
GoogleがMS Officeに共有機能を付加するDocVerseを買収
こんにちは。匠技術研究所の谷山 亮治です。
2010年3月5日、GoogleがMS Officeを共有化するDocVerseを買収しました。DocVerseはMicrosoft OfficeのWord, Excel, PowerPointに、共有機能を付加するソフトウエアを開発していることで知られています。昨年末から買収の可能性の報道がされていましたが「買収が決定」したとのことで、ホームページで告知がされています。
DocVerse社のホームページ(英文)へ
Googleはこの技術を取り込むことで「Office文書の共有分野」でMicrosoft Office 2010と真っ向から競争することになります。匠技術研究所ではOffice文書の共有を、在宅勤務者との間で行っています。従前は「リモートアシスタンス」を用いた「デスクトップ共有」で行ってきました。Google Docsの登場で一年半ほど前からGoogle Docsによるアプリケーション共有を使い始め、今は「Google Docs」によるアプリケーション共有のみとなっています。
残念なことは、Microsoft Office形式の文書を正確に表現できないことが多いことです。しかしながら「アプリケーションを共有できること」の便利さは、先の弱点を補って余りあります。川崎、長崎、海外など居場所に関係なく「同時に同じ文書を編集できる」ことは、新しい知識共有のあり方で、たいへん効率的です。
Googleが買収したDocVerseの機能はMicrosoft Office 2010を使うのではなく、既存のOffice 2003と2007に共有機能を追加します。アプリケーションはブラウザ上で稼働し、チャットの呼び出しの様なイメージで相手を認識て共有します。DocVerseではGoogle Docsの様に「インターネット上にあるサーバー上のアプリケーションをそのまま使っている」わけではありません。既存のMicrosoft Officeに通信機能を付加し、共有を実現したものです。
Googleは既存Microsoft Officeユーザーを取り込む大きな技術を手にしました。ユーザーの選択肢が広がり、Microsoftにとっては「新機能提供で最新版を拡販するビジネスモデル」が大きく揺らぎます。もちろん、Microsoftもその形態は長続きしないことは理解しているからこそMicrosoft Office LiveやAzureの提供を始めています。
■触って覚える谷山ゼミ

詳細はこちらに
このブログのGoogle Docsの関連記事へ
このブログのDocVerseの関連記事へ
企業・団体のオープンソース活用のご相談はこちら
匠技術研究所はこちら