浅田次郎著、講談社刊
浅田次郎さんの作品は非常に多彩です。最初に読んだのは「初等ヤクザの犯罪学教室」でした。変にリアルでどんな人が書いているのか、と興味をそそられました。シリアスな作品、泣ける作品、ふざけた作品等々。本当に多彩です。映画は見ていませんが、「鉄道員」は泣かせだと分かっていながら泣いちゃいました。「地下鉄に乗って」も良かった。「プリズンホテル」シリーズも。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/浅田次郎
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まあ、とにかく多彩です。本書は、作者の3部作「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」の最後の作品の「中原の虹」の連載中に、
「JALPACKツアー『中原の虹』の舞台を訪ねて」の際の作者の口述を基に加筆・修正したもの」
と記されています。3部作それぞれの舞台となった北京の紫禁城などを、豊富な写真や図で解説しています。
私はこの3部作の内、最初の「蒼穹の昴」の上巻しか読んでいません。面白かったのですが、図書館から借りていたため、上巻を読んで息切れして、それっきりになっていました。所有していると、時間が掛かっても読んでしまうものですが・・・。その時の読んだ印象は、何でこんなに中国のことが分かっているのか?というもので不思議に感じました。いわゆる庶民の目から見た北京の日常生活が詳しく描かれているのでした。本書の対談によれば、本作の執筆時には、作者は北京に行ったことがなかったとのことです。まだ、著名にはなっておらず、資料の収集にも手こずったとのことで、様々な文献を元に物語を組み立てた、とのことでした。
元々、中国の歴史や文化に非常に関心を持っており、永らく中国について学んでいたようで、それまでの、娯楽優先の作品から、いきなりシリアスな作風に入っていったとのことでした。確かに作者の初期の作品である「きんぴか」とは恐ろしく作風の異なる内容です。今となってみれば、この作者の広い守備範囲に入る作品ですが、当時の浅田ファンの皆さんは、「蒼穹の昴」を呼んでびっくり仰天したのではないでしょうか。
今後も浅田ワールドを堪能したいと思います。
評価は4です。
浅田次郎さんの作品は非常に多彩です。最初に読んだのは「初等ヤクザの犯罪学教室」でした。変にリアルでどんな人が書いているのか、と興味をそそられました。シリアスな作品、泣ける作品、ふざけた作品等々。本当に多彩です。映画は見ていませんが、「鉄道員」は泣かせだと分かっていながら泣いちゃいました。「地下鉄に乗って」も良かった。「プリズンホテル」シリーズも。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/浅田次郎
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まあ、とにかく多彩です。本書は、作者の3部作「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」の最後の作品の「中原の虹」の連載中に、
「JALPACKツアー『中原の虹』の舞台を訪ねて」の際の作者の口述を基に加筆・修正したもの」
と記されています。3部作それぞれの舞台となった北京の紫禁城などを、豊富な写真や図で解説しています。
私はこの3部作の内、最初の「蒼穹の昴」の上巻しか読んでいません。面白かったのですが、図書館から借りていたため、上巻を読んで息切れして、それっきりになっていました。所有していると、時間が掛かっても読んでしまうものですが・・・。その時の読んだ印象は、何でこんなに中国のことが分かっているのか?というもので不思議に感じました。いわゆる庶民の目から見た北京の日常生活が詳しく描かれているのでした。本書の対談によれば、本作の執筆時には、作者は北京に行ったことがなかったとのことです。まだ、著名にはなっておらず、資料の収集にも手こずったとのことで、様々な文献を元に物語を組み立てた、とのことでした。
元々、中国の歴史や文化に非常に関心を持っており、永らく中国について学んでいたようで、それまでの、娯楽優先の作品から、いきなりシリアスな作風に入っていったとのことでした。確かに作者の初期の作品である「きんぴか」とは恐ろしく作風の異なる内容です。今となってみれば、この作者の広い守備範囲に入る作品ですが、当時の浅田ファンの皆さんは、「蒼穹の昴」を呼んでびっくり仰天したのではないでしょうか。
今後も浅田ワールドを堪能したいと思います。
評価は4です。
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