映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

愛さえあれば

2016年02月02日 | 映画(あ行)
南イタリアでの出会い。何も起こらないはずがない。



* * * * * * * * * *

スサンネ・ビア監督なので、もう少し苦いストーリーかと思ったのですが、
以外に軽いロマンチックコメディでした。



美容師のイーダ(トリーネ・ディアホルム)は、
長く乳がんの治療を続けてきたのですがようやく一段落
・・・と言うところでいきなり夫の浮気が発覚。
動揺が収まらないまま、娘アストリッドの結婚式のために、南イタリアへ旅発ちます。



一方、会社を経営するイギリス人のフィリップ(ピアース・ブロスナン)は、
妻の死を忘れるように仕事に打ち込んできました。
そのため息子とはやや疎遠になっていたのですが、その息子の結婚式のために、南イタリアへ。



新郎新婦の父と母という立場で、イーダとフィリップは出会います。
始めは最悪の場面ではありましたが、
その後次第に二人の気持ちは接近していきます。


南イタリアのソレント。
青い海、レモンの果樹園。
降り注ぐ太陽の光。
まあ、な~ンてロマンチックなんでしょ。
これで何も起こらないわけがないじゃありませんか。
そう、まあ主役のお二人のロマンスは誰にでも想像がつきますが、
あるのですよ、一大破局が・・・。
始めからこの青年は危ないと思いましたよ・・・。
でも結婚前にわかってよかったじゃないですか。



それにしても、イーダの夫の最悪ぶりには呆れてしまいます。
会社の若い女の子と浮気。
それも自宅のソファーで。
おまけに、娘の結婚式に彼女まで同伴って、いくらなんでもそれはないでしょ。
・・・でもね、ライバルがピアース・ブロスナンで、
南イタリアの別荘とレモン果樹園付きというのはあまりにも分が悪くて、
気の毒な気もしちゃいますが・・・。


「年をとってもあんたなんかと一緒にお茶を飲む気になれない」
とイーダは夫に言います。
そりゃそうだよね・・・ホント。
私だってピアース・ブロスナンとお茶を飲むほうがいいわ・・・。


イーダがいつも着ているワンピースとカーディガンの組み合わせがおしゃれで素敵でした。
ビビッドカラーがよく似合う。
もちろん、真紅のドレスも。
おばあちゃんと言われるくらいの歳になっても
こういう色を着こなせたらいいなあ・・・と思います。


それから、この邦題「愛さえあれば」というのが
あまりにもベタでいけません。
全然内容を想定できなくて、安っぽいラブストーリーに思えてしまいます。
デンマーク語の原題は「坊主頭のヘアドレッサー」だそうです。
それもまたあまりにもストレートですが、
「なんだろう?」と、興味は引きますよね。
もう少し、なんとかして欲しかった・・・。

愛さえあれば [DVD]
ピアース・ブロスナン,トリーネ・ディアホルム,モリー・ブリキスト・エゲリンド,セバスチャン・イェセン,パプリカ・スティーン
東宝


「愛さえあれば」
2012年/デンマーク/116分
監督:スサンネ・ビア
出演:ピアース・ブロスナン、トリーネ・ディアホルム、セバスチャン・イエセン、モリー・ブリキスト・エグリンド、パプリカ・スティーン
ロマンチック度★★★★☆
満足度★★★.5



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