サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

「ドッレッサージュの基礎」という馬術書のご紹介

2007-05-01 19:13:52 | 庄原TRF
今日は馬術書発刊のニュースです。

馬術書の出版といえば「恒星社厚生閣」ですが、半月ほど前に新しい馬術書「ドレッサージュの基礎」が翻訳・出版されました。

下記は私が最近遊んでいるmixiに翻訳者の椎名さんが投稿された記事です。

〈椎名さんの記事〉
校正作業に入ってからでも半年以上経ち、翻訳開始から数えると6、7年かかっているので、ひと仕事終えたという感じがします。

 著者のフォン・ジーグナーは、1918年生まれといいますから、かなりのご高齢ですが、一昨年ドイツで出版されたミューゼラーの『乗馬教本』が「フォン・ジーグナーによる全訂版」となっており、序文も書いているのを見ると、未だに積極的に馬術教育に携わっておられるようです。

 『ドレッサージュの基礎』は、自分の馬がL級(日本で言う第三課目程度)の運動を正しく実施できる(=優勝を狙える)ようにするには、何をどういう順番で教えればいいか、ということが系統立てて書かれていて、いわゆる「中級者」が主なターゲットになっています。

 先年出版された『ボルト氏の馬術』は、M級(第四課目程度)以降の調教について書かれており、それ以前の基礎固めの段階にはほとんど触れられていませんでしたので、これを埋めるのが『ドレッサージュの基礎』だと言えましょう。

 しかも、ドイツ馬術の最も重要な考え方である「トレーニングスケール」に沿って順を追って書かれていますので、これを読めば、ドイツ馬術のエッセンスはだいたい理解できると言ってもいいと思います。

 残念だったのは、価格が5,000円を超えてしまったことで、私としては、学生にも手が届くよう、3,000円程度か、せめて4,000円以内に押さえたかったのですが、出版社によると、「馬術書はあまりたくさん売れないので、どうしても高めの価格設定になってしまうし、価格を下げるためにペーパーバックにすると、安っぽく見えるのか、逆に売れないというのが経験則」なんだそうです。(このあたりに、日本の乗馬事情が垣間見えるような気もします。)

 もちろん、どうせ本を出すのだからできるだけ良いものにしようと考えてしまうこちら側にも責任があるわけで、こういうこだわりを最後まで貫きとおすと、『ボルト氏の馬術』のように2万円を超える豪華本ができ上がってしまうことになります。(頑固一徹の荒木雄豪先生には出版社も頭が上がらず、写真をきれいに見せるために本のサイズを大きくしたり紙質を良くしたりした結果があれだったらしい。)

 例えば、英語版にはこう書いてあるがドイツ語版だとこういう表現になっている、みたいな脚注をたくさん付けてしまったのですが、脚注がページごとに付いていると、製版作業がすごくたいへんになるらしく(MS-Wordだと自動的にできてしまうので、まったく思い及ばなかったんですが)、必然的にコストもかさむ、と。一般の読者には、ああいう「比較馬術学」みたいなウンチクはおそらくどうでもいい話ですから、全部割愛してもよかったのかもしれません。

 次に本を出すときは、日本の馬乗りがいくらぐらいまでなら馬術書に投資するのかを調べた上で、価格をその範囲に押さえるようなつくり方をするべきなんでしょうね。


ザッとこんなところです。本の紹介は、下記アマゾンのURLからご覧ください。

http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d.html/ref=aw_mp_1/?a=4769910568&uid=NULLGWDOCOMO

さて、この馬術書ですが、馬の調教に携わっている方、或いは自馬を持って技術の向上を目指している方、そして自馬会員ではないが馬術の本質に触れてみたいと希望する方は、【読まなければならない本】です。椎名さんの記事にある「トレーニングスケール」の第一段階は「リラクゼーション」から始まり、第10段階の「収縮」へと続いています。この段階を理解しないでヨーロッパから輸入した馬場馬に乗っても、多くの日本人が数年で本来の動きを失わせてしまう原因が具体的に書かれています。多くが私に当てはまることで、心にグサグサ突き刺さる部分が多く大反省です。私の馬術思想を根底から変える可能性がある本です。

