知って得する!トリビアの泉
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 高校3年の時、生徒会長に立候補したら男子生徒にいわれた。「バカだよ、女が会長になれると思うなんて」。大学4年の時、ハーバード大ロースクールに合格したら教授にいわれた。「これ以上女性は必要ない」▲ヒラリー・クリントンさんが自伝「リビング・ヒストリー」で書いている体験だ。女性初の米大統領は今回は実現しない。でも「バカだよ、女が大統領になれると思うなんて」とあざける米国人はもういないだろう。この国はがらりと変わった▲半年前までは本命だった。民主党予備選で50歳代以上の女性の支持は際だっていた。女性というだけで機会を奪われた理不尽さを共有するからだろう。だが、若者が夢を託したのはバラク・オバマさんだ▲きのうまで時代の先頭を走っていたのに「チェンジ」の旋風に行く手を阻まれ、気がついたら時代が彼女を通り越していた。女性だから、ではない。世代間闘争となったから、負けたのではないか▲事実とそれを解釈する観念を区別し、人々が受け入れる理解しやすい観念を「通念」と呼んだのは経済学者のガルブレイスだ。「通念が致命的な打撃を受けるのは、陳腐化した通念を明瞭(めいりょう)に適用できないような不慮の事件が起こって、通念では処理しえないことがはっきりしたときである」(「ゆたかな社会」岩波現代文庫)▲「大統領は白人の男しかなれない」が建国以来の通念だった。今年、この通念は致命的な打撃を受けた。同時に「無敵のヒラリー」という今までの常識も崩れた。「どうせ変わりっこない」とだれもが惰性で思いこむ通念は日本にもある。通念を次々に破る大胆な転換に米国の再生力をみる。




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