サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

指導は乗ってこそ!!

2006-12-25 20:12:38 | 美子
美子に難度の高い二蹄跡運動のコンビネーションを教え始めた訳ですが、私が下乗りして実際の扶助を見せなかった土曜日の反省から、日曜日は運動中の美子に対する指導よりも、下乗り時の私の脚扶助を見せることに重点を置きました。

中央線から蹄跡に向かって斜横歩を行なう時の脚扶助と、中央線を挟んで山形乗りを行なう場合の脚扶助の違いを主に説明です。
何のことは無い、山形乗りの頂点に達する前2歩で脚位置を次の内方姿勢に対応して位置に置き換えて、右姿勢~左姿勢、左姿勢~右姿勢へと馬体を移行させるときのタイムラグを無くするよう連続扶助を使うだけの話です。
似たような扶助に連続踏歩変換の脚扶助変化があります。


要は、対応できる技術を持った人間に、如何に適切に物事を理解してもらうか・・・だけの問題です。

常歩斜横歩で、中央線を挟んでラクラクと山形乗りを行なう美子を見てそんなことを感じました。タイミングの問題だけで新たな技術は必要なかった。
しかし、これが速歩で・・・となるとそうは行かない。ある部分・・・どころではなく、ほとんどグシャグシャです。
ここからは騎手と馬の双方に問題があり、指導者・調教者の両面から双方を改善していかねばなりません。

これが2007年の目標になりそうです。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

馬は楽しいぞ~!!

2006-12-23 15:07:42 | 美子
今月初めの全日本学生女子選手権大会が終わり、現役引退となった美子ですが、後輩の面倒を見て力をつけさせるためには、自分が担当する馬をもっと良い状態に維持しないといけない。そのためには自分がもっと上手にならなければならないと言うことで、引退後も継続して練習に来ています。

私自身も美子に目前の試合がある訳ではないし、出来るだけ馬の楽しさを教えてやりたいと言う指導内用に変化しています。
だから改善のための注意は与えますが、以前のような罵声を浴びせることは有りません。もっとも・・・、美子自身も完全に一皮剥けた状態になっていますから、叱る必要がなくなったことも有ります。

今の時点で、美子が綺麗に乗れないのは私の調整が不十分な場合がほとんどで、納得できる状態で馬を渡すと、お世辞抜きで『美しいな~(注、馬の態勢と騎手の姿勢が・・・)』と思うことが多く、その意味でも美子の出来不出来は私の鏡かな~と思えます。
とは言え、人の下乗りに左右されるのではなく、馬の作り方(下乗り・ウオーミングUP)を教わりたいと言うのが美子の希望ですから、そのために必要な技術を教え始めました。

馬術は、【反応のスポーツ】であると かつてご指導頂いた大坂頴三先生は仰います。馬のバランスや速度・脚の強弱やライン取り・リズムなど馬からもたらされる情報に素早く反応し、人間がどんどん指示を馬に与える、これが馬術です。
指示には脚・拳・体重移動の扶助が全てでありますが、どこでどの指示を与えることが適切か、人間が明解な指標を持っていないと馬に指示は出せません。

私には、その指標が何であるかを美子には教え続けてきた自負が有ります。だから清悠がベストコンディションだった時の馬体バランスを思い出し、そのバランスに一歩でも近づけるように努力しなさい・・・という抽象的な言葉が今の美子への指導となります。

しかしベストコンディションに導くためには、各種二蹄跡運動が自由自在に使える必要があります。斜横歩~前肢旋回、肩内~腰内~反対姿勢前肢旋回、肩内~腰内~横歩~後肢旋回、停止~後退・・・。これらの運動を常歩・速歩・駈歩で行なえる技術があってこそ、馬の柔軟性を高め、馬のバランスを維持できると言うものです。
だから、美子への具体的指導は、二蹄跡運動のコンビネーション指導となりました。