本の購入を希望される方は、アマゾンに申し込まれても宜しいでしょうが、この記事のコメント欄に「本の購入希望」と書き込んでくだされば、私が手配することも可能ですが、当然・・・氏名・住所・電話番号を知っている方しか対応できません。
購入代金は、本と一緒に入っている郵便振替用紙にて「恒星社厚生閣」宛てに送金ください。

私はこの本の購入を仲介しても1円の得にもならないのですが、この本に接して感じた感動を一人でも多くの方にお知らせできればと思います。是非とも、お手元に取り寄せて読んでいただきたいと思います。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何だか申し訳ない・・・。

2007-04-24 21:05:59 | 庄原TRF
ブログの更新をしなくなって半月余・・・。mixiに移行しますの言葉通り、あちらでは毎日更新中です。

しかも、日記にコメントいただく方々が・・・、「濃い・・・!!」


私の馬術感も久々に進化中です。幾つになっても馬は楽しい!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

只今引越し作業中です

2007-04-10 15:26:59 | 庄原TRF
2年数ヶ月にわたりブログを公開させていただいておりましたが、以前の記事にも書きましたように、mixi の方へ移行させていただきたいと思います。

知り合いで mixi に入っていない人は出来るだけご招待してマイミクになっていただいているのですが、私の記事に一度もコメントいただいていない方につきましてはコンタクトのやりようがありませんので、ご容赦ください。

もし mixi に入っていらっしゃる方は、ニックネーム「清史郎」にて探してみてください。
4月一杯は全員に公開していますが、これも来月からは【友人の友人】までの公開とさせていただきたいと思います。


mixi に移行する一番のきっかけは、お互いの記事にコメントをやり取りできる【友人】が有ることです。
1日80~100人近い方が私のブログを見てくださっていますが、全くコメント無しが永らく続きますと、何となく記事を書くのが面倒に・・・。

インターネット上のお付き合いであっても、出来たら双方向の方が楽しいですから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花見シーズンです

2007-04-09 20:35:12 | 庄原TRF
馬場の隣、庄原上野公園は連日の人出です。特に土日の人出が多いです。

柵から首を出したり、じゃれあって遊ぶ馬たちの姿は目立つみたいで、馬を見に来る人が・・・多くもありませんが、割と途切れなくあります。
運動中に見られるのは別に構いませんが、携帯で写真を撮られたり、ビデオで映されたりするのは正直言ってあまり気分良くないです。

我社の馬は人懐っこくて、人を見ると寄って来るから馬を見に来た人は結構喜んでいます。


そこで考えたのは、
1.小皿もしくは紙コップにヘイキューブを数個入れ(もしくは人参スティック)、『馬の餌』として100円で販売する。
2.1周500円くらいの曳き馬をする。(子供はポニー)

これいけるかも知れません。馬術部の4月の重要な収入源になったりして・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悪くない鞍なんだけど・・・

2007-04-02 09:57:25 | 庄原TRF
どうにも私にはサイズが小さい。

土曜日に勇太郎の運動をビデオ撮影してもらったのですが、運動以上に鞍と人間のミスマッチに気づきました。

日本人は16.5インチの鞍を使うことが多いのですが、私の場合は17.5インチの鞍でないと鞍壷で体が自在に動けない。
事実この鞍も駈歩運動は何とかなりますが、速歩運動では前橋が体に当たって不快です。だから少し体を後にずらすようになるのですが、そうしたら尻が鞍からはみ出しそう。

馬場と障害の両方を同時進行で調教する勇太郎には総合鞍が使いやすく、鞍のパットなどが薄い 【スチューベン・ロマネス】 は使いやすい鞍ですが、サイズばかりはどうしようもない。

ただ同じメーカーの鞍でも手作りである以上個体差がある。今まで乗った【スチューベン・ロマネス】には、硬い・痛いという印象しかなく、今まで出一番良い感じの鞍に当たっただけに喜んでいたのですが、その意味ではとっても残念です。

新しい鞍がほしいけど、ユーロ高の現在、鞍は前にもまして高価な商品。ちょっと無理かな・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

馬具の修理

2007-03-31 13:53:11 | 庄原TRF
私は小まめな性格とは決して言えませんが、手先は器用な方です。

写真は半月くらい前から使い始めた鞍なのですが、先日腹帯を締めているときに何故か鐙革の余りを固定するベルト部分の糸が切れてしまいました。使いにくい思いをしながら数日我慢しましたが、やっぱり使いにくいので、本日手縫い修理キットを使って直しました。
裏側の糸は素人っぽい出来上がりでしたが、正面は綺麗で、どこを修理したのか判らないくらいです。

