原題:『Fame』
監督:アラン・パーカー
脚本:クリストファー・ゴア
撮影:マイケル・セレシン
出演:アイリーン・キャラ/ローラ・ディーン/リー・キュレーリ/ポール・マックレーン
1980年/アメリカ
「フェーム」を巡る「物語」について
本作で主演を務めたアイリーン・キャラは本作で「フェーム(Fame)」をヒットさせ、さらに1983年公開の『フラッシュダンス(Flashdance)』でも「フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング(Flashdance... What a Feeling)」をヒットさせている。ここで疑問に思うことは何故『フラッシュダンス』の主役にアイリーン・キャラが選ばれなかったかということである。本作でアートスクールへの入学から卒業までの4年間が描かれており、その3年後の『フラッシュダンス』でオーディションに受かるまでが描かれれば立派なサクセスストーリーになったはずで、実際にキャラは本作において当初はダンサーの役であり、『フラッシュダンス』で主役のアレックス・オーウェンズを演じたジェニファー・ビールスのダンスシーンは吹き替えだからである。
しかしここで問題となる点は本作と『フラッシュダンス』の作風の違いである。本作は複数の学生をドキュメンタリータッチで描いており、複数の内の一人であるならば、キャラは映えるとしても、『フラッシュダンス』のアレックス・オーウェンズのようにメインキャラクターとなるとキャラのヴィジュアルでは厳しかったのかもしれない。
そういえば「フェーム」をピンク・レディーが「リメンバー (フェーム)」というタイトルでカヴァーしていたことを思い出して、改めて聴いてみたのであるが、歌詞の内容が当時の2人の心の叫びのように聞こえてきて泣きそうになった。既に「名声」を得ていたピンク・レディーが「忘れないで」と敢えてタイトルを変えているところが泣けてくるのである。
ピンク・レディーさん『リメンバー(フェーム)』の歌詞
リメンバーフェーム
words by ディーンピッチフォールドナカニシレイ
music by マイケルゴア
Performed by ピンクレディー