吉木りさに怒られるだけの番組、1ヶ月限定レギュラー放送(ORICON STYLE) - goo ニュース
新番組『吉木りさに怒られたい』がかなり秀逸である理由(All About) - goo ニュース
初回放送を見て驚いたことは、吉木りさの怒り方よりも彼女のセリフの方だった。
「部下をすぐ『さとり世代』とディスる男の怒る美女」という回で、吉木は以下のような
セリフを吐いている。「てめえみてえなポンコツに社内政治できるわけねえだろうが
カール・シュミットでも読んで出直してこい、このクズ」。それに対する男のセリフは
「ああ、久々にカール食いてぇ~」だからカール・シュミットはお菓子のカールに
かかっているのだが、カールならば普通マルクスだと思うが、シュミットをもってきた
ところが微妙だと思う理由は、最近読んだ著書に拠るならばカール・シュミットは
「専門的には憲法学者であるが、狭義の憲法学の枠を超えて、法哲学、政治哲学・思想
史、神学、文学、美学など多分野にわたって著作を残している。ジャンルごと、時期ごとに
異なったテーマを扱い、論調を変えるので、彼の思想の特徴をまとめるのは困難だが、
もっとも関心を持たれている点に絞って言えば、西欧近代の政治の主流になった
『自由民主主義』が抱える根本的な弱点を暴露し、(個人の自由を最優先する『自由主義』
とは相容れない)『政治』や『法』の本質を独自の視点から明らかにしようとした
危ない思想家、ということになるだろう」(『精神論ぬきの保守主義』 仲正昌樹著
新潮選書 2014.5.25 p.141)。つまり正確を期すならばカール・シュミットを読んだ
ところで社内政治が上手くなるどころか、理解しようとすれば勉強に時間をとられて
却って人付き合いが悪くなるだろうから、皮肉なことにさらに「ポンコツ度」が増すのである。