映画と本の『たんぽぽ館』

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イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり

2020年03月15日 | 映画(あ行)

人類未踏の高みへ

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本作、劇場で見ようと思っていたら、Amazonのオリジナル作品で、
Amazonプライムビデオで見ることができたのでした!!

実話を元にしています。
1862年、ビクトリア朝ロンドン。
当時、天候の予測は不可能と思われていたのですが、
気象学者ジェームズ(エディ・レッドメイン)は、
気球で上空の状況を観測できれば、天気の予想は可能であると論じます。
しかし周囲の人々は荒唐無稽だと揶揄し、実験の資金を集めることもできません。
しかしついに、気球操縦士アメリア(フェリシティ・ジョーンズ)に頼み込み、
彼女の気球飛行に同行することに。
前人未踏の高度7000メートル超えに挑みます。

当時の気球はサーカスのショーみたいなものだったようです。
冒頭で、アメリアは派手な衣装、パフォーマンス気分たっぷりで登場します。
一方ジェームズはまさに学者肌の堅物。
気球のかごで二人きりで過ごすのに、全く気が合いそうにない。



今、気球と言えばまず熱気球なのですが、このときの二人が乗ったのはガス気球。
おもりを落として上昇し、下降するときはガスを抜くわけです。
まずは眼下に広がるロンドンの町。
なんて素晴らしい!! 
そして嵐の雲を突き抜ければ、真っ白な雲海が眼下に広がり、丸い虹が輝いている。
気流に乗った蝶の群れが現れて、しばしファンタジックな気分に心躍ります。
これまでの気球の記録高度7000メートルを超え、
ジェームズのたっての希望で気球はさらに上昇を続けます。
しかし、次第に酸素が薄くなり、気温もぐんぐん低下。
酸素ボンベもなく、ろくな防寒衣すらない。
そんなときガスを抜く弁が凍りついて作動しない!!

いやはや、とんでもない高所にいると言うだけでもスリルたっぷりなのですが、
おまけに酷寒の世界。
そんなところでのアメリアの命がけの勇気ある行動。
全く、身が縮む思いです。
こんな時、女は強いなあ・・・。



ほとんど気球上で二人だけのシーンが多いのですが、
気が合わなかったり、仲良くなったり、死にそうになったり・・・
変化に富んで全然退屈しません。
この二人は「博士と彼女のセオリー」でもコンビを組んでいましたね。
すごくいいです。
理想を追う男は、体力的には劣るけれども精神は輝いている。
そんな男を支えようとする女はより強靱な精神が必要だし、
本作ではさらに体力もある!!
面白い!!


<Amazonプライムビデオにて>
「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」
2019年/イギリス・アメリカ/100分
監督:トム・ハーパー
出演:フェリシティ・ジョーンズ、エディ・レッドメイン、フィービー・フォックス、ヒメーシュ・パテル

スリルたっぷり度★★★★★
満足度★★★★.5



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