旅日記

旅の記録と紀行文を紹介する事でしょう。
写真は私が撮影したものを使用しています。

ぐるり台湾 新松戸→松山

2010-09-05 00:00:00 | 台湾日記

特急〔スカイライナー23号〕 10AE07列車 [AE形車両] (成田湯川)

平成22年7月17日、京成電鉄の成田空港線(成田スカイアクセス線)が開業した。これで成田空港へ1時間程度で行けるようになった。開業日にさっそく乗ってみた。空港に行ったら海外に行きたくなったという訳でもないが、今年の夏は北海道には行かずに、台湾に行って太魯閣號に乗ってこようと思う。その勢いで、台湾をぐるり一周しよう。便利な時代になったもので、航空券もホテルも全て自宅PCからインターネットで購入・予約が出来た。旅行会社を訪れる事もなく、出発の平成22年7月29日木曜日を迎える。何か書類に不備があるのではないかと少し心配である。


JR東日本武蔵野線 ㊨京成電鉄成田空港線 (東松戸)

Suicaに3,000円チャージして、新松戸から武蔵野線に乗車。ふたつ目の東松戸で下車する。北総鉄道の改札もSuicaで入場し、北総線のプラットフォームへ。北総線の同駅は、京成電鉄も第二種鉄道事業で使用している。北総線の線路だが、京成電鉄がこれを借りて成田空港線を営業しているのだ。そこへアクセス特急成田空港行が京浜急行電鉄600形で入線してきた。もう何線だか分からない。車内に入ると開業当日と違い、鉄道好きの面々の姿は無かった。列車は北総鉄道、千葉ニュータウン鉄道、成田高速鉄道アクセスの保有する線路を快走してゆく。成田湯川で〔スカイライナー23号〕の通過待ちをする。最高時速160kmで運転する同列車だが、始発の京成上野、日暮里を出発すると、次の停車駅は空港第2ビル、そして終点の成田空港となり、家と空港との移動に利用する事はない。複線から単線となり、成田空港高速鉄道の保有する区間に入る。京成線(標準軌1435mm)とJR線(狭軌1067mm)が単線並列となる。隣の成田線を走るJR東日本の特急〔成田エクスプレス19号〕を抜いてゆく。こいつはいいやと思っていると、速度が落ちて新根古屋(信)に停車。その間に隣を〔成田エクスプレス〕は抜き返していった。こちらはアクセス特急羽田空港行と交換してから出発。次の空港第2ビルで下車。新松戸から1時間掛からない。

武蔵野線 普通 903E 新松戸(10:33)→東松戸(10:40) クハ205-48
成田空港線 アクセス特急 927H 東松戸(10:49)→空港第2ビル(11:29) 604-8

改札をSuicaで出場し、検問所を旅券を見せて通過する。成田国際空港第2ターミナルにある、今回の旅で利用するチャイナ エアライン(中華航空)のカウンターに行くと、まだ搭乗手続きは始まっておらず、出発の2時間半前頃から始まった。旅行会社のウェブサイトで航空券を購入し、印刷してきた「Eチケットお客様控え」なるA4の紙を旅券と見せる。こんなんでいいのか。歯磨き粉とスプレーの整髪料は機内に持ち込めないので預ける。搭乗券をもらって手続き終了。続いて出国となるが、その前に一応今回は保険に入っておく。スイス鉄道事故の例もある。目薬を持っていた。少量だが液体である。売店で機内への液体物持込用袋(50円)を購入。ちなみに財布の中は日本と台湾の硬貨が一緒にあるとややこしくなるので、紙幣のみ入れてある。Suicaで支払い、小銭を作らないようにする。手荷物検査、出国審査を済ませ、旅券に出国のスタンプをもらう。シャトルに乗る事も無く搭乗口へ。ちょうど折り返しとなる機材がやってきた。


チャイナ エアライン(CI) 中華航空 17便 [B747-409] (成田国際空港

搭乗口前には数人しかいない。他の旅客は食事か買い物でもしているのだろうか。小腹が空いてきたが、このあと御馳走が待っているので、売店でおむすび(115円)と水(105円)を買う。ちなみに出国しているので消費税等は掛からない。免税品のおむすびを食う。


おむすびもSuicaで購入!