馬にも、人間にも段階があります。斜横歩は二蹄跡運動の中でも基本運動ですが、これ一つ取ってみても美子は完全に行なえないです。
常歩であれば、
①中央線から蹄跡へ向かって斜線上斜横歩
②縦蹄跡上での直線上斜横歩
③縦蹄跡から縦蹄跡までの深い斜線上斜横歩
④斜め手前を往復に手前を換えながら斜線上斜横歩
⑤中央線を挟んで山形乗りの斜横歩
といったように難易度も変化しますが、④⑤からは接点での体制の変化が入ってくる。その中で脚扶助を完全な主扶助にして運動を行なわねばなりません。これがなかなかでない。常歩であれば⑤の運動までは何とか行なえる美子ですが、どうしても進行方向に人間の重心が流れ、馬上にドーンと座って脚で馬を捌く雰囲気には程遠いです。
ましてや速歩で⑤を行なうことになれば、2節の速歩リズムを継続することすら出来ない。
何度かトライして、今日のところは不完全なまま終わったのですが、形として明解な課題がでることは、日々の練習に取り組む上ではとても面白いことだと思います。

しかし、⑤の運動は実はかなりのハイレベルです。これを斜横歩でなく横歩で行なうことは、セントジョージ賞典馬場のもう1ランク上のインターメディエイトNO,1が要求しているのですから。


新しいことを美子に教えるのは楽しいです。今までのように規程課目の運動が出来るとか出来ないではなく、馬の運動向上に直結する概念を教えているのだし、引退する前はとても苦労していた事も難なくこなしていたりする。
私は最近言うのですが、『これからが本当の馬の楽しさが判って、馬術の本質に触れることが出来るのだよ』と。


下記は2005年8月27日の記事です。綺麗な収縮駈歩を発進する美子を見て、一人感慨にふける練習時間でした。(笑)
ただし、完璧なのは右駈歩でした。左は今日も不得意だったかな・・・。

【美子が駈歩発進に苦労しています。清兎ならそうでもないのですが、清史郎の左駈歩発進が出来なくて、昨日はどん底でした。
とにかく反応が悪いのです。常歩で歩いていて駈歩発進を要求しても、実際に動作が起きるのは輪乗り半周後とか。今日も『前肢旋回~。旋回後、直ちに左駈歩発進。』の号令に動作が起きたには10数m先で、しかも手前が反対。これはもう、激怒!!激怒!!

そこで美子に言ったことは、『お前の馬に対する情報伝達は、大昔の電話機じゃ。光ファイバーが敷設された現代のものじゃあない。受話器を上げてハンドルをクルクル回したら、『ハイ、電話局です。』と交換手が出てきて、『あ、もしもし広大の美子です。清史郎さんの左駈歩をお願いします。』と言って接続してもらって、回線が通じたら『あ、清史郎さんの左駈歩さんですか?』と言っているようなもんじゃ!!
しかも相手は、『あ、私は右駈歩で、掛け間違いです~。』と言われとる状態だ~!!』でした。流石に私も噴出してしまいましたが、ニュアンスは大いに伝わります。
とにかく、馬と人間の間に回線が通じていないのです。

馬は全く悪くないから直しようもありません。私が乗れば自在に左右とも発進するのだから。しかし最終的な問題は、ハミ受けと推進のバランスです。そのことを指摘し続けて、昨日は3%くらいだった左駈歩の発進率が今日は30%ほどに改善した。やれやれです。】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美子・・・悔しい!!

2006-12-02 15:50:32 | 美子
全日本学生女子選手権大会の1回戦、美子は成蹊(成城?)大学から提供の芦毛馬トワイライトスターに騎乗しました。

同じG枠には、日本獣医大の志村さん、関学のスーパー選手森田さん、東北学院大の菊地さんという顔ぶれでした。美子はくじ運も良く4番手で、しかも馬見せでの感じでは乗りやすそうな美子タイプ。勝機十分とは言えないまでも、チャンスあり・・・でした。

