ケンのブログ

日々の雑感や日記

トイレの事情

2021年01月21日 | 日記
新聞の社会面を見ていると警察官の方がコンビニのトイレに拳銃を置き忘れて30分後に客が発見して別の警察官に届けて無事だったと書いてある。

何年か前にも同じような事件があったなあと思いだしてネットで警察官 トイレ 置き忘れ、などと検索ワードを入れて検索するとやはり3年前にも同じコンビニのトイレで置き忘れ事件があったと出ていた。

警察官がトイレに拳銃を置き忘れるなんて、あるまじきこと、絶対にあってはいけないことと息巻いて怒りたくなるところだけれど、気持ちはわからなくもない。

女性の場合はどうかわからないけれど、男は少なくとも外では小便は立ってするけれど、大便は個室ということになる。

やはり、あそこに入ると気分がほっとしてつい気が緩む。

僕はコンサートホールで音楽が始まる前にスッキリしておこうと思ってトイレの個室で用を足すことが結構ある。

ある時、その個室でついほっとした拍子に財布を忘れたことに気づいた。トイレで手を洗おうとした時、いつも財布を入れているお尻のポケットのところがなんかスースーした感じがするので上から触ってみると財布がない。

やばいと思ってすぐにトイレの個室に戻ったらもう個室には次の人が入っていた。

でも、財布がないというのはまずい、僕はトイレの個室の外から大きい声で「すみません、財布、忘れてませんか」と言った。

僕の次に個室に入った人は、他人が用を足しているときに何を言ってくるんやという感じのちょっと不機嫌そうな声だったけれど「財布ありますよ」と言った。

本当に僕の次に用を足している人には申し訳ないと思ったけれど、ここでひるんではいけない、財布は何が何でもゲットしなければと思って
「すみませんがドアの上から財布を僕に渡してくれませんか」と言った。

そこで用を足していた人は、こいつ何ちゅうこと言ってくるんやという声のトーンだったけれど
「はい」と言ってトイレの個室のドアの上に財布を差し出してくれた。

僕はそれを受け取って、やはりホッとした。

傍らで見ていたおじさんも、まさかトイレのドアの上から財布を受け取るなんてというようなちょっと驚いたような顔をしていた。

僕は、普段はそんなに思い切りのいい性格ではないような気がするけれど、ああいうときだけはちょっと思い切りがよくなってしまう。

会社のトイレで用を足してそこに財布を忘れたこともある。Yさんという人がそれに気づいて「ナカシマさん、トイレに財布わすれてましたよ」と言って僕のところに持ってきてくれた。

僕は「ありがとうございます」と言ってそれを受け取ってホッとした。

しかし、その財布の中には、ちょっと他人に見られたら恥ずかしいようなカードも入っていた。

財布を見つけて僕の財布と判別するためには、財布のカード入れもチェックしなければならないはずだ。

ああ、あのカードのこともYさんにバレたな、と僕は思った。

しかし、Yさんはそのことを僕に言ったり、それをネタに僕のことをからかったりしてきたことは一度もない。

それに、僕に財布を届けてくれるということはYさんも、僕に財布のカード入れをチェックしたということを悟られるリスクを承知でそれをしてくれたということだ。

不器用で、上司にうまく取り入って出世するというタイプの人ではなく、あまりにも生真面目すぎてちょっとYさんのことを小馬鹿にしている人もいたけれど、今になって振り返ってみるとYさんは真面目で優しい人だったなと思い出す。

黙っていてくれる、という優しさは何物にもかえがたい優しさだと思うから。


大阪北のターミナル駅付近のトイレのゴミ入に「ここに注射の針をすてないこと」
という張り紙がしてあるのを何度か見かけたこともある。

要するにトイレの個室で誰からも見えないところで、薬を注射しているんだろうなということはなんとなく想像がつく。

そういうことがあるから繁華街のコンビニのトイレは一般客は使用禁止となっていることが多いのだと思う。

トイレの個室は男の場合その他いろんな用途に使っている人がいるようだ。

やはり大阪北のターミナル駅のトイレから電話で話している声が聞こえてくることがある。
営業の人が、営業先に電話をしているということも結構ある。本当にお客さんはまさかトイレから電話をしているとは思ってないだろうと思うけれど、お客にバレたらまずいかも知れないと思う。

トイレで用を足しながら、明らかに上司から電話がかかってきて、すみませんと電話で謝っているとわかる人もいる。

あれも、水が流れる音などでトイレで電話に出ていたとバレたら会社に戻ったら何を言われるかわからないと思うと気の毒に思えてくる。

携帯電話ができたときは、本当にどこででも話ができて便利になったと思ったけれど、トイレで用を足しているときまで上司に追いかけられるのは本当に逆に気が抜けないなと思う。

警備関係などの仕事の人はいつ電話がかかってきてもいいように枕元に携帯電話を置いて寝るという話もきいたことがあるし。

もう30年くらい前に香港経由でイギリスに旅行に行った時、香港の空港のトイレに入ったら、トイレの個室を隔てる壁の下側が大きく空いていて、隣で用を足している人のすねが見えていた。

日本のトイレの個室の感覚になれていると、空港のトイレで隣で用を足している人のスネが見えるというのはやはりちょっとグロテスクと言うか気持ちが悪い。

しかし、日本の公衆トイレの個室と個室を隔てる壁の下の隙間が狭いのは、それだけ日本の治安がいいということだと思う。

トイレの個室を隔てる壁の下を大きく開けるというのは治安対策としか思えないから、、、。