このスチューベン・ロマネスという鞍、卒業した学生が(1年秋には退部)寄贈してくれたものですが、悪くはないけど、乗りやすいと言うほどでもない。
障害だけならそこそこですが、馬場運動となると正反動をとったときに前橋がコツコツ当たって痛い。鞍壷が狭いです。

部のST相談役も同じ鞍を使っていますが、やはり同じく鐙革を通すベルト部分が切れてしまっていたと思います。欠陥とまでは言いませんが、縫製が弱いのでないかと感じます。
更に言えば、修理キットは広大厩舎にも有ったと思うし、なければ私の物を貸しても良かった。でも・・・、誰も修理をしない。

修理は馬具屋の仕事でしょうか。小さい不具合のうちに小まめに修理すれば、元通りに使えるのに・・・。次に修理する時は馬具屋ですから、送料・修理代金が掛かる。金が無いといつも言っている馬術部ですが、知恵も無いかも知れません。

ま、今時の大学生全般に言えることで、我部だけが特別なのでもないでしょうね。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボーちゃんの春合宿終了

2007-03-22 20:19:33 | 庄原TRF
当初の目標は、清史郎で第二課目に出場させることでしたが、途中でで完全に目標変更となりました。

清史郎は駈歩運動の許容範囲が狭い馬です。
額を入れて後駆を踏み込ませられるように、背中の柔軟性を考えた運動を行なっていますが、前後左右のバランスが安定しない人間が乗るとバラバラな駈歩になりやすい馬です。正直言って練習馬のようにボーちゃんのバランスに関係なく走っていれば仕事が終わり・・・と言う馬ではありません。

先の記事にあったとおり、ボーちゃんの練習は障害主体に変りました。
試合で馬場の可能性が無くなったのだから、障害の練習をするのは当たり前でしょう。
今日の最終練習では、簡単なコース走行ながら一区切りつけるには丁度良い出来でした。
欲を言えば限はありませんが、勇太郎のコース走行も、試合と同じく70cmコースに設定した清史郎のコース走行も、間違いなく『合格!!』です。


欲を言えば限が無い・・・と言うのが微妙なところですね。判断基準が明確でないから。


しかし、疲れる子でした。

私得意の馬の運動を一般社会にありふれた色々な物に置き変えて説明するやり方が、一切通用しなかった。
『・・・に例えれば・・・だろう?』
の問いかけに
『???・・・・、判りません・・・』



それを繰り返すこと10何回・・・。

『・・・に例えれば・・・だろう? 判るか~・・・。・・・あ~、考えるな!! 黙って聞いとけ!!』
と、自分で起承転結させる指導になってしまいました。



最後まで気持ちは通じ合わなかった感のあるボーちゃんとの春合宿でしたが、月曜日の試合本番では、現状でのベストライドを期待します。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完全休養日―2日目

2007-03-12 21:10:50 | 庄原TRF
昨夜、人間が激しい疝痛になったこともありますし、朝から雪がチラチラ舞うような天候であったこと、事務仕事やその他用事で多忙であったこと、今日から合宿2期目に入るはずのボーちゃんがバスに乗り遅れて到着が夜になること・・・など等の理由で、今日も完全休養日になってしまいました。

しかし、馬はせめて放牧しないと・・・と、初めて勇太郎を他の馬と一緒に放牧してみました。
一番害が無さそうな馬ということで、とりあえずジャリスコと放牧しました。

ま、当たり前ですが、暫らくお互いの体を匂っては、『ボゲ~!!』って言うような叫び声を上げておりました。
暫らくしたら声を出さなくなっておりましたが、仲良くブラブラ散歩・・・には程遠く、お互い咬み咬み、ハグハグ・・・。

でも手数は圧倒的にジャリスコが多い。
暫らくしてみたら、勇太郎の全身にジャリスコのハグハグした痕が・・・。

2才年上にも拘わらず、ジャリスコの遊び相手にされてしまっている勇太郎です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完全休養日

2007-03-11 18:52:02 | 庄原TRF
何をやっていても腰の疲労感がある今日この頃。
学生も居ないし、会員さんもお休みだし、今日は完全休養日にしました。