1番手の志村さんは全くミスのない運動ながら1番手のハンディがあり、上手でそつのない運動ながら圧巻の印象は無し。

2番手の森田さんは・・・、圧巻の内容で『こりゃあ、悠々の1抜けだな・・・』の感想。

3番手の菊地さん、少し硬いところがあるかな・・・の印象は有ったものの、これもそつのない運動。

4番目の美子の準備運動は、ペースが速く良好とはお世辞にも言えない。正直言って、脱落を覚悟しました。
しかし、いざ本番の演技にはいるととても落ちついた運動。2回目の中間速歩の移行も良好で、『・・・オッツ!!』と思った瞬間にイレギュラー。
3湾曲の発進でも地点の3m手前からの大失敗。しかし、その後の中間駈歩はパーフェクトで、『美子、良いぞ!!』と思ったら、速歩への減却を失敗。この3つの失敗がなければ、最高の運動でした。

結果は
1位 森田さん 384点 58.939% 2回戦へ
2位 志村さん 367点 55.606% 2回戦へ
3位 美子   365点 55.303%
4位 菊地さん 361点 54.696%

美子は、3点差で2回戦進出を逃しました。致命的な失敗を3回やっても僅差と言うことは、運動の質では2位の志村さんを上回っていたということ。それだけに、大きな大きなイージーミス3個でした。


ま、しかし何はともあれこれで現役引退。本当にお疲れさんでした、です。


美子とともに出場のMIREIさんも残念ながら1回戦敗退。これまた4年間お疲れさま!!でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Queen にふさわしい品格(姿勢)養成

2006-08-31 10:05:37 | 美子
学生賞典馬場馬術の個人順位とは別に、今年から女子個人表彰というものが出来たようで、初代1位は美子が表彰をいただきました。ここ10年くらい中国四国学生馬術大会・学生賞典馬場馬術競技で女子が1位を取った事は私の記憶には無いので、女子が馬場のチャンピオンになるのがいかに困難なことかと思います。

それはさておき、女子1位ということで、私は勝手に美子を初代Queenと呼んでおります。しかし本物のQueenの持つ品格はイギリス王室やその他欧州の王室の女王様たちの写真や映像を見ても判るとおり、姿からにじみ出る様な品格が漂っています。

美子は厳しいトレーニングによって這い上がってきた子ですから、王冠を頭に載せただけでは本物のQueennの品格とは無縁です。
そこで、全日本学生までの2ヶ月は立ち居振る舞いの、云わば行儀作法の徹底指導となりました。

何のことは無い、調馬索・鐙上げでの徹底的なシートトレーニングです。下級生の頃は行なっていたのですが、上級生になっても当然繰り返し行なっておくべきトレーニングです。しかし、踏歩変換や後肢旋回といった課目運動を優先したため、非常に疎かになっていた部分です。
また、課目運動を実行していた時に推進力不足や屈曲の要求が不十分であったこともいわばシートの不良から発生していたのですから、残りの日数をシートトレーニングに当てることは大きな意味を持ちます。

正しいシートで座れている選手からは、何ともいえない品格が伝わってきます。全日本に出発するまで、あと何回指導できるか判りませんが、中国・四国の代表として恥ずかしくない成績を修められるよう、厳しく指導して行きます。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真直性と屈曲

2006-07-03 22:57:09 | 美子
馬術の真髄が真直性であることは議論の余地の無いところです。最近強く感じますが、経験の無い総合馬術は別として、馬場馬術も障害馬術も結局は真直性です。

いや、バランスバックだという意見も当然あるでしょうが、真直性のないバランスバックなどあり得ませんから、どちらが先かとなると真直性でしょう。

ところが最近の美子の指導に私は真直性という言葉をほとんど使わなくなりました。その代りに多用し始めた言葉が屈曲です。
これは馬体の柔軟性向上に肩内~腰内運動を多用し始めた私の変化に因るところが大きいでしょう。

『屈曲を要求する』という言葉から想像されるのは深い二蹄跡運動だと思いますが、私が口にするのは『馬体の幅の中で屈曲を要求する』です。特に駈歩の巻き乗りや半巻き、そして横歩に向かう場合は重要です。


では横歩運動とは?

