映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「コールド・リバー 上・下」サラ・パレツキー 

2024年03月22日 | 本(ミステリ)

コロナ渦中、地元を巡る陰謀に立ち向かう

 

 

 

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ヴィクが救出した火傷を負った少女は病院から姿を消した。
少女から渡されたものをよこせと、警察は執拗にヴィクに迫るが……。

サラ・パレツキー、「V・I・ウォーショースキー」シリーズの最新作。
シリーズ長編21作目。

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ヴィクの元気な姿を見ると、ホッとします。

とはいえ、このシカゴも現実世界と地続きのようで、
ちょうどコロナ禍にさらされていて、ようやく人々が少し動き出したような頃。
ヴィクもしっかりマスクをつけて活動しています。

 

ヴィクは海岸で1人の瀕死の少女を救い出すのですが、
その少女は翌日には病院から姿を消してしまう・・・。
どうやら、少女が持っていた「何か」を狙う者たちがいる様子。

ヴィクは、そしてまた別の所で、今度は川に落ちた少年を救出。
これまた少年が持っていた「何か」を狙い、
追い回している連中がいるらしい。

少年少女を守るのは自らの使命とばかりに、
ヴィクが体を張ってこの地を巡る陰謀に立ち向かっていきます。
警察官すらも敵という、なかなか厳しい状況です。

 

ヴィクと恋人のピーター・サンセンの仲は順調のようで何より。
というか、本巻の事件中、ピーターは考古学の発掘のためにずっと離れたところにいて、
ときおり電話で話をするのみ。
まあ、それが無難です。
目の前でヴィクが危険な体験をするのを見たら、
やはり怖じ気づいてしまうかも知れないので・・・。

とりあえず、ミスタ・コントレイラスとミッチとペピーが
いつまでも元気でいてくれることを願うのみ。

 

さて、しばらく見なかった検屍官シリーズの最新刊が出ていたのですね! 
気づいていなかった・・・!
でも、読者レビューがなかなかによろしくない・・・。

あえて読まなくても良いかなあ・・・などと思っているところでもあります。
高いし・・・。

 

「コールド・リバー 上・下」サラ・パレツキー 山本やよい訳 ハヤカワ文庫

満足度★★★★☆