馬は朝飼い後に放牧し、私は撮り貯めしたままになってDVDレコーダーのハードディスクに残っていたTV番組を見ながら1日を過ごしました。





途中で調子の悪い携帯電話を修理に出しに行ったのですが、久しぶりに訪れたショップは店員さんが替わっていました。正直言って従来は、感じの良くない店員だったのですが、今度の店員さんはとても感じの良い女性で、ヤレヤレです。

苦情を言うレベルではなかったけど、感じが悪かったのは事実で、私以外の人も『無愛想・・・』とかで評判良くなかった。そんなことってありませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私は人に影響を受け易い人間です

2007-03-10 20:05:28 | 庄原TRF
生活全般でそうかというと、それは違います。
しかし、こと馬に関しては非常に人の影響を受け易いと自覚しています。

何故かと言うと、自分自身の劣等感です。自分の技術は低いと常に意識しています。だから自分が良いと感じたことは必死で取り入れようとするし、場合によっては180度方向が変ったりしたこともあります。
ま、それは時間の経過によって再び180度変り、元に戻ったりしているのですが・・・。

1月の西条馬場での練習だったのですが、久しぶりに見た1年生がとんでもない姿勢になっていることにビックリしました。短い鐙、引っくり返った上体、突っ張った拳。典型的な腰掛乗りの悪い見本で、本人及び指導している人間に何を指摘すれば一番的確であるかを思いました。

それは簡単なことで、鐙をつま先できちんと踏むこと。ただそれだけです。
しかし、鐙をつま先できちんと踏むことを簡単な事と思うなかれ、です。そのためには、柔軟な足首、正しい脚位置及び股関節の動きなど、馬上で力を抜くという動作が凝縮されています。
自分が運動する時もそのことを意識しながら乗っていたのですが、それらの過程で体の後半分を鞍に接して乗るよりも、体の前半分を鞍に接して乗ることの方が正しい股関節の位置が得られると再認識しました。男子であれば、○玉の裏を鞍から離さないで乗るということです。勿論それで体が前傾してしまったのでは意味が無いし、下腹を突き出して上体がそっくり返るような姿勢になってもいけない。だから個々人に合った指導は必須です。
それと、男子と女子は体の構造が違うから、体の前半部分を鞍に密着させることを要求しすぎると痛みを伴う場合がある。だから女子の場合にははっきりと、『痛いか、痛くないか?』を私は聞きます。痛ければ鞍を変えてみるとか、ショーツを2枚重ねにしてもらってみるとか、何らかの対応を検討です。

それらの指導を通じて、柔軟な下半身を要求していくのですが、先日TRFに遊びに来たM笠君が持っていたDVD,『バランス イン ムーブメント』を見て、私が最近感じていたことが画像及び解説となって整理されているな~と思いました。

私は意識していなかったのですが、DVDによると、柔軟でない踵は膝関節が硬くなり、結果として太ももがせり上がり骨盤の硬直を生じさせる。骨盤の硬直は更に硬い状態につながり、そのことが硬い肩肘、棒のような腕~ガンガン揺れる拳にも表われる・・・、とありました。
私は硬い状態が硬い下半身~足首と繋がっていくのかと思ったのですが、DVDは足首→膝→股関節→骨盤→上体と硬さが遡上していくと言っています。

それらのことはさておき、人の運動に注目する際に骨盤が柔軟であるか否かということを一番注目して観察するようになりました。


さて、今日は西条馬場で学生を指導したのですが、そのような視点で物事を見ますと、まともな人間は学生・指導者を含めて一人も居なかったと言えます。勿論、私を含めてです。
部員が、そして馬を調教する指導者が、更に上を目指して何かをする場合、目標となる指針がその辺りにあると本日確信しました。

私は人の(外部の)影響を受け易い人間です。
先日までは肩だ、肘だ、拳だと指導をしていたと思います。でもこれから暫らくの間は、『骨盤の柔軟性』ということを言い続けると思います。特に上級生に対しては。

だから何なんだ・・・なのですが、ただそれだけのことです。駈歩からのシンプルチェンジが全く出来なくて、バンバン中間速歩が入っていた学生達。今までの私なら、減却が悪いとか推進が足らないとか、バランスバックの要領が悪いとか指導したでしょう。しかしこれからは柔軟な上体(骨盤)で馬の駈歩をコントロールし、駈歩を絡め取るように減速するという方向性で指導するでしょう。

ま、先は長いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする