エンジェル ウォーズ
2011年/アメリカ
5番目に必要なものの正体
総合 100点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
これまで『ウォッチメン(Watchmen)』(2009年)でヒーローの時代の終焉を描き、『ガフールの伝説(Legend of the Guardians : The Owls of Ga'Hoole)』(2010年)においてはヒーローの‘弊害’を描いてきたザック・スナイダー監督がどのようにして新たなヒーロー像を描くのか期待して観に行った(予め言い添えておくならばベイビードールが収容された精神療養施設が売春宿であるという設定は、マーティン・スコセッシ監督の『シャッターアイランド』(2010年)の主人公のテディ・ダニエルズが連邦保安官であるという設定と同じ意味合いである)。
とりあえずこの作品は主人公のベイビードールをヒロインとして仲間4人と共に精神療養施設から脱出を図る。ベイビードールは脱出するために必要なものとして地図と火とナイフとカギともう一つのものを見知らぬ賢人に教えられる。
それら必要なものを手に入れるために5人は様々な場所で戦いを繰り広げていくのであるが、『カッコウの巣の上で』(ミロシュ・フォアマン監督 1975年)や『17歳のカルテ』(ジェームズ・マンゴールド監督 1999年)の主人公と同様に苦戦を強いられる。
結局ラストは生き残ったスイートピーを逃すためにベイビードールが犠牲となる。これは一見『カッコウの巣の上で』において主人公の ランドル・マクマーフィーが犠牲となってチーフ・ブロムデンが逃げ出す結末と類似しているようだが、『エンジェル ウォーズ』の特異な点は‘賢者’、‘軍司令官’、‘バスの運転手’と姿を変えて絶えず現れる正体不明の男の存在である。『カッコウの巣の上で』のラストは感動的ではあるのだが詩情の流されていて、よくよく考えてみるならばその後チーフ・ブロムデンは間違いなく身柄を拘束されているはずなのだから、スイートピーの身の保障を請け負ってくれた見知らぬ男の存在は貴重であり、決して自分をヒーローのように見せないこの‘不意打ち(=Sucker Punch)’のようにして現れる‘謎’の男こそがベイビードールたちが5番目に必要としていたものの正体であろう。新たなヒーロー像は描けないということが監督の結論なのだと思う。
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