明日の風に吹かれて

日々の感じることを感じるままを綴っていきます。 明日が佳き日になりますように。

「へうげもの」 山田芳裕

2014年12月29日 20時55分00秒 | お茶
「へうげもの」山田芳裕

お茶のお稽古仲間から借りた古田織部主人公のコミック。一気に読んだ。

侘びを徹底的に追及する利休
名物も何も要らない、あるがままのノ貫(へちかん)
侘びの更に先、突き動かす数奇の世界を求める古田織部

それぞれに感じるところあり。



利休があることでうろたえる織部に「それがあなたなのです。お忘れなきよう」と諭す。厳しい言葉。

つい言い繕い、後付けの理由とかをこねくりまわしがちだが、至らぬ自分を認めるところからスタートしないと痛感。


ただ話全体としては、どうしても時代の主人公である秀吉のことに思いがいく。利休との関係も強烈な個性がぶつかり合う極めて緊張感のある関係だったんだろうと思う。


そして利休という人。武人の世界で筆頭茶頭として権威、権力を手に入れ、ある種武人を動かした利休という人はなんなんだろう。ただの、侘び、さびの茶人ではないようにも思えてきた。

どこの仕掛けがうまく効いて、お茶は武人達の世界に入り込み、名物の奪い合いにまでなったのか?


それにしても秀吉。とてつもない財をかけて建築した聚楽第、方広寺大仏殿、伏見城、更には大阪城。皆、原型を止めていない。虚しい限り。

戦国の歴史や人間関係、お茶の名物など気になるところに付箋。
またゆっくり調べてみよう。