた
私もいつも同じ気持ちであなたを思っている

距離も時間も超えてあなたのそばにいるからね
帰って来たら今よりもっと一緒に居れるかな
もしかしたらもっと会えなくなるかもしれない

それでも　やっぱりあなたが帰って来る事を
素直に喜んでいいかな？まさかの再延長は…
もうないよね？もう大丈夫だよね…
もう心配しなくてもいいんだよね？

戻って来たら皆でまたいっぱい出掛けようね

帰って来たら少しはゆっくりできるといいね

もうすぐあなたが帰って来る　おかえりなさい

夜の散歩

少し散歩する？

珍しくあなたが決断出来ずに悩んでる
話しながら悩みながら二人で歩く夜の道

夜の散歩は気持ちいいから嫌いじゃないよ
車じゃ見逃す表情や季節を感じられるから

明るい時にはＮＧなのに手を繋いで歩いたり
並んで歩く影が離れたりくっついたりして
嫌がらないでくれるから結構嬉しいなぁ

座って話したあなたがあんまり見つめるから
いつもは私があなたを見ているのに　照れる…
照れる私をからかうあなたは…嫌いじゃないよ

結局歩いて一時間…結論は出ないままに
家の前までたどり着いてしまったけれど
最終的には決断出来たから夜の散歩は功を奏す

今度は少し違うシチュエーションで散歩しようね