clock まだ1時間以上…

時計を台湾時間に合わせておく。電話で時報(117)を聞きながら、1時間遅れに合わせる。日本が9時のとき、台湾では8時となる。出発時刻が近づいてきて、待合室の席も埋まってきた。搭乗前に用を足してくる。ふと売店を見てみると、北海道の商品の多い事。台湾の人に北海道は大人気らしい。台湾桃園空港では熊出没注意ステッカーの貼られたスーツケースを見掛けた。


ROYCE'白い恋人西山ラーメン… ここは新千歳ですか?
以上、いずれも平成22年7月29日撮影

ようやく搭乗が始まる。大きな機材らしく、搭乗を待つ長い列が出来ている。台湾の航空機に搭乗したので、日付は民國99年7月29日星期四となる。席は3人掛けの窓側で、すでに通路側、中間の席には女性が座っている。狭いところを通してもらい窓側に着席する。CI17便はスポットを離れると、第2ターミナルから延々走ってA滑走路にたどり着き、北側から南側へ離陸した。せっかくの窓側の席だが、九十九里浜は確認した後は雲上を行くだけである。

中華航空 17便 東京/成田(14:15)→台北/臺灣桃園(16:45) B-18251


お待ちかねの機内食!じゅるる♪
以下、いずれも民國99年(2010)7月29日撮影

国際線といえば機内食。昔は食事前に茶菓が供されたが、いきなり食事である。ポークを選択すると酢豚が出てきた。箸はなく、プラスチック製のフォーク、ナイフ、スプーンのみである。金属製じゃなくなったのは保安上の理由と軽量化のためだろう。グラスもプラスチック製のコップになっていた。それはいいとして、酢豚にパイナップルが入っとる。好き嫌いを言う訳ではないが、甘酸っぱいのはビールのあてにはいまいち。


サッポロ黒ラベル 三寶樂啤酒

そして供されたビールは、サッポロ黒ラベルではなく、三寶樂啤酒。台湾啤酒臺灣菸酒公司が受託製造している。「サッポロビール 三寶樂啤酒 PREMIUM LAGER」とあるので生ビールではあるまい。座席にモニター画面もなく、窓外も雲しか見えないので、食事も済ませ、入境登記表(入国カード)も書いてしまうと、ウトウトして過ごす。高度を下げてきたので窓外を見ると、海が見えた。もう台湾近海なのだろう。これまで空港の西側からの着陸しか経験が無いが、今日は東側から着陸するようだ。陸地が見えるとすぐに臺灣桃園國際機場台湾桃園国際空港)の北跑道(北滑走路)に着陸した。スポットに移動し、ボーディングブリッジが寄せられる。涼しい機内からターミナルに入る時、蒸し暑さを感じる。いつもはすぐに入境證照查驗(入国審査)となるが、機場電車に乗って第2ターミナルへ行くよういわれる。ここは第1ターミナルなのか。なぜ第2ターミナルに付けないのか。腑に落ちないまま2両編成の機場電車で移動する。成田空港のシャトルみたい、との声も聞こえるが、1機分の旅客が一斉に移動するので大変である。



機場電車 第一航廈→第二航廈

第二航廈(ターミナル)に着くといつもの通り。無事に入境(入国)し、ターンテーブルの前で手荷物を待つ。なかなか出てこない。熊出没注意を見掛けたのはこの時である。荷物が出てくる位置に移動して、暫くしてようやく出てきた。壊れ物っぽいので後から出したようだ。次は両替。E一万円券ばかりである事は確認済である。D一万円券事件(2007)の失敗は繰り返さない。臺灣銀行の窓口で4万円が手数料(30元)を引かれて14,314元となり帰ってきた(1元≒2円79銭)。3年前の時(1元≒3円44銭)よりもかなり円高である。さて空港は台北市ではなく台灣省桃園縣に位置している。台北市内にも主に国内線の臺北松山機場(空港)があり、成田と羽田の関係に似ている。今年中に羽田-松山間に定期便の就航が決まっている。羽田-松山といっても伊予松山ではないぞなもし。台北市内へは、バス→高鐵(新幹線)というルートもあるが、普通にバスで向かう。台北車站(駅)まで、國光客運〔國光號〕で125元、55分掛かるそう。切符を買いバス乗る。