横歩運動時に馬の態勢を・・・、進行方向に対して右なら右内方姿勢、左なら左内方姿勢と言う人がいるとしましょう。しかし、この表現で留まる騎手は多分まともな横歩運動を行なっていません。

未熟な騎手は横歩運動時に進行方向の外側、つまり外方脚で馬を押すことが多いです。馬体を右方向へ進めるのだから左脚で右側へ押す、です。ではその時右側の内方脚はどんな作用をしているのでしょうか?自分の経験では、馬体を挟むための筋力を使っているだけで、有効な使用はできていないことが多い、です。

よく、『横歩時に必要なのは内方脚の推進だ』と言うのですが、それが何を意味しているのかを理解している人は意外と少ないです。正直言って私も判っていなかった。

最近考えるのは、横歩時に如何に体の下で馬体を(馬の肢を)深く交叉させるかなのですが、この時に最も重要なのが内方脚と考えます。
想像ください。自分が馬になったつもりで半巻から右へ横歩をしてください。浅い足の交叉であれば人間の状態もフラットで屈曲もなく、小さなステップとなるのですが、オリンピックや世界選手権で10点が点くような足の交叉を表現すると、人間の状態もミシミシ言うほど思いっきり進行方向へ屈曲させないといけないし、大きく踏み出す左脚を支えるために右足は最後まで思いっきり持ちこたえないといけないです。
この最後まで思いっきり右足を持ちこたえさせる操作が、馬上での内方脚と私は考えます。

だから横歩を要求する際に、内方脚でしっかりと屈曲を支えなさいと美子に指示しています。或いは内方脚に屈曲した馬体を絡みつかせなさい、とも。

今日の練習で感じたのですが、美子は横歩が上手になりました。ま、所詮馬歴3年の子が行なう横歩ですから大した運動ではありませんが、扶助と言い、考え方と言い、全く間違っていないです。言い換えるなら、馬歴3年の美子をここまで教育した私は偉い!!(何だよ・・・、自分かよ・・・)

馬上でバランスを崩したり、リズムブレイクを起こしたり、判っているのにイージーミスをしたり、本当に腹の立つことが多いアンポンタンですが着実に馬場選手としてのスタートラインには立っていると今朝感じました。

出来ることなら、背中や肢に故障のある馬ではなく、また調教途中の新馬でもなく、安定したバランスのきちんとした馬に乗せてやりたいとつくづく思いますがそれは無いものねだり。与えられた範囲の馬で頑張ってもらうしかありません。

だけど、『この子は私の教え子です』と紹介できる学生の仲間入りをしたかな~と今朝思いました。夏の予選会まで後50日少々。ベストを尽くすのみです。

(・・・これだけ誉めたんだし、今度肩でももんでほしいよ・・・

何かタイトルとはぜんぜん関係の無い終わり方だな~

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

♪~僕の背中には羽根がある~♪~

2006-06-01 21:49:35 | 美子
馬との一体感を唄っている・・・のではありません。

年齢とともに高音が出なくなり声量も落ちた感はありますが、カラオケで音程を外したことなど断じて無い!!のに、美子が人のことを音をはずすだの何だかんだと申しますので・・・。

日曜日の夕方から開催される新入部員歓迎会(歓迎コンパとは言わないのね・・・)の2次会で久々にカラオケに行くことになりました。

課題曲はキンキキッズの【僕の背中には羽根がある】ですが、パートを分けてのデュエット?です。絶対に負けられない!!と思うのですが・・・既に高音部分の声が出ませんね・・・。

クソ~、課題曲を【上田正樹】か【やしきたかじん】にすべきだった~。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蒜山にて-2

