サジッタ&清史郎の部屋

相棒3頭と暮らす馬日記

何故、腰内運動で真直性が維持できないのか

2006-01-14 01:10:14 | 美子
木曜日にファリスで美子を指導していた時なのですが、肩内~腰内と二蹄跡運動でのコンビネーションを要求した時に、肩内運動はベンドが浅いながらも、真直状態は作れていた。

しかし、腰内運動では腰が蹄跡の中に入りすぎてベンドが無くなり、反対姿勢の斜横歩状態になってしまった。その時、『肩から首を蹄跡状に残して、馬をしならせるように扶助を取ること・・・』と指導しました。人間の二蹄跡運動に対する理解が進んでいることもあって、直ぐに悪い状態は解消しました。その時はそれ以上考えなかったのですが、本当にその指導でよかったのか・・・???
今日の夜、風呂に入っていた時にもっと他の指導があったのではないかという思いが頭を過ぎりました。

昨年前半までの私がそうだったのですが、横歩運動や肩内・腰内運動を行なう際に、進行方向に対する内方姿勢、要は真直姿勢ということになるのですが、姿勢維持にだけ注意が行っていて、運動中の前後の伸縮ということにまで頭が廻っていなかった。
私は従来、横歩が物凄く下手で、試合でもまともに出来たことが無かったのです。横歩とは進行方向へ内方姿勢を合わせて、斜線上でベンドを維持する運動としか考えていなかった。結果、斜線上でハミ受けが維持できずにハミが突きあがってしまい、反対姿勢になってしまうことがほとんどでした。正しくないことは私も審判員の端くれですから100も承知なのですが、出来ないものは出来ないで、捨てる運動にしてしまっていた感さえあります。

自分自身に変化があったのは、平素の運動に肩内~腰内を多く取り入れるようになって、しかもF.E.I.の馬場規定集の、【ハーフパスとは・・・腰を内への運動の変形で、「壁に沿って」ではなく「斜線上で行なう」】を読んで何かを感じたことがきっかけです。

横歩が下手な人に共通している、或いは横歩が不得意な馬に共通していることですが、腰内は出来るのに横歩が出来ないではないでしょうか。

まずは蹄跡上の腰内ができる事が大前提ですが、それができるようになったら蹄跡から離れて中央線上で腰内運動を行なう。それがクリアできたら、今度はXでの姿勢変換。右内方姿勢~左へ、左~右へです。
それができるようになったら、いよいよ斜線上で腰内を行なってみてください。
斜線上を目的地点まで腰内が行なえたら、貴方はかなりの技術者orかなり馬体柔軟性がよくてハミ受けの良好な馬に乗っていると言えます。

多分、間違いなく、斜線上の真ん中辺りから馬が苦しがってハミを突き上げようとします。蹄跡上では姿勢が維持できるのに、斜線上では姿勢の維持が困難。これは何ででしょう???
だけど面白いことに、自分を積極的に錯覚させ、斜めに手前を変えた斜線上で『自分は今、蹄跡上で腰内をやっているんだ』と思うと全然違った状態が表われるんです。

斜線上での腰内が上手くできるようになると、ハミと後駆がドッキングした状態になっているはずですから、次は斜線上での腰内といった意識から、進行方向へベンドをしっかり維持し深い前肢の交叉を求めるよう意識を変えると、運動の質が良くなるはずです。


さて、話がかなり横にそれましたが、美子が腰内運動が上手く出来ないのも、ハミと後駆を連動させるという意識ではなく、只単に進行方向へ内方姿勢を合わせようという意識で、ハミ・拳・脚のポイントで扶助を要求し、それぞれの柔軟な連動が無くなってしまったから反対姿勢の斜横歩状態になったのだということを指摘して、思想的な部分から指導しなければならなかった、です。

内方姿勢が違うとかの状態の指摘だけでは、なかなか次に繋がりません。私は美子に、『私の馬術思想を理解して欲しい』とよく口にします。
ハミと後駆の連動、これは全ての運動に共通したことですが、全ての運動の要求の前にこの言葉を被せると、違った世界が広がってくるように私は思います。

ま、そんなところで・・・夜も更けましたので
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