青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

皐月遠州緑風記 その4

2014年05月10日 23時28分02秒 | ローカル私鉄

(ミス浜松2014@浜松まつり)

浜松駅周辺で絶賛開催されていた浜松まつり。浜松界隈では年間を通して一番大きいイベントと言う事で、駅周辺は大変な賑わい。歴史としては450年を数える祭りで、昼間は中田島砂丘を使った遠州名物の凧揚げ大会と、夜が駅周辺を浜松市内各町内の山車が練り歩く「御殿屋台引き回し」の二本立てで行われるそうな。そんなこんなで一大イベントですからミスコンなんかも当然絡んで来る訳ですが、駅前の広場ではどうやら前日に選ばれたらしい「ミス浜松2014」のお披露目式が行われていた。静岡県で一番人口の多い浜松市のミスな訳で、ある意味静岡県で一番かわいい(orキレイ)なお姉ちゃんが選ばれていると言う事になるのだろうな(笑)。ちなみにアタクシはこの3人の中なら右ですw

 

駅周辺に並ぶ各町内会の山車。この夜の屋台引き回しで、浜松まつりの盛り上がりはクライマックスを迎えるらしい。何でも参加町内数は170有余を数えるんだって。そりゃあ遠鉄電車の車内に法被姿が多い訳ですなあ。各町内でそれぞれこんな規模で山車を用意しているともなれば、町内会費が結構高いんじゃないかと言う無駄な心配をしてしまうのでありますがw


駅周辺の道路は夜になると屋台引き回しのため通行止めになる模様で、既に見物のための場所取りが道路脇で始まっている。ゴールデンウィークと言う事と、祭りのあいまったワサワサ感に包まれた浜松市街中心部をぶらりと歩いて新浜松から一つ目の駅・第一通り駅に。新浜松から500m、1985年の第一次遠鉄高架化に伴って新設された駅です。


第一通り駅に到着する2000形トップナンバー2001編成。高架化される前、遠鉄電車は西鹿島方面から南進して浜松市街中心部に到達する直前大きく東にカーブを取り、遠州馬込駅でスイッチバックしてから浜松駅に到達すると言う何だか無駄なルートを通っておりました。元々遠鉄は浜松駅を現在の新浜松駅から少し離れた北側(現在の遠州病院駅付近)に置いていて、やっぱ不便だよねってんで旧の浜松駅から先に伸びていた鉄道(濱松鉄道)の駅の途中(遠州馬込駅)から逆向きに線路を作って国鉄の浜松駅に接続させたのだが→遠州馬込から先の鉄道が廃線になってしまい→スイッチバックの形で遠州馬込駅が残った→「(乗客)さっさと浜松駅に行きたいのに何で浜松駅の手前でわざわざスイッチバックしてるん?(怒)」→「(浜松市)せやせや、駅周辺の再開発もあるしカネ出すから高架化してまえ」→「(遠鉄)じゃあ浜松市さんが噛んでくれるならやりましょか」→助信駅手前から一気に高架化、旧浜松駅(遠州病院駅)からは別ルートとし浜松駅前にダイレクトアクセス、第一通り駅と新浜松駅を開設。とこうなった訳です。長いなw


現在はさらに高架区間は伸び、新浜松駅から自動車学校前駅間の約5kmの高架化が完了。路線北部の遠州芝本駅~遠州小林駅間も高架化されており、浜松市とタッグを組んだ立体交差化で実に高規格な線路を手に入れた遠州鉄道であります。もちろん行政の支援もあるんだろうけど、やっぱ地方私鉄としては優秀な経営体力があるからこそなんでしょうなあ。


正直申し上げて地方私鉄らしい風情とは無縁な雰囲気の中、とりあえず途中下車してみたい駅もなく西鹿島駅に戻って来てしまいました(笑)。さっき新浜松の駅で知ったんだが、通常2連で朝のラッシュ時にのみ4連運行になる遠鉄電車が、今日は浜松まつりのメインイベントである夜の屋台引き回しに対応して夕方も4連運行やるってんで見て行こうと言う事に。16時00分西鹿島発の新浜松行きから4連運行がスタートするようで、到着した電車へは増結作業対応の係員の方が乗車しております。

 

増結作業を見学したかったんだけど、西鹿島駅は列車到着後は乗客を出してホームを一旦締め切ってしまうのと、どうやら増結はホーム奥の引き上げ線でやるようなので沿線に出て撮りに徹する事に。全線に亘って高架と住宅密集地と言うおよそ撮り鉄さんには地獄のような遠鉄沿線ですが(笑)、西鹿島から遠州岩水寺駅に向かって線路に並行して走る道路がちょっと開けている場所があったんで座を構える。傾きかけた日差しを浴びて1000形&2000形の4連運行、まあ平日の朝にわざわざ遠鉄電車を撮りには来ないだろうから、おそらくこれが最初で最後の遠鉄4連撮影でしょうw

 

4連運行ともなれば、西鹿島で寝ている車両を増結用に出して行く訳で、当然車両が足りなくなるのでしょうから予備の旧型が動くのではないか?と思うのは当然の流れ。何本か4連をやり過ごして待っていると、予想通りに旧型4連が浜松まつり増結祭りに参戦!(笑)。惜しむらくは順光側のクハ51顔面陥没エセ湘南銀ネズ目玉顔ですが…フツーに土日に来たら旧型車が動いてるトコなんか見れない訳ですし、サイドの2扉&端正な連続二段窓が晩春の夕日に輝く姿は、やはり地方私鉄の自社発注車萌え+日車標準型愛好者にとってはたまらないものです(笑)。

純正湘南フェイスのご尊顔は陰ったお顔となりましたが、いやいや拝めただけで満足です。
遠州鉄道、これにて無事に履修完了。
旧車が動くところを見れたと言う事で、単位判定は「優」でいいっしょ!
コメント
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