2006-05-14 20:41:37 | 美子
馬には優しくなった私ですが、美子に対する指導の厳しさは不変です。

私の指導を近くで見ていた岡大生が美子に言ったことは、『真ちゃんの指導は厳しいですね・・・』ですと。

??? 私の名前は真ちゃんではな~い。取り敢えず、私をそう呼んでも良いのは年長者か年下でも親しい人だけなんだけどな~。


ま・・・続きの話。

第4課目の出番前に、いつもの厳しい言葉を投げかけていました。4湾曲踏歩変換のリズム・ペースが悪く、『何やってんねん!! ダアホ!!』と厳しい言葉を掛けたとき、美子の目がウルウル・・・
自分の馬場ではなく、試合会場で他人の見ている前での叱責に、美子も遂に・・・と一瞬たじろいだのですが・・・

TRF 『・・・・・・』(いや、奴がこんなことで泣くはずがない。でも・・もし泣いてたらどうしよう・・)

TRF 『・・・・・・コンタクトが痛いんか?』

美子  『・・・・ハイ』

TRF 『・・・・そんなもん、始めから外しとけボケ!!』(・・内心、ほっ)


今回の試合も、決して満足できる内容ではなかったです。でも頑張っている愛弟子(・・・、不肖の弟子から昇格かな?)だから、次回は向上してくれることを願って厳しい指導の日々は続く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒い1日でした

2006-01-19 23:11:06 | 美子
しかも体調不良。 明日から雪になるかも知れないので、午前中に頑張ってボロ捨てしました。やすと君が頑張ったせいか、2時間ほどで全てのボロ捨てが終了です。
すっからかんになったボロ捨て場は気持ちが良いですね。

今日は少し風もあって気温が上がらず、本当に寒い1日でした。乗ってしまえば体が温まって汗をかかないから快適だったかも知れませんが風邪気味だから乗るのは止めて、美子の指導だけの口頭馬術。

約一時間掛けて清兎をみっちり障害練習。最後の仕上げに何度か踏歩変換させましたが、左から右は美子でもほぼ100%可能になりました。ファリスで踏歩変換を教わって、タイミングの取り方を覚えたようです。
しかし練習全体を通してみたら、『アホ、ボケ、何やってんねん!!』的な部分が多く、課題山積み。

ただ、踏歩変換出来たことと、障害はリズムブレイクはあったけど、一度も拒否・逃避はなかったから今日の練習は・・・、及第点かな。

練習の基準をどこに置くのか。下を見ては意味が無い。上を望めば限が無いばかりでなく、人馬に無理な負担を強いる。気持ちよく基礎運動を反復し、少し上を望んだところを取り混ぜるのが理想です。

だけど気持ちの良い基礎運動というのが曲者で、杉谷乗馬のトレーニングなどを見学したら怖ろしくレベルの高いことを当たり前の基礎運動として反復している。とにかく、継続は力なり。地道に頑張ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何故、腰内運動で真直性が維持できないのか

2006-01-14 01:10:14 | 美子
木曜日にファリスで美子を指導していた時なのですが、肩内~腰内と二蹄跡運動でのコンビネーションを要求した時に、肩内運動はベンドが浅いながらも、真直状態は作れていた。

しかし、腰内運動では腰が蹄跡の中に入りすぎてベンドが無くなり、反対姿勢の斜横歩状態になってしまった。その時、『肩から首を蹄跡状に残して、馬をしならせるように扶助を取ること・・・』と指導しました。人間の二蹄跡運動に対する理解が進んでいることもあって、直ぐに悪い状態は解消しました。その時はそれ以上考えなかったのですが、本当にその指導でよかったのか・・・???
今日の夜、風呂に入っていた時にもっと他の指導があったのではないかという思いが頭を過ぎりました。

昨年前半までの私がそうだったのですが、横歩運動や肩内・腰内運動を行なう際に、進行方向に対する内方姿勢、要は真直姿勢ということになるのですが、姿勢維持にだけ注意が行っていて、運動中の前後の伸縮ということにまで頭が廻っていなかった。
私は従来、横歩が物凄く下手で、試合でもまともに出来たことが無かったのです。横歩とは進行方向へ内方姿勢を合わせて、斜線上でベンドを維持する運動としか考えていなかった。結果、斜線上でハミ受けが維持できずにハミが突きあがってしまい、反対姿勢になってしまうことがほとんどでした。正しくないことは私も審判員の端くれですから100も承知なのですが、出来ないものは出来ないで、捨てる運動にしてしまっていた感さえあります。

