(夜の帳降りて@浜大津駅前交差点)
石山寺から浜大津の駅に引き返し、上栄町の「小町湯」でのんびり風呂を楽しんでいたらいつの間にかとっぷりと日も暮れてしまいました。銭湯らしい熱い風呂に入ったので、湯上りに生ビールでもカーッ!とやりたい気分ですが、一応これからハンドルを握る身なのでこれを自重。駅の周りには大して食事するところもなかったので、値段だけはそれなりの、美味くも不味くもないようなラーメンを啜って歩道橋に上がってみる。夜になっても特段人通りに変化のない浜大津の交差点を、坂本行きの電車が行く。
人通りは増えずともさすがにGW、琵琶湖周辺からの行楽帰りのクルマで、電車通りの京都方面は渋滞が激しく。浜大津交差点には夕方から交通誘導員の方が立って、交差点への無理な進入を止めています。このマイカー行楽客のいくらかでも京津線で京都に帰ってくれればいいのにねえ。
渋滞する車列の横を静々と浜大津駅へ進入する800形。夜間の軌道走行時の視認対策として、車両下部に付けられた車幅灯が光っているのがお分かりいただけますでしょうか。京津・石坂線を走る列車は警笛の音が高低2種類あるようなのだが、信号が青に変わって列車が交差点に入る時の合図のような低い警笛は、ボォ~~ン、ボォ~~ンとまるで琵琶湖を行く船の汽笛のように聞こえる。夜の少し湿ったような空気の中に響く警笛は何とも哀愁があって耳触りよく、波止場に近い浜大津の停車場に情緒を添えてくれるようです。
夜の浜大津駅を守る誘導員さんの灯火。そーいや新しくなったカメラで夜間撮影するのは初めてだな。一応感度結構上げて撮ってるんだが、以前のD90に比べればさすがに画像のザラツキが少ない。前はISO400から上でもう結構ザラザラになっちゃってたから…この日一日でかなりの枚数を撮ったので、それなりに手に馴染んできたかなと。本当ならば一泊して、明日は京都に出て叡山電鉄辺りの新緑でもと行きたいところなのだけど、ああ、かぐや姫的な刹那の日帰り旅が恨めしい。そろそろ家に帰らなければいけません(笑)。
帰りは浜大津から石山坂本線で京阪膳所へ出て、JR乗換で再び米原を目指す。帰りの新幹線は米原停車&静岡停車のひかり536号…ってこれ去年福井鉄道行った時も帰りに乗ったな(笑)。米原に停車するひかり号では東京行きの最終です。まあ静岡からはクルマ運転して自力で帰らなきゃいけないんだけど、静岡までの1時間ちょっと、疲れた目と体を休められるのはありがたい事です。
何年か前から意識して地方の中小私鉄を訪問する旅を続けて来ましたが、今回のお相手は一応京阪電鉄という大手私鉄。京阪電鉄の中でも元々京津線が京津電気軌道、石山坂本線が大津電気軌道という独立した会社であって、大正時代に京阪と合併したと言う出自からも色濃い独自性は窺い知る事が出来る訳ですけど、京津線・石山坂本線の多彩さと味わいは中小私鉄のそれに近く十分に魅力的で乗り応えがある路線でしたね。特に短い間に目まぐるしく性格の変わる京津線は面白かったので、機会あらば是非お乗りいただいてその味わいを楽しんでいただきたいと思いますね。
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