健康食品辞典

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オリーブオイル

2007年06月04日 | 健康
○オリーブオイル

 植物油のほとんどは種子から得られるがオリーブオイルはオリーブの果肉を搾って作る果実油である。果肉を搾っただけで熱を加えていないものをバージンオリーブオイル、精製したオリーブオイルにバージンオイルをブレンドしたものをピュアオリーブオイルと呼ぶ。バージンオリーブオイルは香りが高く消化もよいので、主にサラダなどのドレッシングや料理の香り付けなどに使われている。ピュアオリーブオイルは炒め物など加熱料理に向く。オリーブオイルの主な産地はスペイン、イタリア、ギリシャなどで、栽培地域によって色、香り、味にそれぞれ特徴がある。また近年、アルゼンチンやチリ、オーストラリアなど南半球の国々がバージンオリーブオイルの生産と輸出に注力している。

 オリーブオイルの栄養成分を見ると、脂肪酸の組成は不飽和脂肪酸が豊富で、特にオレイン酸の含有量は植物油の中でもトップクラスの75%を占めている。このほか必須脂肪酸のリノール酸が10.4%、リノレン酸が0.8%含まれている。オレイン酸には血中のコレステロールを減らす作用がある。食用油としてオリーブオイルを使う地中海沿岸地方は、他のヨーロッパ諸国に比べて心臓疾患が少ないことで知られているが、これはオリーブオイルのオレイン酸が関係していると考えられている。また、便秘の解消にオリーブオイルをスプーン1杯程度飲むと効果があるといわれているが、オレイン酸は腸の蠕動を高める働きもあるる。このほか、オリーブオイルには他の植物油には少ないビタミンA(100g中180ug)やビタミンE、Kも含まれている。

 最近の件杞憂では、オリーブオイルには抗炎症薬イブプロフェンと同じ鎮痛作用を持つ物質が含まれていることが報告されている。米ペンシルベニア大学などの研究チームによると、イブプロフェンに比べるとその作用はかなり弱いが、同薬の少量投与が血栓をできにくくするように、日常使う食用油をオリーブにすることで心臓疾患や脳卒中のリスクを低減させる可能性があるという。

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