カイジ2~人生奪回ゲーム~
2011年/日本
沼のパチンコ玉たち
総合
70点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
前作『カイジ 人生逆転ゲーム』(2009年)で誤解していたことがあって、結局あくまでも『カイジ』という作品はゲームの面白さがメインであって、‘社会派’の作品ではないということなのであるが、それにしても本作のメインとなるパチンコ「沼」の設置してあるビルの余りの古さを目の当たりにすると、昨今の世界的な不景気の煽りを受けた帝愛グループの厳しい財政事情が垣間見えてしまうところが物悲しい。
『カイジ2』は出来としては決して悪くはないのであるが、明らかに前作と比較するとスケールダウンしている感は否めない。それでも、一個のパチンコの玉は無力ではあっても、たくさんの玉がまとまればいやでも当たり穴に入れるという描写が、カイジ一人では難攻不落のゲームでも束になってかかれば落とせるという比喩として、その場所が‘沼’ということも含めて上手く描かれていると思う。
「(カール・)シュミットは魅力ある思想家で、ドイツ思想も法哲学も苦手な人でも読める文体の持ち主だ。他方でその思想の全貌は謎で、頭が冴え冴えの法学者たちを長く魅了してきた。俳優にたとえるなら、オーバーアクションで演劇的だが上手いのか下手なのか分らない、藤原竜也みたいな存在だろうか(P.246)」(『ミシェル・フーコー』 重田園江著 ちくま新書 2011.9.10)は炯眼だと思うが、本作においては彼の演劇的なオーバーアクションが有効に働いていると思う。
北朝鮮との取引には理由…前米国務長官が回顧録(読売新聞) - goo ニュース
ライス前米国務長官は回顧録『ノー・ハイヤー・オナー』の中で、2008年10月の北朝鮮
へのテロ支援国指定解除については、指定解除と引き換えに、ウラン濃縮計画を含めた
核問題の検証を文章化することに同意したらしい。「北朝鮮と最後の取り引きを試みる理由
があった。外交とはそうしたものだ」と当時の判断を正当化しているのであるが、誰もが予想
出来たように検証は実現しないまま、2008年12月、北朝鮮核問題をめぐる6か国協議は
中断されて、北朝鮮は2010年11月に、ウラン濃縮施設の存在を公表したのである。
驚くべきことは、拉致問題などで既に日本は北朝鮮の言うことなど全く信じていなかった
のであるが、2008年時点でもライスは北朝鮮の言葉を信じていたという事実である。
何でも先に北朝鮮にやらせるべきなのは常識であるはずだが、国務長官は知らなかった