慶喜

心意気
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人は「自由」を得ると「孤独」な存在に

2022年12月31日 | 宗教
🌸「自由」からの逃走

フロムの慧眼
 ☆近代のドイツがなぜナチズムに傾斜していったか
 *世界的に注目された論考がフロムの『自由からの逃走』である
 *本来、人間はさまざまな拘束を嫌い、目由を求めているはずである
 *ところが、人間は理想的な状況を与えてくれる自由から
 *人間は逃げようとしている
 ☆なぜ、そうした逆説的なことが起こるのか
 ☆フロムは『自由からの逃走』の冒頭で、次のように述べている
 *近代のヨーロッパ・アメリカの歴史では
 *ひとびとをしばりつけていた政治的・経済的・精神的な枷から
 *自由を獲得しようとする努力に集中されている
 *自由を求める戦いは、抑圧されたひとびとによって戦われた
 *自由への戦いを大きく前進させたのがフランス革命である
 *しかし皮肉な現象が起こる
 *長いあいだ現実につづいた自由を求める戦いのなかで
 *ある段階では抑圧に抗して戦った階級も
 *勝利を獲得し新しい特権を守らなければならないときがくると
 *自由の敵に味方した
 ☆フロムは、自分をドイツから追いやったナチズムに触れ述べている.
 *ドイツにおける数百万のひとびと
 *かれらの父祖たちが自由のために戦ったと同じような熱心さで
 *自由をすててしまった
 *自由を求めるかわりに、自由からのがれる道をさがしたこと
 *他の数百万は無関心なひとびとであった
 ☆人々は、自由を
 *そのために戦い、そのために死ぬほどの価値のあるものとは
 *信じていなかった
 *ここで、自由からの逃走という概念が登場する

フロムは、心理的要素を問題にする
 ☆フロムが注目するのが「孤独」である
 *人間には外界と関係を結ぼうとする欲求
 *孤独を避けようとする欲求がある
 ☆孤独で、他からひき離されていると感ずることは
 *肉体的な飢えが死をもたらすとおなじように
 *精神的な破減をもたらすからである
 ☆人間は孤独を避けるために「帰属」を求める
 *どこかに帰属しないかぎり
 *また生活になんらかの意味と方向がないかぎり
 *人間はみずからを一片の塵のように感じ
 *かれの個人的な無意味さにおしつぶされてしまう
 ☆フロムは、そうした問題意識を元にヨーロッパの歴史を振り返る
 *中世は、自由はなかったが、そこに生きる人々は孤独ではなかった
 *「人間は全体の構造のなかに根をおろして」おり
 *人生の意味については疑う余地もなければ、その必要もなかった
 *人間は社会的な役割と合致し、社会秩序は自然秩序と考えられていた
 *中世末期になると変化していく
 *ルネサンスから資本主義の誕生、そして宗教改革へと時代が進むと
 *中世的な社会組織は崩れ、人々は自由を得る
 *「個人は独りばっちにされ」てしまった
 ☆新しい宗教原理プロテスタンティズム
 *孤独に陥ることによっよって不安になった個人に対して
 *自己の無力さと人間性の罪悪性を徹底的に承認し
 *かれの全生涯をその罪業の償いと考え
 *極度の自己卑下とたえまない努力によって
 *その疑いと不安とを克服することができると教えた

自由の国アメリカで感じた不自由
 ☆プロテスタンティズムの確立と並行して、資本主義が勃興したが
 ☆フロムは、前者が人間の魂を解放したのに対して
 ☆資本主義は経済的な自由を与え
 *精神的、社会的、政治的な解放を遂行した
 *近代社会に生きる人間を待ち受けていたのは、さらなる孤独である
 ☆フロムは、資本主義が「人間を伝統的な束縛から解放」したが
 *積極的な自由を大いに増加させ
 *能動的批判的、責任をもった自我を成長させることに貢献したとする
 ☆資本主義は、個人をますます孤独な孤立したものにした
 *かれに無意味と無力の感情をあたえたとする
 ☆故国から亡命せざるを得なかった異邦人(フロム)
 *自由の国であるはずのアメリカで見聞した体験
 *外側の視点から分析しているわけだ
 ☆自由からの逃走というテーマ
 *ドイツだけではなく、アメリカにもあてはまることを示している
                       (敬称略)                                     
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⛳出典、『AIを信じるか、アッラーを信じるか』



人は「自由」を得ると「孤独」な存在に
(ネットより画像引用)

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