自分自身に変化があったのは、平素の運動に肩内~腰内を多く取り入れるようになって、しかもF.E.I.の馬場規定集の、【ハーフパスとは・・・腰を内への運動の変形で、「壁に沿って」ではなく「斜線上で行なう」】を読んで何かを感じたことがきっかけです。

横歩が下手な人に共通している、或いは横歩が不得意な馬に共通していることですが、腰内は出来るのに横歩が出来ないではないでしょうか。

まずは蹄跡上の腰内ができる事が大前提ですが、それができるようになったら蹄跡から離れて中央線上で腰内運動を行なう。それがクリアできたら、今度はXでの姿勢変換。右内方姿勢~左へ、左~右へです。
それができるようになったら、いよいよ斜線上で腰内を行なってみてください。
斜線上を目的地点まで腰内が行なえたら、貴方はかなりの技術者orかなり馬体柔軟性がよくてハミ受けの良好な馬に乗っていると言えます。

多分、間違いなく、斜線上の真ん中辺りから馬が苦しがってハミを突き上げようとします。蹄跡上では姿勢が維持できるのに、斜線上では姿勢の維持が困難。これは何ででしょう???
だけど面白いことに、自分を積極的に錯覚させ、斜めに手前を変えた斜線上で『自分は今、蹄跡上で腰内をやっているんだ』と思うと全然違った状態が表われるんです。

斜線上での腰内が上手くできるようになると、ハミと後駆がドッキングした状態になっているはずですから、次は斜線上での腰内といった意識から、進行方向へベンドをしっかり維持し深い前肢の交叉を求めるよう意識を変えると、運動の質が良くなるはずです。


さて、話がかなり横にそれましたが、美子が腰内運動が上手く出来ないのも、ハミと後駆を連動させるという意識ではなく、只単に進行方向へ内方姿勢を合わせようという意識で、ハミ・拳・脚のポイントで扶助を要求し、それぞれの柔軟な連動が無くなってしまったから反対姿勢の斜横歩状態になったのだということを指摘して、思想的な部分から指導しなければならなかった、です。

内方姿勢が違うとかの状態の指摘だけでは、なかなか次に繋がりません。私は美子に、『私の馬術思想を理解して欲しい』とよく口にします。
ハミと後駆の連動、これは全ての運動に共通したことですが、全ての運動の要求の前にこの言葉を被せると、違った世界が広がってくるように私は思います。

ま、そんなところで・・・夜も更けましたので
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私以外は乗り納めの日

2005-12-29 19:00:39 | 美子
実に、実に12月14日以来の運動ですから半月ぶりの運動です。
それでもやっとこさ輪乗り1面分が確保できただけで、しかも所々氷状の雪が残っています。

今日から年末・年始の休みになった会員さんのSさんも乗り納めにいらっしゃいました。しかし半月運動していない清兎は非常に反抗的で、私的には満足の行く馬の提供ではありませんでした。それでも何とかレッスン終了。

美子はファリスで駈歩運動を中心に今年最後の練習です。明日は西条は休馬で昼前には帰省するようですから、これまた乗り納めでした。
ファリスは雪でたっぷり休んだことと、装蹄が合ってきたためか背中の張りが随分緩和しました。半月ぶりの運動だから全て満足とは言いませんが、輪乗り上での踏歩変換も動きが大きくなってきました。
美子が乗っても違和感無く良好な踏歩変換を始めましたから、通常の駈歩運動も動きが大きくなってきました。春季中四国学生馬術大会まで後2ヶ月と数週間。
雪でほとんど乗れないでしょうが、どこまで美子をレベルUPさせられるか楽しみです。

来年も、文字通り手綱を緩めることなく指導してまいります。ま、しかしね・・・馬術の本質は手綱を緩めるところにあること、世間一般の方は理解できないでしょうね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする