青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

夏は、すぐそこ。

2013年06月15日 23時27分25秒 | 小田急電鉄

(梅雨はどこへ行った@イセツル串橋田んぼ)

鉄道写真の撮り方の一つに、線路際の田んぼの水を使って水面に映りこむ列車をシンメトリーに撮る方法があります。東北地方や甲信越に出向けばGW前後に田んぼに水が入り始めますから、いい時期にいい光線で水鏡写真をバッチリ押さえる事も出来るのですが、関東地方の田植えは房総半島を除けば平野部は5月の終わりから6月にかけて。だいたい梅雨の走りとも言える時期なもんで、田んぼに水が入る頃にはお天気はどーしてもぐずつき気味。そもそも家の近所ともなれば、線路が田んぼの中にスーッと伸びてるようなロケーションで撮れる場所すらない。GW以降子育てに邁進する我々家族に遠征している暇などあろうはずもなく…今年の水鏡はおあずけかしらなどと諦めておりましたが、買い物ついでに強引にハンドルを向けたらイセツルの串橋田んぼに僅かに残ってたよ水鏡ポイントが。


風があると水鏡にならんので無風が望ましく、鏡になるには土や雑草の上までたっぷりとした水が田んぼを覆っておらねばならず、苗は植わっていてもいいけどあんまり苗の間隔に密度があるとそれはそれで鏡にはならず、そして稲がすくすく育ってしまってはそれも水鏡にはならず…と意外に面倒くさい条件をクリアする必要があるのが水鏡写真。どこまで条件を詰めるかと言うのは個人の満足度にもよりますが、今年は撮れないと思ってたからこんなもんでも満足ですよ、私はw


このアングル、こないだ来た時は右側の田んぼが赤茶けた土のまんまだったんだけど、水が入って稲が植わるとまとまって来ますねえ。逆光気味だけど、伊勢原と秦野の街を分ける善波峠をバックにEXE10連が行く。EXEがフルノッチでやって来る時のモーター音と言うのは疾走感があって小気味いい。


梅雨はどこに行った、と言う感じのイセツル界隈。そもそも小田急線沿線に水鏡ポイントってどれくらいあるのかしら。広い田んぼの中を走るロケーションと言うだけでも、このイセツル串橋と開成から富水のあたりの田園地帯くらいしかないのではないかなあ。あ、秦野の大カーブもちょっと水鏡っぽく撮れるけど。


もう日射しは完全に夏のそれ。強い太陽光にMSEブルーはギチギチのコントラストですが、変にくすませるよりもベタッと濃い味風味で撮ってしまうのは昔からのクセなのでご了承下さい(笑)。子供も汗をかきながら声援を送るあさぎり5号。「みじかーい!みじかいよー!」って不満を漏らしてたが、10連じゃあ空気輸送になっちゃうからしょうがないだろw


田んぼの早苗越し&鶴巻ガーデンシティをバックに6連の急行相模大野行。今日はいつにも増して3000系比率が高かったなあ。鶴巻ガーデンシティは中古で1000万しないみたいだけど、あの辺りに住んでイセツルの季節の移り変わりを眺めているのもいいかもしれんなあ…と言ったら嫁さんに大反対された(笑)。冗談だっつーの。こんなトコ住んだら通勤が死ぬほど大変になるわw


家族四人で見ていたら、父と息子の親子連れさんが参戦。広く開けた線路際、農家のトラックしか来ないイセツルは安全に子供に電車を見せてやれるいい場所だ。電車そっちのけで子供同士がはしゃぎ始めると、五月蠅いのかあぜ道にいたアマガエルがぴょんと田んぼの水の中に身を潜めた。コラコラ、二人ともあんまりはしゃいでると田んぼの中に落っこっちゃうぞ!


VSEにみんなでバイバイ。
さすがにこれだけ集団で見送ると、運転士さんからのホーンの返りもいいな(笑)。
VSEのパールホワイトが強い日射しに輝いて…
夏は、すぐそこ。
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