goo blog サービス終了のお知らせ 

MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

吉木りさとカール・シュミット

2014-08-11 00:07:52 | Weblog

吉木りさに怒られるだけの番組、1ヶ月限定レギュラー放送(ORICON STYLE) - goo ニュース
新番組『吉木りさに怒られたい』がかなり秀逸である理由(All About) - goo ニュース

 初回放送を見て驚いたことは、吉木りさの怒り方よりも彼女のセリフの方だった。

「部下をすぐ『さとり世代』とディスる男の怒る美女」という回で、吉木は以下のような

セリフを吐いている。「てめえみてえなポンコツに社内政治できるわけねえだろうが

カール・シュミットでも読んで出直してこい、このクズ」。それに対する男のセリフは

「ああ、久々にカール食いてぇ~」だからカール・シュミットはお菓子のカールに

かかっているのだが、カールならば普通マルクスだと思うが、シュミットをもってきた

ところが微妙だと思う理由は、最近読んだ著書に拠るならばカール・シュミットは

「専門的には憲法学者であるが、狭義の憲法学の枠を超えて、法哲学、政治哲学・思想

史、神学、文学、美学など多分野にわたって著作を残している。ジャンルごと、時期ごとに

異なったテーマを扱い、論調を変えるので、彼の思想の特徴をまとめるのは困難だが、

もっとも関心を持たれている点に絞って言えば、西欧近代の政治の主流になった

『自由民主主義』が抱える根本的な弱点を暴露し、(個人の自由を最優先する『自由主義』

とは相容れない)『政治』や『法』の本質を独自の視点から明らかにしようとした

危ない思想家、ということになるだろう」(『精神論ぬきの保守主義』 仲正昌樹著

新潮選書 2014.5.25 p.141)。つまり正確を期すならばカール・シュミットを読んだ

ところで社内政治が上手くなるどころか、理解しようとすれば勉強に時間をとられて

却って人付き合いが悪くなるだろうから、皮肉なことにさらに「ポンコツ度」が増すのである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする