「蟹工船」日本丸から、21世紀の小林多喜二への手紙。

小林多喜二を通じて、現代の反貧困と反戦の表象を考えるブログ。命日の2月20日前後には、秋田、小樽、中野、大阪などで集う。

創立50周年おめでとう 新婦人へのメッセージ ノーマ・フィールド

2012-04-12 00:37:33 | 仲間たちから多喜二への手紙
創立50周年おめでとう 新婦人へのメッセージ

おしゃべりはパワー!

ノーマ・フィールドさん
シカゴ大学教授・小林多喜二研究者


新婦人創立50年おめでとうございます。
 私にとって身近な新婦人は、北海道、小樽の新婦人です。小樽支部が企画した高遠菜穂子さんの講演会をチラシで知り、出かけ、新婦人と出会いました。その後ちょくちょく小樽支部の事務所におじゃまし、お昼をいただきながら、いろいろ新婦人の活動を見聞きしました。

地についている運動

 憲法、そして女性の権利、尊厳、生活のことなど、私が知っている新婦人は、それはそれは生活のいろんな面に密着しています。女性のこうした運動の重要性、それを言葉で掲げれば、憲法9条であり、反戦・平和なのでしょうけれど、そういった大きな「標題」、スローガンに終わらせないで、大きな標題を実生活とつなげていることが大事だと思うのです。
 小樽の事務所には、いろんな集いの場がありました。その活動はさまざまで、ヨガだったり、絵手紙だったり、手芸、おしゃれやお化粧のことなどだったりするんですね。そういうことの大事さを、若い頃はたぶんわからなかった、私は・・・。抽象的な価値観をかかげれば、その正しさ、それは誰だってわかることだとそういうふうに長いあいだ、生きてきたような気がするのです。
 新婦人のそういう活動、”いこい”...”いこい”っていい言葉ですよね、日本語の...さまざまな手仕事をやりながら、その”いこい”の場があってこそ、平和とはなんであるか、憲法9条を守るとは何か、子どもの権利を守るとはどういうことなのかなどについて、話し合うことができるわけでしょ。そういうレベルをくぐらせないと、地についた運動にはなれないんだろうなと思いますね。

自分が生きてくるおしゃべり

(略)人はおしゃべりでほぐれ、生きてくるのです。自分ひとりでは取り戻せない、表現できない自分らしさを、「雑談」を通して、おしゃべりを通していきいきさせることができるのです。個と集団の関係で、個が、一人でこうしなければならないと頑張って、いくら自分を問い詰めても、それには限界があります。
 おしゃべりこそ、パワーだって思いますよ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