スピード・レーサー
2008年/アメリカ
洗練させ過ぎた映像
総合 20点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
主人公のスピード・レーサーと彼の恋人のトリクシーになかなかキスをさせなかったり、チンパンジーが相手を攻撃するために糞を投げるシーンがあるところを見ると、この作品は子供を対象に作られていると考えられるのだが、それにしては話が込み入っているし、最後は「車で走るとは?」という哲学的な問いで終わっている。明らかに『マトリックス』のようなバランスの良さが欠落している。
洗練された映像ではある。しかし洗練させ過ぎている感じがする。どう見ても車が走っているようには見えない。スベっているように見えてしまう。重量感が感じられないため、迫力も感じられないのである。その上、人体を利用したワイプの乱用は映像の流れを止めてしまっていて、ダイジェストを見せられている感じがする。自動車‘レース’を描いた作品としては致命的だと思う。
スピード・レーサーとレーサーXが2人きりで会話を交わすシーンがあるのだが、カメラが切り替わるたびに、レーサーXの前髪が微妙に変化している。この演出の甘さがこの作品のクオリティーを象徴している。
奇跡のシンフォニー
2007年/アメリカ
「オーガスト・ラッシュ」の意味
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
ストーリー展開がありえないという批判があるが、そもそも主人公エヴァン・テイラーのような天才がありえないのだから、ファンタジードラマとして見れば却って有効な演出方法だと思う。
原題「オーガスト・ラッシュ(August Rush)」が「8月の興奮」と訳されていた。しかしエヴァン・テイラーが作曲した「オーガスト・ラプソディー」の下にエヴァン自身のみならず、彼の母親のライラ・ノヴァチェク、父親のルイス・コネリー、そしてエヴァンの友人たちが次々と集まってくる感動的なラストシーンを見れば、「オーガスト・ラッシュ」は「神々しい(奇跡的な)殺到」と訳されるべきであろう。あくまでもこの作品の主人公は音楽である。
バスジャック事件、対応検証を=町村官房長官(時事通信) - goo ニュース
町村は本気でマニュアルだけでバスジャック事件が防止できると思っているの
だろうか? 海外のバスやタクシーを見れば分かると思うが、運転手は透明な板の
ようなもので乗客と仕切られており、襲うことが出来ないようになっている。要するに
今回の事件で分かったことは中学生でもバスジャックができるほど、日本の防止策
は甘いということである。マニュアルとはまだ乗客の良心を信じている上で成り立つ
ものであるのだから、もはや私たちはマニュアルに頼るわけにはいかない状況に
なりつつある。バスの構造を変える時期に来ている。