サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

外方脚使用御術・・・

2007-01-13 22:16:29 | コーチとして
美子には別の課題克服が重要で、私が感じた脚位置の指導を試すところまでいきませんでした。
ただ、私も美子もだったのですが、清史郎に乗った時、大きな拍車傷を付けるのが常でした。二人でほぼ同じ位置に拍車傷をつけるので、傷が治ることが無かった・・・。

それが意識している訳でもないのに、拍車傷が付かなくなったということは、脚位置や脚の使い方全般に変化があったと言うことでしょう。
私の変化は、そのまま美子に対する指導の変化となって反映されますから・・・。

ただ、美子を指導するポイントは現役時代と明らかに変っています。以前は課目の運動をこなすための運動でした。しかし今は、深いシートを得られた脚で正しい扶助が使えるように、ハミと後駆が連動し馬の肩と背中が柔軟に動くように、駈歩では・・・、収縮運動では坐骨の制御を、尋常運動では飛節がしっかりと動くように、そんなことを強く意識して指導しています。
だから正しくない動きが人間に起きた場合は、即座に運動を中断してやり直しさせます。一日の運動で、本質的に正しい運動が1回でも2回でも行なえること、そんなことを思って指導していますが、今日は・・・ほぼ完璧な駈歩巻き乗りとシンプルチェンジが1回出来ました。なかなか続けて何度も出来ないのがまだまだなのですが、最初の1歩が踏み出せていることを大きく評価しています。




さて・・・、木曜日に感じた外方脚の使用ですが、簡単に言うと真直性を維持しやすい外方脚の使用、と言えます。
外方脚は引いて使うもの・・・と言うトラウマが体に染み付いていますから、怖ろしく意味の無い位置で踵が完全に上がってしまい、脾腹よりももっと上の位置まで脚が流れてしまっている人をしばしば見かけます。私もその一人です。
しかしその位置だと、外方の腰が先行することは防げても、外方の肩から馬が折れ曲がってしまって肩から逃げてしまうことの防止は出来ません。外方の肩から馬を逃がさない為には外方のハミを強く支持するのが一般的ですが、ハミは左右均等に当てるのがセオリー。両ハミを均等に当ててハミと後駆の連動を意識した運動をすることが今の私の最大の課題。しかし清史郎の右手前は、折れ曲がって外方に逃避し易い欠点が有ります。今までそのことで本当に苦労してきたのですが、木曜日に外方脚を思いっきり前で使い、脚で外方肩を抑える様な感覚で脚扶助を使ったところ真直性が一気に向上したように思えます。簡単に言えば、外方脚は引いて使わない。これだけのことでした。

このことは大坂頴三先生からも口を酸っぱくして指導を受けていたことなのですが、消化しきれていなかった部分です。脚を引いて使わない・・・ではなく、脚を前に出して肩を押さえる様に使う・・・という意識変化でした。
ただし注意しなければならないのは、シートの出来ていない初心者に一律にこれを要求すると、脚が前に流れているだけになって脚が使えなくなります。だから、中級以上の騎手に要求する脚扶助であることはご承知置きください。
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