映画と本の『たんぽぽ館』

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キングダム

2021年01月09日 | 映画(か行)

壮大な国盗り物語のはじまり

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お正月早々、単純に楽しめそうで豪華っぽい作品ということで・・・。
少し前にTVでも放映していましたが、まだ見ていなかったんですよね。

紀元前245年。
春秋戦国時代の中華西方、秦。

戦災孤児の少年・信と漂は、奴隷の身分から天下の大将軍になることを目標に、
日々剣術の鍛錬に励んでいました。
あるとき、漂は王都の大臣に召し上げられ、王宮に入ります。
残された信は、別々の道を歩んでも、
誓い合った夢はいつかきっと共に叶えると信じ、なおも鍛錬に励みます。

数年後、王宮では王・エイ政(吉沢亮)の弟・成キョウ(本郷奏多)が
クーデターを起こし、
エイ政の影武者となっていた漂(吉沢亮・二役)が、命を落とします。
信(山崎賢人)は漂の意志を受け継ぎ、
国を奪い返そうとするエイ政と行動を共にすることに。

原泰久さんのコミックが原作で、私はそちらも見ていませんが、
本来はもっともっと長~い物語で、本作はその序盤なのだろうと思います。

奴隷の身である信が全くの我流で剣術を身につけ、
秦王と関わりを持っていくという過程がとても面白く描かれています。
ほとんど軍勢も持たないエイ政が山の民と協定を結び、城を奪い返す。
王の人望や叡智がうかがわれます。

クーデターを起こしたのは、エイ政の異母弟にあたる男。
彼は卑しい身分の母から生まれたエイ政を、徹底して嫌っているわけです。
まあそれはコンプレックスの裏返しみたいなものでしょうね。
あえて庶民の血を引くエイ政が、
これからなお一層力を付けていくという物語の根本も、共感を呼ぶのです。

そして何と言ってもこのエイ政を演じた吉沢亮さんがカッコイイ!!
美しく気高く、そして強い、いかにも王の器にある感じ、見惚れます。

本作はあくまでも国内で内乱が起きて治まっただけ。
おそらく今後は他国との戦乱が始まるのでしょう。
ぜひまた続きを見たいので、続編を待ちたいと思います。

<WOWOW視聴にて>

「キングダム」

2019年/日本/134分

監督:佐藤信介

原作:原泰久

出演:山崎賢人、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、高嶋政宏、大沢たかお

 

戦記物語性★★★★☆

吉沢亮の魅力度★★★★★

満足度★★★★☆



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