マサ大家のギター近況報告

ギタリストマサ大家のギター近況報告を掲載

低気圧が近づいているらしい夕方の

2012-02-29 11:45:13 | Weblog
富士山です。素晴らしい景色でした。
一夜明けて、4年に一度という2/29日朝起きてビックリするくらいの雪。
さすが山中湖だ。都心では積雪1,2cmとお昼のニュースで伝えていますが、
こちらは車も動かないくらいの積雪です。

今夜はギラ・ジルカさんの20周年記念Liveです。六本木STB139に行きたい気持ちはやまやまなれど、
物理的に無理そうです。

昨日はイタリア人Bellucciさんがプロデュースするパラグアイ産の高級ギター!?の調整を
しました。
このギター見た感じは写真のように素晴らしいギターです。


手に入れた経緯を説明を少々いたしますと、

クロサワ楽器のwebやら世界のいろんなギターを検索して辿りついたBellucciさんのweb。
ギターギャラリーの写真を見ている内に、彼の製作したギターにはまってしまったわけですな。
彼が演奏したYoutubeのギターの音色は硬質だったので(音質にEQやらリバーブは加えているとは思いました)
ギター自体はきっと良いと思ったわけですね。そして彼はギターが上手に弾いて良いギターと思わせるのだ。
興味津々の僕はwebのどこかに、Mr.Bellucciのギターの悪いところとか、良いところとかを、
あるや否やをチェックしまくりましたがいかんせん、情報が少ない。

いろいろと考えておりますと私には魔が差しだす真夜中になりまして、
ああだ、こうだ考えているよりは、思い切ってとばかりにBellucci宛にメールしたわけです。
すると、まるで会話をしているかのように矢継ぎ早に僕の質問に答えてくれました。
そうしている間に彼は僕に攻めよってきました。
Mr.Bellucciは「早よう!1クリックで買えるさかいボタンを押さんかい!
早よせな世界中にいるBellucciのファンに君のギターが買われちゃうよ!!」
とせかしてくるのです。

すかさず値切りの常套句である
『キャナイ バイ モアー チーパー!?』とこちらが問いかけると、
7パーセント引いてあげるさかい、書き込み欄に符号を入れれば7パー引くさかいな。。。
押しなはれ。クリックしなはれ!!と言い寄ってくるですよ。

今、日本は真夜中だから明日の午後もう一度連絡入れるとかメールして一晩考えた末に、
一度も試奏、ろくな情報もないにも関わらず、1クリックしてしまいました。
ああぁぁぁぁお馬鹿さん。TVショッピングでCMを鵜呑みにして衝動買いをしてしまうタイプだった自分に嫌悪感が・・・・・。

そして1クリック後には、セミオーダーシステムを取っておりまして(ネットで1Clickで素のギターにいろいろオーダーできるわけです。)
僕はピックアップと指板の上側のドットマークをを追加注文しました。これだけで500ドルくらいになったと思う。
そして保険掛けて、DHLの送料が280ドルだ。なんだかんだと合わせると3,300ドルくらいになってしまうのね。
このギター本当に手元にくるのかしら?とDHLの荷物状況をみていたら、
パラグアイからアルゼンのブエノスアイレス、ブエノスアイレスからスペインのマドリード、マドリードからドイツのレイプチヒ、
レイプチヒからバーレーン(どこの国だっけ)、バーレーンから中国の上海、上海からようやく成田にまいりました。
プチ世界旅行を楽しんできたわけですな。翌日佐川にてビレッジに・・・おおーとっ!!
木箱に入ってやってきました。


たいそうでもあり、重くもありという梱包をドリルで一本一本ネジをはずしていきますと
ごらんのような皮ケースに入れられて来たわけです。
そしてズボンのベルトをはずすようにして皮ケースを開けましたらご覧のようなギターが入っておりました。


このギターは側板と裏板にはタスマニアン・ブラックウッドが使ってあり、
ネック及びブリッジサドルは縞黒檀が、使ってある。
そんな高級材が使ってあるギターとしては掟破りのポリウレタン仕様(薄いと表記してありますが?)。
まあMr.Bellucciは珠玉の宝石のようなギター(それも一本一本仕様を替えているのね。)
を世に送り出していきたい人は経年変化で宝石が朽ちていくのをみたくはないのだろう。
スペインの工芸家、日本のアトリエから作られている
品質にバラツキが有るはずもない、ていねいな作りをモットーとしてボディにマイクをつける事さえも、
ためらわれるようなギターではない。ましてや余計な穴を開ける事などとんでもない。
僕のギターはカッタウェイの部分に三角の穴空いてるし、ネックから側板上部に丸い穴が2個空いてる。
合計4つも穴があるのよ。

本来はセラック塗装で仕上げられた汚い手では決して触る事が許されない、一生添い遂げるべく質素で貞淑な妻を選ぶ
予定が、アニマル柄の良く似合うアヴァンギャルドなパツキン仕上げを選んじまっただよォ。

