青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

甲州花鳥風月

2018年04月07日 17時55分49秒 | 中央東線

(青い空まで埋める様に@甚六桜)

青い空に溢れる桜。鉄道と絡んでいなくても、素直にカメラを向けたくなる光景。朝の少しひやりとした甲州勝沼の空気が、桜の色を少し蒼ざめさせているようにも見え。ホント桜と言うのは細かく見ていると朝と昼と夜で花の開き方が変わっていたり、色味が変わっていたりするもので、一日撮影していると印象が大きく変わります。朝に開いてなかった蕾が夕方に開いててハッとさせられたりする。


花鳥風月を愛でるという趣味は、ある人に言わせれば人間の老化の一種なんだそうで。歳を取ってくるとギラギラした俗世の欲から離れ、流れていく自然の移ろいに身を任せる事が楽であり、好きになってくるんだとか…いやいや、いい写真撮ろうとギラギラしてるうちは、決して老化なんかしてないと思いたい(笑)。「あずさバイオレット」と名付けられたE353系のパープルのライン。紫と言う色は和の色なので、散り際の桜のピンク色と見事に調和していると思う。青空に一筋、緩やかな飛行機雲。甲州の麗春です。


すっかりこの区間のヌシになった211系。基本ロングなのが寂しい。ボックスシートの編成もあるっちゃあるみたいですが…。やはり窓の下に飲み物を並べて、左に甲斐駒、右に八ヶ岳を見ながら旅をしてゆくのが正しい中央東線の楽しみ方だと思われる。ちなみに松本方面に向かうのであれば、車窓は進行方向左側の眺めの方がいい。勝沼ぶどう郷から塩山にかけては、昼も良いけど夜景もなかなか見応えがあります。


HDS俯瞰で竜王からの石油返空80レ。ブルサン&エメラルドグリーンのタキという色鮮やかな編成なので大きい構図で。霞んではいても、やっぱり盆地を囲む山並みを入れたくなります。もうちょっと下手に回ると雪をかぶった南アルプスの山並みが入るのですが、そこまでの空気のヌケがありませんでしたね。桜の隙間から、盆地の桃畑の花色がチラリと見えるのもなかなか趣があります。


HDS俯瞰は桜の時期がいいのはもちろんなんですけど、秋になると下のブドウ畑が紅葉してまた一味違う絵になるそうです。隣にいたおっちゃんが三脚を畳みながら教えてくれました。秋には撮影したことないので、またその時は澄んだ空気で南アとブドウ畑の紅葉をキメに来ましょうかねえ。

撮影後に自販機で買う100円の缶コーヒーが、至福の味です。



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