國光客運 桃園機場二(17:41)→台北車站(18:49)
※ダイヤ不明につき、実際の時刻。

第二航廈を出発すると、第一航廈に停車して客が乗ってくる。バスは高速道路を車線規制の箇所を除き快走する。隣の席に二人連れのうち一人が座った。連れは近くの席に座っており、しきりに話している。スペイン語である。しかしよくしゃべる。後ろの席からは時折何かの楽曲が聞こえる。携帯電話の着信音(いわゆる「着うた」)らしいが、イントロでは電話に出ず、唄が始まってから出る。勘弁せえよ。この「着うた」には旅行中、各所で悩まされる事となる。バスはETCで泰山TBを通過し、台北盆地に出た。淡水河を渡り、台北市に入ると一般道に下りる。夕方で渋滞している所もある。見覚えのある所をだなあと思ったら、淡水線の民権西路站の前を通った。台北での定宿の最寄り駅である。しかし今夜は違う宿に泊まる。市内の道路が混んでいたせいか、1時間余り掛かって台北車站に到着した。夕立が降っている。急いで駅舎に入る。

さっそく鉄道の時刻表を探すが、売り切れとの事。日本のように本屋に行けば平積みになっている訳ではない。明日の乗りたい列車は分かっているので切符を買おうと思うが、窓口には長い列があるし、自動券売機はよく分からない。とりあえず晩飯にする。土用の丑の日に鰻を食べていないので、台湾で食べようと思う。駅構内にある和食のお店に入る。店内はお客さんの会話でざわざわしている。声が聞き取りづらいのを幸いに、一人だと人差し指を立てただけで席に案内される。和食のお店の格好の店員さんが注文をとりにきた。メニューには日本語も書いてある。日本語で鰻を注文し、この一人客が日本人である事が判明する。啤酒(50元)も注文する。台湾啤酒をやりながら鰻を待つ。


蒲焼鰻魚飯定食(260元) 微風台北車站 築地屋
(台北市中正區北平西路)

鰻が来た。味付けがやや甘い気がする。不味くはなかったが、ちょっと微妙ではある。味噌汁は出汁があまりきいとらんし、茶碗蒸しは具がかなり寂しい。和え物は普通。他に冷たい甘い飲み物が付いていた。さて今夜の宿に移動しよう。明日はさっそく鉄道の旅に出るから駅前の宿がいい。そこで定宿とは別の宿を取ってある。台北駅前ではなく、隣の松山駅前である。松山といっても伊予松山とは(略)。近距離の自動券売機は勝手が分かっている。區間車の車票(切符)で台北-松山間(18元)を買う。區間車というのは列車種別である。普通列車みたいなものか。台湾では種別ごとに切符の値段が違う。乗車券+料金券という仕組みではない。改札に行くと、次の列車は區間車ではなく自強號。特急に相当する。自強號の切符ではないが、台北-松山間の値段は同一である。改札氏に切符を見せながら「ツーチャンハオ」と言うとうなずいたので、そのまま乗っても構わないのだろう。地下の月台(プラットフォーム)に降りる。隣の高鐵(新幹線)の月台から発車ベルが聞こえてくる。こちらには自強1030次が入線してきた。1030次というのは列車番号である。宿へ行くため1駅だけ乗る列車だが、台湾一周の1本目の列車でもある。全席指定で台湾では對號というのだが、席が空いていれば座ってもいい。日本では立席というが、台湾では無座という。適当な空席に座ると、すぐに指定の切符を持った人が来た。1駅だし、デッキに移動するか。文字どうり無座である。列車は地下区間を走り、やはり地下駅の松山に到着した。

自強1030 台北(19:40)→松山(19:46) 35PPT1171


metro 自強號で松山站到了symbol6

3年前には地上駅だったが、一昨年に地下駅になったそう。新しいので気持ちいい。改札を出ると窓口へ行き、明日の切符を買う。台北と違い、ここは列は出来ていない。窓口の女性は英語が話せる。客の方は怪しい。乗りたい列車の窓側まで指定して買うことが出来た。表に出ると雨は止んでいる。歩いて宿に向かう。フロントに声を掛けると日本語担当の女性が応対してくれた。ウェブサイトの予約の画面を印刷した紙を渡す。予約時にクレジットカードでの決済だったので心配だったのだが、大丈夫そうだ。チェックインを済ませて部屋に入る。


萬事達旅店 松山店 (台北市信義區松山路)


雅緻雙人房(1,680元)

洗面台まわりに不満があるが、寝るだけなら次第点でしょう。何より駅から近いのがいい。寝台も気持ちいい。NHKワールドプレミアムの映りがよくないのは減点。久しぶりの台湾のテレビを見てからシャワーを浴びて、寝酒もせずに広い寝台で就寝した。(つづく)


スリッパ-を 浴室ではいたら滑べゐから浴室
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