縦貫線 台北車站 (台北市中正區)
田中を発車した自強號。莒光號で隣の席だった女性について行き、また隣の席に座る。ただし今度は通路側。もう座席の指定は関係ないらしい。近くの席では小さな男の子が「ツーチャンハオ(自強號)、ツーチャンハオ」と言ってはしゃいでいる。台灣高鐵(新幹線)開業までは、自強號が一番の列車なのだろう。さて、今乗っている自強號は先程の莒光號の客を乗せる為の臨時列車ではない。田中発蘇澳行の自強號1024次という定期列車である。隣の女性が自分の切符を見せながら説明してくれる。この切符で目的地まで乗車できる事。また今座っている席の切符を持った客が現れれば、席を立たなければならない事。自由席はないから、どうにもならぬ。そうしたら○号車に移るように放送があったそうだが、莒光號の客が全て座れるだけの席はないだろう。ちなみに隣の女性とは英語と中文の筆談で話している。そして何故か「わかりますか?」ときれいな日本語で言う。でも日本語は話せない。台湾の若者における日本語はどういう位置にあるのだろう。
彰化を過ぎると、海線に入った。台中のある山線経由でなく、先ほどの莒光號が経由するはずだった海線経由の自強號だから都合がいい。海の景色が見たいが、西日を遮るためにカーテンを引いている。後龍で切符を持った若い女性2人がやってきた。席を立たねばならない。また隣の女性について、放送で指示されたという車両に歩いた。しかしその車両まで行っても座れないだろう。隣の女性はその車両へ歩いているが、自分は適当な車両の通路に立つことにした。台北まで2時間近く掛かるだろう。竹南で山線と合流した。新竹からは自強號の通過駅、すなわち莒光號の停車駅にも止まっている。隣の親切な女性が、本来は自強號の通過駅の楊梅で降りているのが見えた。席が空いても、すぐ切符を持った客が現れる。結局、座れないまま、台北に18時23分到着した。もうホテルで半井さんのお天気は見られないな。日本時間との時差は1時間。
莒光號の切符で改札(有人)を出る。捷運に乗り、民権西路へ(20元)。駅を出ると風が涼しい。秋の風情がある。南国から帰ってきたのだ。中2日で台北の定宿、東呉大飯店に帰ってきた。海外であまりクレジットカードは使いたくないのだが、このホテルは安全だろう。料金の1,960元をカードで払った。 (つづく)
東呉大飯店 (台北市大同區)
いずれも民國95年11月27日撮影