青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

比島百景。

2024年04月01日 17時00分00秒 | えちぜん鉄道

(残雪の勝山盆地を行く@比島~発坂間)

前に来た時にも、この辺りの線路際の路地をウロウロと撮り歩いていた記憶がある。その時の比島は夏だったのですが、今回の2月の終わりの訪問だったので、それなりの雪景色を期待していたんですけども、殺風景な冬枯れの風景はサマになっているとは言いがたいものがありますね。とにかく色がない。と言う訳で比島で昼近くまでああでもない、こうでもないとブラつきながらお腹が空くまで比島界隈でシャッターを切る。この日は、結局最後は比島から勝山駅まで歩いてしまった。チンタラ歩いても25分くらいだからどうということはない。普段は「25分も歩く」なんて言われたらウゲェ~ってなってしまうのだけど、とにかく旅先の撮り鉄はよく歩く。いつもの生活でもこのくらい歩けば、体重も今よりだいぶ少なくて済んだだろうになあと思うので、健康と体重のためにも毎日旅に出て「鉄」していればいいのではないだろうか(笑)。

沢水が流れる石造りの小さな橋。比島の耕地に水を届けるのは、九頭竜川に流れ込むこのような小さな沢水だ。集落の周囲の山すそには、金網で出来たイノシシ除けの高い柵が幾重にも張り巡らされていて、里山で農業をすることの苦労が偲ばれる。住んでらっしゃらないのかな、というお宅もちらほらと見え、中山間地の荒廃は推して知るべしだ。ここ勝山市も人口が2万人を切りかけていて、過疎化に拍車がかかっている。それなりに間をおいて訪れる地方の風景は、以前と比べて「廃屋」と「耕作放棄地」と「雑草、灌木の繁茂」がとにかく目立つのだが、時の流れに身を任せるしかないのであろうか。

比島の集落の西側にある「草刈場踏切」。おそらく冬の時期、通常ならば雪に閉ざされているものと思われるが、杉の落ち枝を踏み越えつつも何とか到達が出来た。印象的な森の中を抜けて行くシーン。こんなところを歩いている人間など他にいないのか、車窓から外を眺めていたお客さんが驚いたような顔をしていた。


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