冷静になってギターを弾いておりますと、Aの音にやたらと共鳴するノイジーな音を発見。
この音のためにBellucciさんに送り返して、また世界周遊させるのはどうかなと思いまして、
懸命に原因を究明しました。特に5弦の開放の音が顕著でギター弦3回張ったり、緩めてはまたはずしたりと
したあげく、ブリッジのサドル下にあるピックアップから出ている配線に共鳴していたことを発見。
配線のまわりにスポンジを付けてボディに直接配線が触れないようにしたら、ノイズは収まった。

ふうー、アコースティックギターには余計な物は取り付けない方が良いようですね。ヤレヤレ






長年ギターを弾いておりまして、

2012-02-15 11:49:00 | Weblog
ギターを選ぶ時は、実物を弾いてみて音色やら弾き心地などを確かめた上で、
購入するとか、アドヴァイザーと一緒に連れ立って楽器屋さんを回りまくって手に入れるとかするということを
十分に理解しているつもりなのに・・・
ついつい、実物も見ないで手に入れてしまう。
その結果、あまり弾かないままで楽器庫にしまいこんだままという状況を繰り返しているような気が・・・
でも、手元に置いておきたいんだよね。なんでも鑑定団のコレクターの気持ちが良くわかりますぞ。

まァ、そんな事の反省で前回のオークション出品に至ったわけですね。

先月、黒澤楽器本店に行って店員さんにクラシック・ギターの音色の良いものをということで、
相談していたら、いろんな楽器を弾かせていただくことができました。
定価60万のギターがなんと19.8万というwebに心惹かれて訪ねたわけですが、安価なのには理由がありまして
前オーナー時に表板(いわゆる顔ですな)に割れが生じて(かみさんに蹴られてそうなったかも)それを修復してあるからなのね。
試奏してみるとあまり心に響かなかったんですね。そうしたら店員さんの鳥海さんが惜しげも無く取っ替え引っ替えいろいろなギターを紹介して下さって
セラック塗装の定価100万越え、特価39.8万のルベン・モイセス・ロペスさんの2005年作というギターを持って来てくれた。
(もっと高価なショーケースに入っているギターもたくさんありましたよ。)
このギターは塗装がとても薄いためギターの取り扱いに注意が必要みたいで、
腕がボディに直接あたらぬように試奏には布をあてて弾くのだそうだ。(この特別な儀式には興奮しました。)
セラック塗装については(http://www.rakuten.ne.jp/gold/k-gakki/acoustic/html/tosou_manual.html)

単音のメロディーを弾いたとたんに残響音の長さを実感、それまで弾かせていただいたギターと全くちがうのよ。
楽器自体が唄っていると感じるようなすごいギターにやっと出会うことができました。と心の中で鳥海さんに感謝しました。

ただし、衝動買い!!!とはいかない値段ゆえに「また来ます」と立ち去ることにしました。
鳥海さんによれば、39.8万という価格は面白い楽器がたくさんあるということ。
「自分に合った楽器に出会うまで弾き比べてみなさい」ということだろうね。

一期一会というように、ルベン・モイセス・ロペスさんのギターの動きが気になってしょうがありません。
今日現在まだ楽器店のショーケースの中にいらっしゃるようですな。

雨降って地固まるという

2012-02-10 10:42:59 | Weblog
ことわざではありませんが、大雪の後台風と見まごうばかりの暴風大雨が6日~7日と吹き荒れまして
ビレッジ内の雪も大分少なくなりました。おかげで屋根の雪も落ちきり、なだれの危険は去りました。

氷などスコップで叩いて割っていたので両手の親指の付け根あたりが筋肉通になっていますが、
日本海側など豪雪に見舞われている方達に比べれば痛いなどと泣き言は言えませんね。

さて、前回のSteve Patience Guitarの続きを少々

ナット側の弦高が少々高かったり、弾いているとナットから天神の方から雑音みたいな音が出ていて
弾き辛かったので、ナットも削ろうかなどと調整しようとしたら元々接着が甘かったようでポロリと取れてしまいました。
ネックとナットの接合されていた部分をヤスリでこすって平らにした後、木材用の瞬間接着剤を2滴たらして
ナットを乗っけたら、もう位置の修正ができないくらい完璧にくっつきました。いやくっついちゃった!
それで弦を張って弾いたら、1,2弦の音色が全然違って鮮やかな音色に生まれ変わりました。こりゃ、本当に驚いた。
インディアンローズ・ウッドの側板、裏板らしいギターの音色になりました。各々の弦が主張するという意味では
MartinのOMみたいな感じの音です。

この一年あまり弾かなかったギターを整理しようと思いまして、
松岡良治ギター(いにしえは定価10万だったらしい)、ナイロン弦エレキギターとさよならしてしまいました。
この2本は弾きやすいギターでした。
ジョージベンソンGB-10も処分しようとヤフオクでただいま出品中です。

http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k144796022
ウォッチリストには僕の想像を超えた多くの方が登録してくださっております。
このギターを気に入って下さる方にドナドナしていただきたく思います。