原題：『THE LEGEND & BUTTERFLY レジェンド＆バタフライ』
監督：大友啓史
脚本：古沢良太
撮影：芦澤明子
出演：木村拓哉/綾瀬はるか/伊藤英明/中谷美紀/北大路欣也/宮沢氷魚/市川染五郎/音尾琢真/斎藤工/本田博太郎/尾身としのり
２０２３年/日本
「子供っぽい」織田信長について
２０憶円の予算をかけただけに十分見応えのある映像で２時間半の上映時間も気にならなかったのだが、それ故に残念な演出もあって、例えば、作品冒頭は織田信長と斎藤道山の娘の濃姫の婚礼の日で、確かに天文１８年（１５４９年）という字幕も映されるものの、信長は最初から木村拓哉で、濃姫も最初から綾瀬はるかなのであるが、この年信長は１５歳で濃姫は１４歳だから、どう考えても無理があり、実際に信長というよりも木村拓哉が破天荒というよりもただのバカに見えてしまっている。木村の「スター性」頼みで強引に押し通した結果、「ファンタジー」に逃げているようにしか見えない。本作にはジャニーズ事務所が関わっているようだから、同年齢の若手を抜擢するべきだったと思う。明智光秀と濃姫は従兄妹で、信長との三角関係もストーリーに取り入れて欲しかったと個人的には思う。
ようやく綾瀬はるかの身体能力が遺憾なく発揮された映画だと思うものの、ヒットはしたようだが顧みられる作品かどうかは微妙である。
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