青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

足柄ブルーライン・伊豆箱根鉄道大雄山線

2009年10月12日 12時55分39秒 | 日常

(画像:青春の一ページ)

昨日は、へんしうちょを送り出した後ちょいとお出かけ。
とは言え、スタートが遅かったからそんな遠くには行けなかったんだけども。
丹沢の山並みを遠くに望み、狩川の堤防を女子高生の自転車が走る。

 

恒例の「小さな私鉄を訪ねて」シリーズ(シリーズだったのかよw)。
前回のひたちなか海浜鉄道に続き、今回訪ねたのは伊豆箱根鉄道大雄山線。
神奈川県西部の中心都市である小田原市から、足柄平野の縁を通って南足柄市まで。
名刹・大雄山最乗寺の参詣鉄道として敷設された、10km足らずの小さな路線です。
その起点である小田原駅は、JRに新幹線、小田急や箱根登山と言うメジャー路線が集まるターミナル。
大雄山線は、そんな小田原駅の片隅からひっそりと発車しています。

小田原駅を出る大雄山線の電車。
大雄山線の列車は、小田原駅を毎時00・12・24・36・48分に発車します。
全線において早朝深夜を除いては12分間隔のパターンダイヤ。

小田原の次は緑町駅。小田原駅からの距離は400m。
と言う事で、私は小田原駅から歩いてきました(笑)。

小田原から緑町駅付近は、小田原駅周辺の繁華街を走ります。
東海道線のガードをくぐり、山側に出るまでは急カーブが多いですね。
路地裏を窮屈そうに回って緑町駅に進入する5506編成。
次は井細田(いさいだ)駅。

井細田駅から五百羅漢(ごひゃくらかん)駅へ。ここで一回目の上下列車交換。
五百羅漢駅を出ると、小田急線をアンダーパス。
小田急線の足柄駅にも近いですが、乗り換え駅ではありません。

五百羅漢駅から穴部駅にかけてのストレートにて。
伊豆箱根鉄道は西武グループなので、コーポレートカラーはライオンズブルー。
大雄山線は5000系の一系列のみが営業運転を行っております。
ただ、前面形状とかは結構違うんですよね。
行先表示が点灯式だったりLED式だったり、排障機(スカート)の有無もバラバラ。

穴部駅から飯田岡駅にかけては、酒匂川の支流である狩川の堤防沿いに走ります。
車窓はつかの間、田園地帯に早変わり。
遠くに丹沢の山並み、稲刈りの済んだ田んぼに積まれたわらぼっち。
足柄平野の秋です。

この日は、終点の大雄山駅前で「足柄金太郎まつり」が行われていました。
と言う訳で、全列車ヘッドマーク付きの運行です。
穴部~飯田岡間にて。

飯田岡駅は、片面一線の中間駅。
駅前を狩川が流れるリバーサイドな駅ですが、
交換駅以外はどの駅もこんな感じで正直面白みはありません。

単線区間の無人駅にはこのような接近案内があったりします。
簡易タッチ式ですが普通にPASMOが使えたりしますし、
設備としてはかなり近代化されているという印象です。

飯田岡から相模沼田駅で2回目の列車交換。
岩原駅、塚原駅を過ぎると狩川の鉄橋。
とりとめのない景色の続く沿線の車窓で、一番変化がある瞬間かも。
画像は狩川橋梁を渡って岩原駅へ向かう5000系小田原行き。

 

塚原から和田河原駅にかけてはこの路線で一番距離が長い。
と言っても2km弱くらいではありますが(笑)。
和田河原は「わだがはら」と読みます。そしてこの駅で三回目の列車交換。
終点大雄山はもうすぐ。

和田河原駅から線路はやや上り勾配となり、南足柄市の中心街へ。
車窓には富士フイルム足柄工場と、富士フイルム系列の新しい建物も目立つ。
平成20年からフラットディスプレイパネルの工場も稼働したらしい。
和田河原の次はそのものズバリ、富士フイルム前駅。
今でこそ本社を東京に移しましたが、南足柄市は富士フイルムグループの企業城下町。
そんな側面は変わっていないですね。

  

富士フイルム前駅を出てほどなく終点の大雄山駅に到着。
構内には留置線と簡単な車庫、事業用の車両も何台か置かれています。
南足柄市の中心地で、駅前には「ピアゴ」と言うショッピングセンターが。
昔はユニーだったらしいけど。
一応西武グループなんで、ライオンズヘッドマークの車両も(笑)。
伊豆箱根のバスには未だにレオマーク付いてるからなあ。

と言う訳で小田原から9.6kmの短い旅は終わり。
駅前では、「金太郎まつり」が絶賛開催中。
この祭りのせいか、この日は利用者が多かったですね。
人口は5万人弱と県内で一番少ない南足柄市ではありますが、
沿線道路の未整備、バス便の乏しさなどがあり、大雄山線は非常に優秀な営業実績を誇っているらしい。
500m~1km程度の間に配置された駅、全線上下12分間隔のフリークエンシー。
初乗り運賃が安い(130円)のも使いやすいですわな。

大雄山最乗寺へはここからバスで10分。
開山600年を誇る曹洞宗のお寺だそうです。
伊豆でも箱根でもない足柄ブルーライン・大雄山線の旅でした。

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